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
彦根藩二当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代
の井伊 軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と
兜(かぶ と)を合体させて生まれたキャラクタ-。
【季語と短歌:2月27日】
名残り雪粛々わたる黑き群れの背に
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高山 宇(赤鬼)
古猫とわたしとねむる夜の冬の いれかわるほど顔ちかずけて 小島ゆかり
避難所のストーブ囲み手を翳し心をかざし炎見ており 室木正武

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✳️ソーラーネット建材事業全盛時代 ②
すでに、「意匠性と耐久性を両立する建材一体型太陽電池の世界トップ」
を目標を掲げたが、そのトップランナーのアイシンの事例研究する。
1.特開2025-1775 ホール輸送層の作製方法及びホール輸送層 株式会社
アイシン
【要約】 下図3のごとく、ペロブスカイト化合物を有する太陽電池10
のホール輸送層5の作製方法は、芳香族エーテル、芳香族ハロゲン化物、
及び、脂肪環との縮合環を有する芳香族化合物から選択される1種以上
を含む溶媒であって、引火点が40℃以上である溶媒にホール輸送材料
を溶解させるステップと、ホール輸送材料の溶解した溶液をペロブスカ
イト層4の表面に塗布するステップと、溶液を乾燥させるステップと、
を備える。ホール輸送層を大面積に均一に作製する方法を提供する。

図3. ペロブスカイト太陽電池の作製手順を示す説明図
【符号の説明】10:太陽電池、4:ペロブスカイト層、5:ホール輸
送層
【背景技術】 太陽電池は、シリコン系、化合物半導体、有機半導体など
の素子を用いたものが一般的であるが、高い光捕集能に加え、薄膜化や
低コスト化の可能な有機-無機ハイブリッド型太陽電池(ペロブスカイ
アイシン
【要約】 下図3のごとく、ペロブスカイト化合物を有する太陽電池10
のホール輸送層5の作製方法は、芳香族エーテル、芳香族ハロゲン化物、
及び、脂肪環との縮合環を有する芳香族化合物から選択される1種以上
を含む溶媒であって、引火点が40℃以上である溶媒にホール輸送材料
を溶解させるステップと、ホール輸送材料の溶解した溶液をペロブスカ
イト層4の表面に塗布するステップと、溶液を乾燥させるステップと、
を備える。ホール輸送層を大面積に均一に作製する方法を提供する。
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図3. ペロブスカイト太陽電池の作製手順を示す説明図
【符号の説明】10:太陽電池、4:ペロブスカイト層、5:ホール輸
送層
【背景技術】 太陽電池は、シリコン系、化合物半導体、有機半導体など
の素子を用いたものが一般的であるが、高い光捕集能に加え、薄膜化や
低コスト化の可能な有機-無機ハイブリッド型太陽電池(ペロブスカイ
ト太陽電池)が注目されている。
ペロブスカイト太陽電池は、透明導電膜、電子輸送層、ペロブスカイト
層、ホール輸送層がこの順に積層されたn-i-p構造、又は透明導電
膜、ホール輸送層、ペロブスカイト層、電子輸送層がこの順に積層され
たp-i-n構造の2種類に大別される。
特許文献1には、n-i-p構造のペロブスカイト太陽電池において、
ドナー-アクセプター-ドナー型構造を有するホール輸送材料が示され
ている。このホール輸送材料は、アクセプター部を構成する分子にフル
オレン環等の電子受容性基を、ドナー部を構成する分子に4-(ビス(
4-メトキシフェニル)アミノ)フェニル基等の電子供与性基を含んで
構成することにより、分子内でのプッシュ-プル効果を大きくし、分子
内の電荷移動特性を向上させている。このようなホール輸送材料は分子
量が大きいため溶解性が低く、ペロブスカイト層上にホール輸送層を作
製する際の溶液には、溶媒としてクロロベンゼンを用いていた。
【0005】 特許文献2には、p-i-n構造のペロブスカイト太陽電
池において、太陽電池の高光電変換効率及び高い安定性の得られるホー
ル輸送材料として、3位と4位に置換基を有するチオフェンから成る群
から選択された少なくとも一種のモノマーから構成されたポリマーが示
されている。この材料を用いたホール輸送層は、導電膜を有する基盤を
溶液に浸漬させ、電界重合を行うことにより形成されるので、ホール輸
送層を大面積に作製することが可能である。【0006】
特許文献3には、n-i-p構造又はp-i-n構造のペロブスカイト
太陽電池において、太陽電池の高光電変換効率及び高い安定性の得られ
るホール輸送材料として、成膜後に結晶化,不溶化させることが可能で
ある塗布変換型材料(フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物の金
属錯体)が示されている。塗布変換型材料は、塗布溶媒に不溶であるが、
その前駆体化合物は塗布溶媒に可溶であるため、前駆体化合物を塗布し
た後に反応させることにより、塗布対象上に塗布変換型材料を含有する
ホール輸送層を作製することができる。これにより、スピンコート法や
インクジェット法等の湿式成膜法を用いることができ、ホール輸送層を
大面積に作製することが可能である。
【特許文献1】 特開2023-46046号公報
【特許文献2】 特開2020-136571号公報
【特許文献3】 特開2022-149015号公報
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図1 ペロブスカイト太陽電池の模式断面
〔太陽電池の基本構成〕 図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池
10は、透明基板21及び透明導電膜22を有する基板2と、電子輸送
層3と、ペロブスカイト層4と、ホール輸送層5と、電極6を順次形成
した積層体11を備えている。ペロブスカイト層4は、電子輸送層3上
に設けられ、光によって励起して電子及びホールを発生する。電子輸送
層3は、緻密層32と多孔質層33から構成され、電子を透明導電膜22
に受け渡し、かつ、ホール輸送層5と透明導電膜22とを分離して電子
とホールとの再結合(逆電子移動)を防止する。電極6は、透明導電膜
22の表面に設けられた光電極61と、ホール輸送層5の表面に設けら
れた対向電極62を備えている。透明導電膜22に受け渡された電子は、
光電極61へと移動する。ホール輸送層5は、ペロブスカイト層4で発
生したホールを、対向電極62へと輸送する。光電極61から放出され
た電子は、対向電極62で受け取られる。なお、電極6の配置は、例え
ば電子輸送層3に導線接続して光電極61を形成するなど、電子の受け
渡しが可能なものであれば特に限定されない。また、太陽電池10の耐
久性を高めるため、対向電極62を透明基板21などで保護してもよい。
【0017】 透明基板21は、光透過性を有するもので構成され、例え
ば、透明ガラス基板、すりガラス状の半透明ガラス基板、透明樹脂基板
等を適用することができる。また、透明導電膜22は、例えば、フッ素
ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(TO)、スズドープ酸化インジウ
ム(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)やアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZ
O)などを用いることができる。
図2 ペロブスカイト太陽電池の発電説明図
【0018】 緻密層32及び多孔質層33からなる電子輸送層3は、金
属酸化物が適しており、例えば、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(
ZnO)、酸化ニオブ(Nb2O5)、二酸化スズ(SnO2)や酸化ア
ルミニウム(Al2O3)などが用いられる。特に、ペロブスカイト層
4を積層するための表面積を多く確保できる二酸化チタン(TiO2)
の焼結体として構成することが好ましい。また、緻密層32は、一部が
透明導電膜22に延出して形成され、透明導電膜22を区画し、絶縁層
31を形成している。緻密層32においては、電子は積層方向に通過す
ることができるが、絶縁層31は、電子の横方向への移動を抑制する。
つまり、電子輸送層3から侵入した電子は、透明導電膜22の積層方向
ペロブスカイト太陽電池は、透明導電膜、電子輸送層、ペロブスカイト
層、ホール輸送層がこの順に積層されたn-i-p構造、又は透明導電
膜、ホール輸送層、ペロブスカイト層、電子輸送層がこの順に積層され
たp-i-n構造の2種類に大別される。
特許文献1には、n-i-p構造のペロブスカイト太陽電池において、
ドナー-アクセプター-ドナー型構造を有するホール輸送材料が示され
ている。このホール輸送材料は、アクセプター部を構成する分子にフル
オレン環等の電子受容性基を、ドナー部を構成する分子に4-(ビス(
4-メトキシフェニル)アミノ)フェニル基等の電子供与性基を含んで
構成することにより、分子内でのプッシュ-プル効果を大きくし、分子
内の電荷移動特性を向上させている。このようなホール輸送材料は分子
量が大きいため溶解性が低く、ペロブスカイト層上にホール輸送層を作
製する際の溶液には、溶媒としてクロロベンゼンを用いていた。
【0005】 特許文献2には、p-i-n構造のペロブスカイト太陽電
池において、太陽電池の高光電変換効率及び高い安定性の得られるホー
ル輸送材料として、3位と4位に置換基を有するチオフェンから成る群
から選択された少なくとも一種のモノマーから構成されたポリマーが示
されている。この材料を用いたホール輸送層は、導電膜を有する基盤を
溶液に浸漬させ、電界重合を行うことにより形成されるので、ホール輸
送層を大面積に作製することが可能である。【0006】
特許文献3には、n-i-p構造又はp-i-n構造のペロブスカイト
太陽電池において、太陽電池の高光電変換効率及び高い安定性の得られ
るホール輸送材料として、成膜後に結晶化,不溶化させることが可能で
ある塗布変換型材料(フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物の金
属錯体)が示されている。塗布変換型材料は、塗布溶媒に不溶であるが、
その前駆体化合物は塗布溶媒に可溶であるため、前駆体化合物を塗布し
た後に反応させることにより、塗布対象上に塗布変換型材料を含有する
ホール輸送層を作製することができる。これにより、スピンコート法や
インクジェット法等の湿式成膜法を用いることができ、ホール輸送層を
大面積に作製することが可能である。
【特許文献1】 特開2023-46046号公報
【特許文献2】 特開2020-136571号公報
【特許文献3】 特開2022-149015号公報
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図1 ペロブスカイト太陽電池の模式断面
〔太陽電池の基本構成〕 図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池
10は、透明基板21及び透明導電膜22を有する基板2と、電子輸送
層3と、ペロブスカイト層4と、ホール輸送層5と、電極6を順次形成
した積層体11を備えている。ペロブスカイト層4は、電子輸送層3上
に設けられ、光によって励起して電子及びホールを発生する。電子輸送
層3は、緻密層32と多孔質層33から構成され、電子を透明導電膜22
に受け渡し、かつ、ホール輸送層5と透明導電膜22とを分離して電子
とホールとの再結合(逆電子移動)を防止する。電極6は、透明導電膜
22の表面に設けられた光電極61と、ホール輸送層5の表面に設けら
れた対向電極62を備えている。透明導電膜22に受け渡された電子は、
光電極61へと移動する。ホール輸送層5は、ペロブスカイト層4で発
生したホールを、対向電極62へと輸送する。光電極61から放出され
た電子は、対向電極62で受け取られる。なお、電極6の配置は、例え
ば電子輸送層3に導線接続して光電極61を形成するなど、電子の受け
渡しが可能なものであれば特に限定されない。また、太陽電池10の耐
久性を高めるため、対向電極62を透明基板21などで保護してもよい。
【0017】 透明基板21は、光透過性を有するもので構成され、例え
ば、透明ガラス基板、すりガラス状の半透明ガラス基板、透明樹脂基板
等を適用することができる。また、透明導電膜22は、例えば、フッ素
ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(TO)、スズドープ酸化インジウ
ム(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)やアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZ
O)などを用いることができる。
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図2 ペロブスカイト太陽電池の発電説明図
【0018】 緻密層32及び多孔質層33からなる電子輸送層3は、金
属酸化物が適しており、例えば、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(
ZnO)、酸化ニオブ(Nb2O5)、二酸化スズ(SnO2)や酸化ア
ルミニウム(Al2O3)などが用いられる。特に、ペロブスカイト層
4を積層するための表面積を多く確保できる二酸化チタン(TiO2)
の焼結体として構成することが好ましい。また、緻密層32は、一部が
透明導電膜22に延出して形成され、透明導電膜22を区画し、絶縁層
31を形成している。緻密層32においては、電子は積層方向に通過す
ることができるが、絶縁層31は、電子の横方向への移動を抑制する。
つまり、電子輸送層3から侵入した電子は、透明導電膜22の積層方向
に円滑に移動して光電極61に供給されると共に、絶縁層31によって
対向電極62への移動が防止されるので短絡しない。
【0019】 ペロブスカイト層4は、一般式ABX3で表される三次元
構造を有する化合物、又は、一般式A2BX4若しくは一般式A(n+1)
BnX(3n+1)(n=1~4)で表される二次元構造を有するペロ
ブスカイト化合物を有していればよい。ここで、Aは1価のカチオンを、
Bは2価のカチオンを、Xは1価のアニオンを指す。【0020】
1価のカチオンAには、アルカリ金属カチオン又は有機分子カチオンを
用いることができる。例えば、セシウムイオン、ルビジウムイオン、カ
リウムイオン、メチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、
プロピルアンモニウムイオン、ブチルアンモニウムイオン、ペンチルアン
モニウムイオン、ヘキシルアンモニウムイオン等が挙げられる。カチオ
ンAとして、2種類以上のカチオンの組み合わせを用いることもできる。
【0021】 2価のカチオンBには、2価の金属カチオン又は半金属カ
チオンを用いることができる。例えば、鉛カチオン、スズカチオン、ゲ
ルマニウムカチオン等が挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、
2つ以上を含んでいてもよい。【0022】
1価のアニオンXには、ハロゲン化物イオンを用いることができる。例
えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン
等が挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、2つ以上を含んでい
てもよい。【0023】
ペロブスカイト層4は、例えば、鉛及びハロゲン元素Xで構成される化
合物(PbX2、X=ハロゲン元素)と、メチルアンモニウムアイオダ
イド(CH3NH3I:以下、「MAI」と略する場合がある)とを反応
させて生成される。具体的には、多孔質層33の孔内部に鉛及びハロゲ
ン元素Xを含む溶液を浸透,乾燥させた後、MAIの混合溶液に浸漬し
て、ペロブスカイト層4を形成するペロブスカイト化合物(X=Iの場
合、CH3NH3PbI3)の結晶が速やかに生成される。なお、ハロ
ゲン元素Xは、ヨウ素、臭素や塩素などを用いることができるが、形態
安定性の高いヨウ素を用いることが好ましい。また、メチルアミン臭化
水素酸塩(CH5N・HBr:以下、「MABr」と略する場合がある)
と0.2Mの臭化鉛(PbBr2)、ホルムアミジンヨウ化水素酸塩(C
H4N2・HI:以下、「FAI」と略する場合がある)とヨウ化鉛(P
bI2)を利用した混合カチオン-混合ハライド((FAPbI3)1-
x(MAPbBr3)x)としてもよい。例えば、(FAPbI3)0.
85(MAPbBr3)0.15等を好適に用いることができる。
【0024】 ホール輸送層5は、後述するホール輸送材料を用いて作製
される。本実施形態におけるホール輸送層5は、ホール輸送材料を溶解
させた溶液を、インクジェット法によりペロブスカイト層4の表面に塗
布することにより作製される。電極6は、例えば、金、白金、銀、銅等
の金属の単体や合金、あるいはフッ素ドープ酸化スズ(FTO)やスズ
ドープ酸化インジウム(ITO)といった酸化物導電体などを用いるこ
とができる。 【0025】
〔ホール輸送層作製に用いる溶媒〕 割愛
この項了
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✳️ 光触媒は高変換効率と高い耐久性と非希少元素化を掲げるが、希少
元素は、「都市鉱山対象元素」として完全リサイクル法規制を唱っている。
1.特開2025-020558 エタノールの製造方法及びエタノール製造システ
ム トヨタ自動車株式会社
【要約】下図1のごとく、酵母によるエタノール発酵を利用したエタノー
ルの製造方法は、エタノール発酵の原料として、糖に加えて酢酸を含む
原料を用い、酵母として、少なくともアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝
子を導入した形質転換酵母を用い、酵母によるエタノール発酵を行う際
に、エタノール発酵を進行する培養液に対してギ酸を添加して、形質転
換酵母に導入したアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子が発現して得られ
るアセトアルデヒド脱水素酵素によるアセチルCoAを基質とする還元
型補酵素依存型の反応と、ギ酸脱水素酵素遺伝子が発現して得られるギ
酸脱水素酵素によるギ酸を基質とする酸化型補酵素依存型の反応と、グ
リセロール脱水素酵素遺伝子が発現して得られるグリセロール脱水素酵
素によるグリセロールを基質とする酸化型補酵素依存型の反応と、を進
行させる。
この項つづく

図1 第1実施形態のエタノール製造システムの概略構成を表す説明図
11…原料供給部12…前処理装置 14…糖化反応槽 15…菌培養槽
16…発酵槽 18…蒸留部 20,220…ギ酸供給部 22…ギ酸放出部
24…第1ギ酸導入路 26…第2ギ酸導入路 28…二酸化炭素供給路
30…前処理液供給路 32…糖化液供給路 34…発酵液供給路 38…
酵母供給路 110,210…エタノール製造システム 222…ギ酸生
成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】 酵母によるエタノール発酵を利用したエタノールの製造方
法であって、
前記エタノール発酵の原料として、糖に加えて酢酸を含む原料を用い、
前記酵母として、少なくともアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子を導入し
た形質転換酵母を用い、 前記酵母によるエタノール発酵を行う際に、前
記エタノール発酵を進行する培養液に対してギ酸を添加して、前記形質
転換酵母に導入した前記アセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子が発現して
得られるアセトアルデヒド脱水素酵素によるアセチルCoAを基質とす
る還元型補酵素依存型の反応と、前記形質転換酵母に内在するギ酸脱水
素酵素遺伝子および前記形質転換酵母に導入したギ酸脱水素酵素遺伝子
のうちの少なくとも一方が発現して得られるギ酸脱水素酵素によるギ酸
を基質とする酸化型補酵素依存型の反応と、前記形質転換酵母に内在す
るグリセロール脱水素酵素遺伝子および前記形質転換酵母に導入したグ
リセロール脱水素酵素遺伝子のうちの少なくとも一方が発現して得られ
るグリセロール脱水素酵素によるグリセロールを基質とする酸化型補酵
素依存型の反応と、を進行させる エタノールの製造方法。
【請求項2】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、 前記形
質転換酵母として、前記ギ酸脱水素酵素の遺伝子を内在する酵母を形質
転換して得た酵母であって、前記ギ酸脱水素酵素遺伝子の発現量を増大
させた酵母を用いる エタノールの製造方法。
【請求項3】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、さらに、
前記酵母によるエタノール発酵に伴って発生した二酸化炭素を用いてギ
酸を生成し、 生成した前記ギ酸を、前記酵母によるエタノール発酵を進
行する培養液に添加する エタノールの製造方法。
【請求項4】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、さらに、
前記エタノール発酵で用いるための酵母をエタノール発酵での利用に先
立って培養する培養液にギ酸を添加する エタノールの製造方法。
【請求項5】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、 前記酵
母によるエタノール発酵を行う際に、さらに、前記形質転換酵母に内在
するグリセロールトランスポーター遺伝子および前記形質転換酵母に導
入したグリセロールトランスポーター遺伝子のうちの少なくとも一方を
発現させる エタノールの製造方法。
【請求項6】 酵母によるエタノール発酵を利用したエタノール製造シス
テムであって、 酵母によるエタノール発酵が進行する発酵槽と、 前記発
酵槽に対して、前記エタノール発酵の原料として、糖に加えて酢酸を含む
原料を供給する原料供給部と、 前記発酵槽に対して、ギ酸を供給するギ
酸供給部と、 を備え、 前記発酵槽が備える前記酵母は、少なくともアセ
トアルデヒド脱水素酵素遺伝子を導入した形質転換酵母であって、ギ酸
脱水素酵素およびグリセロール脱水素酵素を発現する酵母である エタノ
ール製造システム。
【請求項7】 請求項6に記載のエタノール製造システムであって、 前記
ギ酸供給部は、 二酸化炭素を用いてギ酸を生成するギ酸生成部と、 前記
発酵槽において前記エタノール発酵の過程で発生した二酸化炭素を、前
記ギ酸生成部に供給する二酸化炭素供給路と、 前記ギ酸生成部で生成し
たギ酸を前記発酵槽に導入する第1ギ酸導入路と、 を備えるエタノール
製造システム。
【請求項8】 請求項6に記載のエタノール製造システムであって、さら
に、 前記エタノール発酵で用いるための酵母を培養する菌培養槽と、 前
記菌培養槽で培養した酵母を前記発酵槽に供給する酵母供給路と、 を備
え、 前記ギ酸供給部は、 ギ酸を放出するためのギ酸放出部と、 前記ギ
酸放出部から前記発酵槽へとギ酸を導入する第1ギ酸導入路と、 前記ギ
酸放出部から前記菌培養槽へとギ酸を導入する第2ギ酸導入路と、 を備
えるエタノール製造システム。
【請求項9】 請求項7に記載のエタノール製造システムであって、 前記
ギ酸生成部は、人工光合成リアクタである エタノール製造システム。

図2 発酵槽において進行する反応の概要を示す説明図

図19 発酵試験で得られた発酵液における各成分の含有量を示す説明図
この項了
春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
【0019】 ペロブスカイト層4は、一般式ABX3で表される三次元
構造を有する化合物、又は、一般式A2BX4若しくは一般式A(n+1)
BnX(3n+1)(n=1~4)で表される二次元構造を有するペロ
ブスカイト化合物を有していればよい。ここで、Aは1価のカチオンを、
Bは2価のカチオンを、Xは1価のアニオンを指す。【0020】
1価のカチオンAには、アルカリ金属カチオン又は有機分子カチオンを
用いることができる。例えば、セシウムイオン、ルビジウムイオン、カ
リウムイオン、メチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、
プロピルアンモニウムイオン、ブチルアンモニウムイオン、ペンチルアン
モニウムイオン、ヘキシルアンモニウムイオン等が挙げられる。カチオ
ンAとして、2種類以上のカチオンの組み合わせを用いることもできる。
【0021】 2価のカチオンBには、2価の金属カチオン又は半金属カ
チオンを用いることができる。例えば、鉛カチオン、スズカチオン、ゲ
ルマニウムカチオン等が挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、
2つ以上を含んでいてもよい。【0022】
1価のアニオンXには、ハロゲン化物イオンを用いることができる。例
えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン
等が挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、2つ以上を含んでい
てもよい。【0023】
ペロブスカイト層4は、例えば、鉛及びハロゲン元素Xで構成される化
合物(PbX2、X=ハロゲン元素)と、メチルアンモニウムアイオダ
イド(CH3NH3I:以下、「MAI」と略する場合がある)とを反応
させて生成される。具体的には、多孔質層33の孔内部に鉛及びハロゲ
ン元素Xを含む溶液を浸透,乾燥させた後、MAIの混合溶液に浸漬し
て、ペロブスカイト層4を形成するペロブスカイト化合物(X=Iの場
合、CH3NH3PbI3)の結晶が速やかに生成される。なお、ハロ
ゲン元素Xは、ヨウ素、臭素や塩素などを用いることができるが、形態
安定性の高いヨウ素を用いることが好ましい。また、メチルアミン臭化
水素酸塩(CH5N・HBr:以下、「MABr」と略する場合がある)
と0.2Mの臭化鉛(PbBr2)、ホルムアミジンヨウ化水素酸塩(C
H4N2・HI:以下、「FAI」と略する場合がある)とヨウ化鉛(P
bI2)を利用した混合カチオン-混合ハライド((FAPbI3)1-
x(MAPbBr3)x)としてもよい。例えば、(FAPbI3)0.
85(MAPbBr3)0.15等を好適に用いることができる。
【0024】 ホール輸送層5は、後述するホール輸送材料を用いて作製
される。本実施形態におけるホール輸送層5は、ホール輸送材料を溶解
させた溶液を、インクジェット法によりペロブスカイト層4の表面に塗
布することにより作製される。電極6は、例えば、金、白金、銀、銅等
の金属の単体や合金、あるいはフッ素ドープ酸化スズ(FTO)やスズ
ドープ酸化インジウム(ITO)といった酸化物導電体などを用いるこ
とができる。 【0025】
〔ホール輸送層作製に用いる溶媒〕 割愛
この項了
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✳️ 光触媒は高変換効率と高い耐久性と非希少元素化を掲げるが、希少
元素は、「都市鉱山対象元素」として完全リサイクル法規制を唱っている。
1.特開2025-020558 エタノールの製造方法及びエタノール製造システ
ム トヨタ自動車株式会社
【要約】下図1のごとく、酵母によるエタノール発酵を利用したエタノー
ルの製造方法は、エタノール発酵の原料として、糖に加えて酢酸を含む
原料を用い、酵母として、少なくともアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝
子を導入した形質転換酵母を用い、酵母によるエタノール発酵を行う際
に、エタノール発酵を進行する培養液に対してギ酸を添加して、形質転
換酵母に導入したアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子が発現して得られ
るアセトアルデヒド脱水素酵素によるアセチルCoAを基質とする還元
型補酵素依存型の反応と、ギ酸脱水素酵素遺伝子が発現して得られるギ
酸脱水素酵素によるギ酸を基質とする酸化型補酵素依存型の反応と、グ
リセロール脱水素酵素遺伝子が発現して得られるグリセロール脱水素酵
素によるグリセロールを基質とする酸化型補酵素依存型の反応と、を進
行させる。
この項つづく
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図1 第1実施形態のエタノール製造システムの概略構成を表す説明図
11…原料供給部12…前処理装置 14…糖化反応槽 15…菌培養槽
16…発酵槽 18…蒸留部 20,220…ギ酸供給部 22…ギ酸放出部
24…第1ギ酸導入路 26…第2ギ酸導入路 28…二酸化炭素供給路
30…前処理液供給路 32…糖化液供給路 34…発酵液供給路 38…
酵母供給路 110,210…エタノール製造システム 222…ギ酸生
成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】 酵母によるエタノール発酵を利用したエタノールの製造方
法であって、
前記エタノール発酵の原料として、糖に加えて酢酸を含む原料を用い、
前記酵母として、少なくともアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子を導入し
た形質転換酵母を用い、 前記酵母によるエタノール発酵を行う際に、前
記エタノール発酵を進行する培養液に対してギ酸を添加して、前記形質
転換酵母に導入した前記アセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子が発現して
得られるアセトアルデヒド脱水素酵素によるアセチルCoAを基質とす
る還元型補酵素依存型の反応と、前記形質転換酵母に内在するギ酸脱水
素酵素遺伝子および前記形質転換酵母に導入したギ酸脱水素酵素遺伝子
のうちの少なくとも一方が発現して得られるギ酸脱水素酵素によるギ酸
を基質とする酸化型補酵素依存型の反応と、前記形質転換酵母に内在す
るグリセロール脱水素酵素遺伝子および前記形質転換酵母に導入したグ
リセロール脱水素酵素遺伝子のうちの少なくとも一方が発現して得られ
るグリセロール脱水素酵素によるグリセロールを基質とする酸化型補酵
素依存型の反応と、を進行させる エタノールの製造方法。
【請求項2】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、 前記形
質転換酵母として、前記ギ酸脱水素酵素の遺伝子を内在する酵母を形質
転換して得た酵母であって、前記ギ酸脱水素酵素遺伝子の発現量を増大
させた酵母を用いる エタノールの製造方法。
【請求項3】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、さらに、
前記酵母によるエタノール発酵に伴って発生した二酸化炭素を用いてギ
酸を生成し、 生成した前記ギ酸を、前記酵母によるエタノール発酵を進
行する培養液に添加する エタノールの製造方法。
【請求項4】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、さらに、
前記エタノール発酵で用いるための酵母をエタノール発酵での利用に先
立って培養する培養液にギ酸を添加する エタノールの製造方法。
【請求項5】 請求項1に記載のエタノールの製造方法であって、 前記酵
母によるエタノール発酵を行う際に、さらに、前記形質転換酵母に内在
するグリセロールトランスポーター遺伝子および前記形質転換酵母に導
入したグリセロールトランスポーター遺伝子のうちの少なくとも一方を
発現させる エタノールの製造方法。
【請求項6】 酵母によるエタノール発酵を利用したエタノール製造シス
テムであって、 酵母によるエタノール発酵が進行する発酵槽と、 前記発
酵槽に対して、前記エタノール発酵の原料として、糖に加えて酢酸を含む
原料を供給する原料供給部と、 前記発酵槽に対して、ギ酸を供給するギ
酸供給部と、 を備え、 前記発酵槽が備える前記酵母は、少なくともアセ
トアルデヒド脱水素酵素遺伝子を導入した形質転換酵母であって、ギ酸
脱水素酵素およびグリセロール脱水素酵素を発現する酵母である エタノ
ール製造システム。
【請求項7】 請求項6に記載のエタノール製造システムであって、 前記
ギ酸供給部は、 二酸化炭素を用いてギ酸を生成するギ酸生成部と、 前記
発酵槽において前記エタノール発酵の過程で発生した二酸化炭素を、前
記ギ酸生成部に供給する二酸化炭素供給路と、 前記ギ酸生成部で生成し
たギ酸を前記発酵槽に導入する第1ギ酸導入路と、 を備えるエタノール
製造システム。
【請求項8】 請求項6に記載のエタノール製造システムであって、さら
に、 前記エタノール発酵で用いるための酵母を培養する菌培養槽と、 前
記菌培養槽で培養した酵母を前記発酵槽に供給する酵母供給路と、 を備
え、 前記ギ酸供給部は、 ギ酸を放出するためのギ酸放出部と、 前記ギ
酸放出部から前記発酵槽へとギ酸を導入する第1ギ酸導入路と、 前記ギ
酸放出部から前記菌培養槽へとギ酸を導入する第2ギ酸導入路と、 を備
えるエタノール製造システム。
【請求項9】 請求項7に記載のエタノール製造システムであって、 前記
ギ酸生成部は、人工光合成リアクタである エタノール製造システム。
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図2 発酵槽において進行する反応の概要を示す説明図
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図19 発酵試験で得られた発酵液における各成分の含有量を示す説明図
この項了
春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
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