主よ、いずこに行きたもうや。
ヘンリク・シェンキェヴィチ『クオ・ヴァディス』
Quo vadis, Domine ? Henryk Scienkiewicz
聖書の文句を用いて小説の題名にした。(Quo=where. Vadis=do yu go? Domine=Lord
( 呼びかけ )
天の前にすべての人間は平等である。貴族も庶民もない。身分差を認めないことは、宿命を認めな
いことにつながる。墨子は、宿命論の上にアゲラをかく君主を痛罵し、"運が悪い"とあきらめる民衆
を叱陀する。
● 歴史は証明する
天下の士君子の中には、宿命論を信奉する者がいる。その連中は、古代にさかのぼって聖王の事績
を見るがよい。
むかし、天下は、夏の桀王がたつと混乱におちいり、殷の湯王がひきつぐと秩序をとり戻した。同
様に、殷の紂王がたつと混乱におちいり、周の武王がひきつぐと秩序をとり戻した。世の中そのもの
が変わったわけではない。人民が別の人民になったわけでもない。しかも桀王・紂王のときには天下
が乱れ、湯王・武王のときには治まった。これがどうして宿命であろうか。しかもなお、宿命論を信
奉する者がいる。その連中は、古代にさかのぼって、先王の残した書物を見るがよい。
そのなかには国が定め、人民に施行した法典がある。この法典に、果して『幸福は、求めて得られ
るものではない。災難は、避けようとして避けられるものではない。人が成功するか破滅するかは、
行ないの善悪にはかかわりない」などという宿命論が書いてあるだろうか。
先王の記録にはまた、罪人を裁くための刑法、軍隊を編成し、戦士を動かすための軍令がある。こ
の刑法・軍令に、果して同様の宿命論があるだろうか。
天下の良書がどのくらいあるか、わたしはいちいち数えたことはないし、また実際、数えきれるも
のではあるまい。しかし、いまあげた法典・刑法・軍令の三つで大体の見当はつく。このどれからも、
宿命論的な見方はさがし出せないのだ。かれらの主張はとるに足らぬものである。
〈桀王、紂王〉桀王は夏王朝最後の王、いわば暴君の元祖。のち殷王朝の始祖・湯王に放逐されて死
んだ。紂王は殷王朝最後の王。酒を溺れるほど飲み、姐己を愛し、彼女のいうことな
ら何でもきいた。諸侯を炮焔の刑(油を塗った銅柱を炭火の上に架けわたし、その上
を歩かせる)に処したり、淫を好まぬ女を殺したり、死体を塩漬けやほし肉にしたり、
悪虐の限りを尽くして、ついに周の武王にほろぽされた。
然前今天下之士君子、或以命為有、盍嘗上観於聖正之事。古者桀之所
乱、湯受而治之、紂之所乱、武王受而治之。此世未易、民未渝、在於桀
紂、則天下乱、在於湯武、則天下治。豈可謂有命哉。
然而今天下之士君子、或以命為有。盍嘗上観於先王之書。先王之書、
所以出国家、布施百姓者、憲也。先王之憲、亦嘗有曰福不可請、而禍不
可諱、敬無益、暴無傷者乎。所以聴獄制罪者、刑也。先王之刑、亦嘗有
曰福不可請、禍不可諱、敬無益、暴無傷者乎。所以整設師旅、進退師徒
者、誓也。先王之誓、亦嘗有曰福不可請、禍不可諱、敬無益、暴無傷者
乎。是故子墨子曰、吾当未尽数。天下之良書、不可尽計数。大方論数、
而三者是也。今雖母求執有命者之言不必得、不亦可錯乎。
● 暴力では何も生れぬ 非攻・兼愛・非命-墨子
パリでテロ攻撃 130名以上の死者、350名以上負傷
被害を被ったパリ市民に対し深く哀悼の意を表すとともに負傷者皆様方の一刻も早く御快復を心からお祈
り申し上げます。
● ハワイ最大のメガソーラー稼働 カウアイ島再エネルギー36%へ
ハワイ州に7つある島のうちカウアイ島は最も北にあって、面積は東京都の65%に相当。7万人が暮ら
す島の電力は非営利の協同組合「KIUC(Kauai Island Utility Cooperative)」が供給している。従来は火力発
電が主力だったが、化石燃料の削減と運転コストの低減を目指し、島内に豊富な再生可能エネルギー―今
回稼働した太陽光発電能力は12メガワットで、カウアイ島の販売電力量の5%強を供給できたことで、
太陽光・水力・バイオマスを合わせて島内の電力の366%になった――の地産地消が進行している(ス
マートジャパン 2015.11.13)。
KIUCは島の東側に広がる25万平方メートルの敷地に、ハワイ州で最大のメガソーラー。今月月2日に
稼働。12メガワットの発電能力で、KIUCが年間販売電力量の5.5%に相当。メガソーラーにはリチウ
ムイオン蓄電池(容量6メガワット)も併設。天候による出力の変動を蓄電池で吸収して、電力の安定供
給を図る。
さらに建設中と計画中の発電設備を加えると、25年には発電能力が116メガワットに拡大する見通し
だ。すべて稼働すればカウアイ島の再生可能エネルギーの比率は70%を超える見通し。ハワイ州は45
年までに再生可能エネルギーを百%に転換する計画を掲げているが、その中でもカウアイ島は島民が運営
する協同組合方式で電力供給体制のトップランナーである。
『変革効率30%超時代』(2015.11.13)の残件――「特開2015-201563 光電変換装置、建築物および電
子機器」を詳しく考察する。インベータ(特許申請者)は北海道大学教授で現在、シーズテック株式会社
に移られ、本件は共同出願されているが、すでにこの件については、注目していたもので国際特許公開も
されいるが、本件はその集大成。この特許の特徴は、従来から普及している太陽光パネルの受光面を垂直
転換し側面からの寿光することで、6つの特徴敵なメリットをもつ光導波路にある。
(1)フォトンの進行方向とフォトキャリアの移動方向との直交性により、光吸収とキャリア捕集効率を
独立に、同時最適化できる。
(2)フォトンの進行方向とフォトキャリアの移動方向との直交性により、光吸収とキャリア捕集効率を
独立に、同時最適化できる。
(3)(3)集光系であることにより、非集光系に比べ、約20%の効率上昇が見込まれる。
(4)多段のマルチギャップ半導体による光電変換を行うことができることから、熱として散逸してしま
うエネルギーを極小化できるため、集光太陽光発電系の弱点であった温度上昇を抑制することができ
る。
(5)回折格子を用いた面状光導波路による集光系であるため、曇天時等の拡散光に対する集光特性の劣
化が抑制される。
(6)物質の結合に害を与える高エネルギーフォトンをマルチストライプの最初の層で、光電変換するこ
とで(エネルギーを無駄にすることなく)、それに続く中間ギャップ半導体層、ナローギャップ半導
体層を形成する物質の劣化を未然に防ぐことができ、結果として高い信頼性が得られる。特に、従来
は戸外で使えなかったような材料もこの光電変換装置中に用いれば、高い信頼性を以て戸外でも使う
ことができる。
これは、無機シリコン系、有機系、化合物系、有機・無機ハイブリッド系の素子材質に加え、量子ドット
系、集光系、多接合、複合などの構造、さらには、紫外線から遠赤外線広域エネルギーに亘り広範囲に適
用できるもので、最近の研究で、電極と励起子(電子)間の最適距離(ダウンサイジング化)が重要であ
ることが解明されたように、再結合抑制、光エネルギー損失の抑制、従って、熱エネルギーへの転換を防
ぎセル内温度の上昇を防ぐことができるという理想的なものである。変換効率の30%は軽くクリアーで
きる優れもの。ならば、残る課題はいかにして作るか一点ということになる。さあ、「時はいま・・・」
である。
冬に向けウォームビズということで、ディギンズを着用したが股蒸れでだめだということで、モンベル社のメ
リノウール アーガイル ニッカソックス(登山用)にあっさり変更、これだとスリッパを履くことはなく便利
であることがわかる(そのぶんソイルを頑丈にする必要があるが)。上着はというと同じく同社の「U.L.スト
レッチウインド ジャケット」を選択。最近は軽くて高機能なアウトドア(スポーツ)用衣料品が最適であるこ
ともわかった。これで完璧だ。