【野田 vs. 野田】
久しぶりに国会中継をテレビで見ていて面白かった。消費税導入に対する政府姿勢を質した場面での、野田毅と野田佳彦
のやりとり。結果は軍配は野田毅に挙がる。質問時間の関係で、というか意識的に深追いをせず、一番聞きたかったマク
ロ経済でいうところの生産(供給)>需要(消費)→生産(供給)≒需要(消費)にもっていくためのデフレおよび政策
ターゲット論を深められなかったが、こういう議論をわたしたちは期待している。ところで、いまこそニューケインズ流
の政策立案は喫緊課題なのだが、国会ではいまだに市場原理主義と財務至上主義?のチープポリシー論が横行している。
昨夜は科学技術振興機構(JST)課題達成型基礎研究の一環として、筑波大学数理物質系の丸本一弘准教授が、太陽電池
の計測には用いることは不可能と考えられてきた電子スピン共鳴(ESR法)を用いて、太陽電池内部の構造欠陥が起こる
部位を測定できる「ミクロな解析測定手法」の開発に成功。この測定法を用いることで、内部構造の電荷状態や分子配向
などのミクロの情報を得ることが可能となる。また、素子の初期特性に悪影響を与える電荷が、素子の正電荷(正孔)取
り出し層とベンゼン環が連なったペンタセン層との界面に形成されることが分かり有機薄膜太陽電池の高効率化につなが
る分子レベルの新しい解析手法を、世界で初めて開発したと発表したことを掲載した。それはいいのだがもうひとつしっ
くりいかなくてネット研究(→これを巷では「デジタル研究」という、って違うか^^;)。してみて、なるほど電子レン
ジ?!を用いてここまで分析できるのかと、遠い天上のこととしてでなく改めて身近に!感じとることができたので、早
速、(1)研究成果の知財の確認(2)電子スピン共鳴(ESR法)装置の知財(4)その産業応用知財(4)同装置の改
良の現状を俯瞰してみたのでブログ掲載することに。なるほどデジタル革命といえども、この膨大な情報?を短時間で、
このド素人が、簡潔にまとめるなんて、この世の中ではそうざらにいるわけないショ!?と連夜の作業に疲れ、自己満足。
【符号の説明】
50 基板 52 有機薄膜層 54、56 陰電極 58 陽電極 60,62 配線 100 試料管 120 測定用試料
130 接続 配線 140 接続端子 200 空洞共振器 205 光透過窓 210 電磁石 230 マイクロ波ブリ
ッジ 240 サーキュレータ 250 位相検波器 260 信号 解析器 300 受発光器 310 電気的特性測定装
置 400 制御装置 420 蓄積電荷キャリア情報算出手段 440 機能部分電子スピン共鳴信号抽出手段 500
回転帯
この電子スピン共鳴装置は、地場をつくり原子間力プローブのようにオープンでないのが欠点なのだが、それを集積回路
化することでオープン化(乗せるだけで測定)する開発研究がなされている。また、電波の発振→電波方向の制御→キャ
ピラリ管内の対象物に照射→導波路(電子通路)→電力測定という流れで測定するのだが、従来法は(1)周波数が一定
(2)装置が馬鹿でかい(3)微量分析できない(4)装置が複雑で高価という欠点をもつ。いってみれば、周波数が自
由に選べることで水分子による弊害をさけることができ、対象物にあわせ磁界強度を調節でききないのでこれが課題とな
る。もっとも検出限界は、分子量にして1013個程度と従来法と変わらないという。
【符号の説明】
10,11 サンプル 100 磁気共鳴測定装置 101 インダクタ 102 磁石 103 交流電圧源 104 周波数調整
部 105 インダクタンス計測 部 106 特性値検出部 107 物性評価部 111 電圧計 112 電流計 113 オ
ペアンプ
さて、応用分野としては(1)製造装置:半導体成膜装置の品質のその場計測、洗浄効果モニタ、有機エレクトロニクス
品質のその場計測、(2)計測装置:フィールド用年代測定装置、放射線照射装置、(3)電気泳動システムの検出機、
電子共鳴検出機付分注器などその用途は広いと考えられる。
ところで、「僕って、スピンしてる?」と彼女に問うと、自分勝手で(忖度し付け加えるとエキセントリック爺。となる)、
静かにしていて下さいとなるが、こればかりはできないものねぇ~。