ルヴァンドヴェールも1年ぶりだったが、久しぶりに劇場鑑賞へ。堂上篤、『怒れるチビ』
27歳。身長165cm。防衛部・図書特殊部隊所属。二等図書正。郁、小牧、手塚を擁する班(4
人は隊内でも最少人数)の班長を務める、郁の直属の上官。班内で一番身長が低く、郁との
口論の際(初期)に何度か「チビ」と言われている。この堂上篤を扮する岡田准一の格闘シ
ーン観て、思わず「カッケ~~~」(朝ドラ「あまちゃん」の台詞)と叫んでいるわたしが
いた。
小牧とともに図書大学校最終年度の卒業生の1人であり、図書特殊部隊隊員として、図書館
業務・戦闘双方において優れた能力を発揮する。もともと、本質的には郁と同様「考える前
に動く」という直情径行型の人間だが、過去の経験や反省から自制心から、現在は常識や正
論を重視し、理性でものを考える堅気な性格を装っているが、自分に似た郁の言動を見て「
俺が捨てた物を後生大事に拾ってくるな」と内心でぼやくが、性格・外見とも真面目で実直
なため、外部の人間と接する必要がある場面では重宝されているも、度が過ぎると上官も先
輩も後輩も同期もなく激怒。口癖は「アホか貴様!」。仏頂面がトレードマークだが、叱る
ときや褒めるときは、ゲンコツ、叩く、小突く、撫でる、手を置く癖があるというキャラを
演じる。
さて、『図書館戦争』シリーズは、アスキー・メディアワークスより出版されている有川浩
の小説。イラストは徒花スクモ(♂)。シリーズは『図書館戦争』(2006年2月)『図書館内
乱』(2006年9月)『図書館危機』(2007年2月)『図書館革命』(2007年11月)の全4巻で
構成される架空の法律が社会に重大な影響を与えていることから、パラレルワールドやディ
ストピアの世界を描いたSF小説と恋愛小説の両方をもつ。
舞台は2019年の架空日本となる。高校3年生の時出会った一人の図書隊員に憧れて図書隊入
隊を志した少女、笠原郁。ストーリーはそのまっすぐな成長と恋を追うとともに、メディア
の自由を巡る人々の戦いを描く。1988年、公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制するた
めの「メディア良化法」が制定される。法の施行に伴いメディアへの監視権を持つ「メディ
ア良化委員会」が発足し、不適切とされたあらゆる創作物は、その執行機関である「良化特
務機関(メディア良化隊)」による取り締まりを受けることとなる。この執行が妨害される
際には武力制圧も行われるという行き過ぎた内容であり、情報が制限され自由が侵されつつ
あるなか、弾圧に対抗した存在が「図書館」だった。
実質的検閲の強行に対し、図書館法に則る公共図書館は「図書館の自由に関する宣言」を元
に「図書館の自由法」を制定。あくまでその役割と本の自由を守るべく、やがて自ら武装し
た「図書隊」による防衛制度を確立する。これ以降図書隊と良化特務機関との永きに渡る抗
争に突入した。昭和から正化に時代を移し、メディア良化法成立から30年を経た正化31年。
図書隊は激化する検閲やその賛同団体の襲撃によって防衛力を増し、拡大解釈的に良化法を
運用し権勢を強めるメディア良化委員会との対立は加速していた。かつて、大切な本を検閲
から守ってくれた図書隊員を追って図書隊に入隊した笠原郁は、憧れの“王子様”堂上篤と
知らぬまま再会を果たす。しかし指導員になった堂上は郁の目指したのとは正反対の鬼教官
だった。男性隊員にも引けを取らない身体能力がとりえの郁は、顔も名前もわからない王子
様を慕って人一倍過酷な訓練をこなすが、堂上は5年前自らの独断が起こした事件を重く受
け止めていた。やがて郁は初の女性隊員として図書特殊部隊に配属され、堂上の下で困難な
事件と対面しながら、仲間とともに成長していくこととなる。
本編シリーズ全4巻と外伝シリーズ『別冊 図書館戦争』全2巻からなり、第1作目である
『図書館戦争』は、「『本の雑誌』が選ぶ2006年上半期エンターテイメント」第1位、2007
年本屋大賞第5位に入賞し、シリーズとしては2008年に第39回星雲賞日本長編作品部門を受
賞。アニメ版が第40回星雲賞メディア部門の参考候補作となった。累計発行部数は2013年3
月時点で400万部を突破している。メディア展開も多岐に渡り、漫画版が『LaLa』2007年11月
号から弓きいろによって、『月刊コミック電撃大王』でも2008年1月号からふる鳥弥生によっ
て連載開始。2008年4月からProduction I.G制作のテレビアニメ版が深夜枠で放送されると
共に、同月からアニメのキャストが出演するWEBラジオを配信。2012年6月に続編となるアニ
メ映画が公開された他、2013年4月から実写映画が公開された。
2011年に角川文庫から DVD 封入特典の短編と書き下ろし1編を収録した文庫本が発売された。
文芸誌『ダ・ヴィンチ』2009年5月号の「有川浩徹底特集」における、「有川ワールドなん
でもランキング」の「好きな作品BEST10」では、第1位となった『図書館戦争』を始め、第
3位に『別冊 図書館戦争I』、第5位に『図書館革命』、第8位に『別冊 図書館戦争II』がラ
ンクインしている。本作品の執筆は、2004年11月頃「図書館の自由に関する宣言」を見たこ
とがきっかけとなった。有川浩の夫が図書館に掲示されている宣言文を紹介したためで、興
味を持った有川は担当編集者に次回作のテーマとして提案した。そして、「図書館の自由に
関する宣言が一番ありえない状況で適用されたらどうなるか」を考えた結果として完成した
のが『図書館戦争』シリーズである[5] 。この宣言文の引用は小説発表後に論議を呼ぶ。本
作は有川が初めて企画構想段階からシリーズ化を予定していた作品であるが、当初は3巻で
完結する構想だったが、メディアワークス側の要請で全4巻となり、さらに漫画化やアニメ
化といったメディアミックスや外伝小説(『別冊 図書館戦争』シリーズ)、新潮社とのコ
ラボレーションによるスピンオフ小説(『レインツリーの国』)へと発展した。
ところで、有川浩が日本の女性小説家ということをこの映画を観るまで知らなかったが、名
前の浩が「ひろし」と読めるため男性だと勘違いされているからやもうをえない。インタビ
ューでは、作品を大人向けのライトノベルと語っており、一般文芸に活動の範囲を広げた現
在でも自らを「ライトノベル作家」と称し、2006年に発売された『図書館戦争』は「本の雑
誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を、2007年度本屋大賞で第5位を獲
得。2008年『図書館戦争』シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。『植物図鑑』
が2010年度本屋大賞第8位、第1回ブクログ大賞小説部門大賞を受賞。『キケン』が2011年
度本屋大賞第9位、第2回ブクログ大賞小説部門大賞を受賞。『ストーリー・セラー』2011
年度本屋大賞第10位、『県庁おもてなし課』が雑誌ダ・ヴィンチのBOOK OF THE YEAR2011
で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門、『空飛ぶ広報室』が雑誌ダ・ヴィ
ンチのBOOK OF THE YEAR2012で小説1位、『三匹のおっさん ふたたび』が雑誌ダ・ヴィンチ
のBOOK OF THE YEAR2012で小説2位を受賞するなど大活躍だ。電撃文庫の他作家からは「姉
さん」と呼ばれているという。2003年に『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲー
ム小説大賞を受賞し、翌年に同作にてデビューしている。なお、『県庁おもてなし課』(角
川書店 2011年)の全印税を東北地方太平洋沖地震の被災地に寄付することを「有川日記」
で公表している。
それで、帰宅しランチをとり、有川浩の作品をネットで下調べ、継続作業に移るもののこの
時点で、彦根南中出身、現在洛南高校生の桐生祥秀(よしひで)選手が世界選手権(8月、
モスクワ)の代表選考会を兼ねて広島・エディオンスタジアムで最終日があった。男子百メ
ートル予選で日本歴代2位、高校新の10秒01マークしたというニュースが飛び込む。最
近では、水泳の萩野公介、カーレーサーの佐藤琢磨の偉業に次ぐものでびっくり。時代は着
実に動いていることを実感。並みいる黒人のトップランナーを凌ぐ勢いを予感させる映像を
目の当たりにした。
バイオリズムの降下局面のため休憩にと映画鑑賞したが、目的は果たせた。トレッキングも
もう一日様子をみることに。 昨夜、「バイオインフォマティクス」も触れたので分散気味
にあり、明日から装置設計考察に軌道修正する。
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