彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと
)と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」
【季語と短歌:6月20日】
老鶯やダンプが吠える目覚かな
小見山 泉
龍・まいだ一ん
きぶし咲く
川に沿ふ志賀の山越のぼり坂いまはむかしの今道をゆく
むらすずめ飛び立ちてのち突然の比叡おろしに雪しまきをり
手折りきて瓶に挿したる四行詩の枝のうれより青葉が出づる
これの世に遺しし言葉ちりぬるを調ひをれば光たちきぬ
【ペロブスカイトPV向けの高機能材料を開発】
キヤノンは,ペロブスカイト太陽電池の耐久性および量産安定性を向
上させることが期待される高機能材料を開発。
【要約】
持続可能なエネルギーソリューションの探求において、ペロブスカイ
ト太陽電池は、その優れた効率性と費用対効果により有望な手段とし
て浮上。しかし、その広範な採用は、主にハロゲン化ペロブスカ
イト膜内のイオン移動と空孔形成に起因する性能低下の問題によっ
て妨げられる。イオン欠陥の影響を軽減するために、通常はキャリ
アのバリケードとして機能するパッシベーション層が使用。それでも、
直列抵抗の増加を避けるために極薄化が求められるため、製造プロ
セスが複雑になる。ペロブスカイト太陽電池の性能低下を軽減する、
ルイス塩基機能を持つp型有機半導体であるガリウムフタロシアニン
水酸化物(OHGaPc)をパッシベーション層として導入。この材料は
ルイス塩基であることによってハロゲン化物の空孔をパッシベーシ
ョンし、p型半導体として効率的な電荷輸送を促進することを実証。
OHGaPc のこの二重の機能性は、ペロブスカイト太陽電池の安定性
と性能を向上させるだけでなく、極薄絶縁膜が不要になることで製
造プロセスを簡素化します。私たちの研究結果は、ルイス塩基と p
型半導体の特性を活用して電荷抽出と全体的なセル効率を向上させ
ることの重要性を強調し、耐久性と効率に優れたペロブスカイト太
陽電池の開発に新たな方向性を示す。
【関連論文】
・Phthalocyanine-Based Polycrystalline Interlayer Simultaneously Realizin
g Charge Collection and Ion Defect Passivation for Perovskite Solar Cells
・ https://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2024/TA/D4TA02491E
【最新ペロブスカイト太陽電池製造技術⑤】
❏ 特開2024-058455 電圧整合タンデム太陽電池モジュール 株式会
社 豊田中央研究所
【発明を実施するための形態】
キヤノンは,ペロブスカイト太陽電池の耐久性および量産安定性を向
上させることが期待される高機能材料を開発。
【要約】
持続可能なエネルギーソリューションの探求において、ペロブスカイ
ト太陽電池は、その優れた効率性と費用対効果により有望な手段とし
て浮上。しかし、その広範な採用は、主にハロゲン化ペロブスカ
イト膜内のイオン移動と空孔形成に起因する性能低下の問題によっ
て妨げられる。イオン欠陥の影響を軽減するために、通常はキャリ
アのバリケードとして機能するパッシベーション層が使用。それでも、
直列抵抗の増加を避けるために極薄化が求められるため、製造プロ
セスが複雑になる。ペロブスカイト太陽電池の性能低下を軽減する、
ルイス塩基機能を持つp型有機半導体であるガリウムフタロシアニン
水酸化物(OHGaPc)をパッシベーション層として導入。この材料は
ルイス塩基であることによってハロゲン化物の空孔をパッシベーシ
ョンし、p型半導体として効率的な電荷輸送を促進することを実証。
OHGaPc のこの二重の機能性は、ペロブスカイト太陽電池の安定性
と性能を向上させるだけでなく、極薄絶縁膜が不要になることで製
造プロセスを簡素化します。私たちの研究結果は、ルイス塩基と p
型半導体の特性を活用して電荷抽出と全体的なセル効率を向上させ
ることの重要性を強調し、耐久性と効率に優れたペロブスカイト太
陽電池の開発に新たな方向性を示す。
【関連論文】
・Phthalocyanine-Based Polycrystalline Interlayer Simultaneously Realizin
g Charge Collection and Ion Defect Passivation for Perovskite Solar Cells
・ https://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2024/TA/D4TA02491E
【最新ペロブスカイト太陽電池製造技術⑤】
❏ 特開2024-058455 電圧整合タンデム太陽電池モジュール 株式会
社 豊田中央研究所
【発明を実施するための形態】
【0050】 単セルの電流密度j(v)は、定電流源、ダイオード、
直列及び並列抵抗の組み合わせからなる等価回路により数式(1)に
直列及び並列抵抗の組み合わせからなる等価回路により数式(1)に
ように表される(J. Nelson, Physics of Solar Cells (Imperial College Press,
London, 2003))。
【数1】
【0051】 ここで、jphは光電流密度、j0とnIDはそれぞ
れダイオードの逆飽和電流密度と理想因子、rsとrshはそれぞれ
直列抵抗と並列抵抗である。q,kB,Tはそれぞれ電荷素量、
Boltzmann定数、セル温度である。jphは、セルの外部
量子効率ηEOE(hバーω)(ただし、hバーはプランク定数hを
2πで除した値)と太陽光の光子数スペクトルnsun(hバーω)
によって数式(2)で表される。
【数2】
【0052】 ダイオードの逆飽和電流密度j0のセル温度Tに対す
る依存性は、経験的には数式(3)のように表される(D. C. Nguyen,
F. Murata, K. Sato, M. Hamada, and Y. Ishikawa, Energy Sci.
Eng. 10, 1373 (2022))。ここで、Egはバンドギャップである。
n0,c0はそれぞれフィッティングパラメーターである。
【数3】
【0053】 ボトムモジュールにCIGSを用いる場合、集積化モ
ジュールの特性には、最表面の透明導電膜のシート抵抗rTCOと、
透明導電膜/金属膜の接触抵抗rcが影響する。ここでは、金属膜
としてMo膜を適用した。一方、Mo膜のシート抵抗は透明導電膜
のシート抵抗rTCOの1/10以下であるから(S. Nishiwaki,
A. Burn, S. Buecheler, M. Muralt, S. Pilz, V. Romano, R. Witte, L. Krainer,
G. J. Spuhler, and A. N. Tiwari, Prog. Photovolt.: Res. Appl. 23, 1908
(2015))、その影響は無視できるほど小さい。
【0054】 単セルの電圧vbのとき、位置xにおけるMo膜とT
CO膜の間の電位差v(x)は、電位差v(x)に依存する電流密度
分布j(v(x))と数式(4)で示す関係にある(M. Burgelman
and A. Niemegeers, Solar Energy Mater. Solar Cells 51, 129 (1998))。
ここで、wbはボトムモジュールのセルの発電領域の幅である。
London, 2003))。
【数1】
【0051】 ここで、jphは光電流密度、j0とnIDはそれぞ
れダイオードの逆飽和電流密度と理想因子、rsとrshはそれぞれ
直列抵抗と並列抵抗である。q,kB,Tはそれぞれ電荷素量、
Boltzmann定数、セル温度である。jphは、セルの外部
量子効率ηEOE(hバーω)(ただし、hバーはプランク定数hを
2πで除した値)と太陽光の光子数スペクトルnsun(hバーω)
によって数式(2)で表される。
【数2】
【0052】 ダイオードの逆飽和電流密度j0のセル温度Tに対す
る依存性は、経験的には数式(3)のように表される(D. C. Nguyen,
F. Murata, K. Sato, M. Hamada, and Y. Ishikawa, Energy Sci.
Eng. 10, 1373 (2022))。ここで、Egはバンドギャップである。
n0,c0はそれぞれフィッティングパラメーターである。
【数3】
【0053】 ボトムモジュールにCIGSを用いる場合、集積化モ
ジュールの特性には、最表面の透明導電膜のシート抵抗rTCOと、
透明導電膜/金属膜の接触抵抗rcが影響する。ここでは、金属膜
としてMo膜を適用した。一方、Mo膜のシート抵抗は透明導電膜
のシート抵抗rTCOの1/10以下であるから(S. Nishiwaki,
A. Burn, S. Buecheler, M. Muralt, S. Pilz, V. Romano, R. Witte, L. Krainer,
G. J. Spuhler, and A. N. Tiwari, Prog. Photovolt.: Res. Appl. 23, 1908
(2015))、その影響は無視できるほど小さい。
【0054】 単セルの電圧vbのとき、位置xにおけるMo膜とT
CO膜の間の電位差v(x)は、電位差v(x)に依存する電流密度
分布j(v(x))と数式(4)で示す関係にある(M. Burgelman
and A. Niemegeers, Solar Energy Mater. Solar Cells 51, 129 (1998))。
ここで、wbはボトムモジュールのセルの発電領域の幅である。
【数4】
【0055】 数式(1)と数式(4)からなる連立方程式を解くこ
とにより電流密度分布j(v(x))が求められ、更にこれから単
セルの単位長さあたりの電流jb(vb)(〔電流〕/〔長さ〕)
を数式(5)のように求めることができる。
【数5】
【0056】ボトムモジュールにPVKを用いる場合には、基板側
にも透明導電膜が用いられるので、その影響を考慮する。トップモ
ジュールについても類似の考え方により単セルの単位長さあたりの
電流jt(vt)を求めることができる。
【0057】同一のサイズの基板に、トップセル及びトップセルが
それぞれnt,nb個集積化及び直列接続されたトップモジュール
及びボトムモジュールを形成し、トップモジュール及びボトムモジ
ュールを光入射方向に積層及び並列接続した電圧整合タンデム太陽
電池モジュールについて考察する。当該電圧整合タンデム太陽電池
モジュールの電流密度Jは、セル間の接続領域の幅dt,dbは発
電に寄与しないことを考慮して、数式(6)のように表される。
【数6】
【0058】変換効率ηは、電圧Vの関数としての出力P(V)=
J(V)・Vの最大値と、入射光強度Pinの比である。電圧Vを
ntvVMに置き換えても出力Pの値は変わらないので、改めて数
式(7)を定義する。
【数7】
【0059】ここで、vVMは1つのトップセル当たりの電圧であ
り、nb/ntは1つのトップセル当たりのボトムセル数である。こ
れを用いて数式(8)が得られる。
【数8】
図13 比較例の四端子モジュールの構成を示す図
【0060】図13は、比較例である四端子モジュールの構成を示す。
四端子モジュールの場合、トップモジュール200及びボトムモジュ
ール202はそれぞれ独立に機能する。したがって、変換効率ηは、
トップセルの数nt及びボトムセルの数nbには影響されず、数式(
9)で表される。
【数9】
四端子モジュールの場合、トップモジュール200及びボトムモジュ
ール202はそれぞれ独立に機能する。したがって、変換効率ηは、
トップセルの数nt及びボトムセルの数nbには影響されず、数式(
9)で表される。
【数9】
【0061】 図14は、比較例である二端子モジュールの構成を示
す。二端子モジュールは、トップセルを構成する光電変換層14と
ボトムセルを構成する光電変換層24とを導電層30を挟んで直接積
層して1つのモジュールとした構成を有する。二端子モジュールにつ
いては、トップセル及びボトムセルの2接合(2j)単セルの電流密
度j2j(v2j)を数式(10)の連立方程式を解くことにより求
め、これを用いて他と同様の手順により変換効率ηを求めることがで
きる。
図14比較例の二端子モジュールの構成を示す図
【符号の説明】10 基板、12、第1導電層、14 光電変換層、
16 第2導電層、18(18a,18b,18c) 間隙、20
基板、22、第3導電層、24 光電変換層、26 第4導電層、
28(28a,28b,28c) 間隙、30 導電層、200
トップモジュール、200a,200b トップサブモジュール、
202 ボトムモジュール、202a,202b ボトムサブモジ
ュール。
16 第2導電層、18(18a,18b,18c) 間隙、20
基板、22、第3導電層、24 光電変換層、26 第4導電層、
28(28a,28b,28c) 間隙、30 導電層、200
トップモジュール、200a,200b トップサブモジュール、
202 ボトムモジュール、202a,202b ボトムサブモジ
ュール。
【0062】 トップセルとしてPVK(25℃におけるバンドギャ
ップEg=1.68eV)、ボトムセルとしてCIGS(25℃にお
けるバンドギャップEg=1.08eV)を用いることを想定し、そ
れぞれの単セルの電流密度j(v)を以下のようにして定めた。
【0063】 25℃における外部量子効率ηEOE(hバーω)に
はPVK/CIGS積層の二端子モジュールについての実測値を用い
た(M. Jost, E. Kohnen, A. Al-Ashouri, T. Bertram, S. Tomsic,
A. Magomedov, E. Kasparavicius, T. Kodalle, B. Lipovsek, V.
Getautis, R. Schlatmann, C. A. Kaufmann, S. Albrecht, and M.
Topic, ACS Energy Lett. 7, 1298 (2022))。また、PVKのバン
ドギャップEgの温度係数dEg/dT=0.3meV/K
(O. Dupre, B. Niesen, S. De Wolf, and C. Ballif, Phys. Chem.
Lett. 9, 446 (2018),E. Aydin, T. G. Allen, M. De Bastiani,
L. Xu, J. Avila, M. Salvador, E. Van Kerschaver, and S. De
Wolf, Nat. Energy 5, 851 (2020))、CIGSのバンドギャップ
Egの温度係数dEg/dT=-1meV/K(M. Troviano and
K. Taretto, Solar Energy Mater. Solar Cells 95, 3081 (2011))
を考慮して外部量子効率ηEOE(hバーω)の温度Tへの依存性
を求めた。そのうえで、数式(1)により表される電流密度j(v)
が実測値に近い値となるように、ダイオードの理想因子nID,直
列抵抗rs,並列抵抗rsh及びフィッティングパラメーターn0,
c0を決めた結果を表1に示す。【0064】【表1】
ップEg=1.68eV)、ボトムセルとしてCIGS(25℃にお
けるバンドギャップEg=1.08eV)を用いることを想定し、そ
れぞれの単セルの電流密度j(v)を以下のようにして定めた。
【0063】 25℃における外部量子効率ηEOE(hバーω)に
はPVK/CIGS積層の二端子モジュールについての実測値を用い
た(M. Jost, E. Kohnen, A. Al-Ashouri, T. Bertram, S. Tomsic,
A. Magomedov, E. Kasparavicius, T. Kodalle, B. Lipovsek, V.
Getautis, R. Schlatmann, C. A. Kaufmann, S. Albrecht, and M.
Topic, ACS Energy Lett. 7, 1298 (2022))。また、PVKのバン
ドギャップEgの温度係数dEg/dT=0.3meV/K
(O. Dupre, B. Niesen, S. De Wolf, and C. Ballif, Phys. Chem.
Lett. 9, 446 (2018),E. Aydin, T. G. Allen, M. De Bastiani,
L. Xu, J. Avila, M. Salvador, E. Van Kerschaver, and S. De
Wolf, Nat. Energy 5, 851 (2020))、CIGSのバンドギャップ
Egの温度係数dEg/dT=-1meV/K(M. Troviano and
K. Taretto, Solar Energy Mater. Solar Cells 95, 3081 (2011))
を考慮して外部量子効率ηEOE(hバーω)の温度Tへの依存性
を求めた。そのうえで、数式(1)により表される電流密度j(v)
が実測値に近い値となるように、ダイオードの理想因子nID,直
列抵抗rs,並列抵抗rsh及びフィッティングパラメーターn0,
c0を決めた結果を表1に示す。【0064】【表1】
この項つづく
【大規模気象変動と食糧安全保障①】
「リスク・インパクト・マネイジメント」としての「食料安全保障」
の諸施策の考察は、ブログ考察で掲載しているから参考されたし。
【風瀟々と蒼い時代】
the beatles evolution of music (1962-2023)
● 今日の言葉:心の中も衣替え
the beatles evolution of music (1962-2023)
● 今日の言葉:心の中も衣替え
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