極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

環境リスク本位制巡礼の明日

2013年07月11日 | 時事書評

 

 

【スターウォーズデザイン】

すべてはデザインできまる。

映画がポスト・プロダクションの時期に入ると、ダグ・チャンとエレン・リーの二人は、ルーカスフィルム
のマーケティング・ディレクターを務めるジム・ウォードや、ベテランのポスター・アーチストのドルー・ス
ズの伝統にのっとったポスター・キャンペーンを行った。ダグ・チャンとドルー・ストルーザンが伝統的な
ペイント・ポスターを作ったのに対して、エレン・リーはデジタル技術を駆使してまるで写真のような独自
のペインティングJを作り上げたという。ジム・ウォードの監修のもと、チャン、リー、ストルーザンの三
名は、この映画のシンボル足り得る強固ではっきりとしたイメージの塊として、ルーカスの頭の中にある
世界観をポスター・アートに昇華させることに成功し、世界中の観客に向け、ルーカスが彼らのことを決し
て忘れてはいないことを知らせたと伝えられている。



シス・スピーダーのコンセプ

シンプルで、軽くて、よりコンパクトなスピーダーにすることに決定した。

 

【ネオコンを巡る製造装置】

日で観測史上初の4日連続の高温を記録するなかでの作業はダレる。気を取り直しなんとかやり終えた
ので目についた新規考案二件を紹介。先ず一件。有機発光装置の構成部材の発光素子は、水分や酸素によ
り素子の特性劣化を招き易く、少量の水
分が存在するだけで有機化合物層と電極層との剥離が生じダーク
スポット
発生の原因となる。このため、
有機発光素子の寿命をより長く確保するために
装置内に水分や酸
素を浸入させないようにする処理が施されているが
、有機発光素子を、内面に吸湿剤を装着したエッチングガラス
カバーで覆い、シール剤をカバーの周辺に設け、
有機発光素子を設けた基板に貼り付け処理する。この処
理を行うことによって、シール面から浸入する水分を吸湿剤で吸湿できるが、このため余分な空間を必要
として省スペース化を阻害する。また、配線やスルーホールによる凹凸装置内異物から基板保護-原子層
堆積(ALD)法や、原子層エピタキシ(ALE)法などで処置されるが、
膜密度の低下や膜厚が低下さ
せるという問題がある。

【符号の説明】

1:有機発光装置、2:表示部、4:封止領域、10:基板、11:基材、12:薄膜トランジスタ、13
:信号配線、14:絶縁層、15:有機平坦化層、16:駆動回路、17:外部接続端子、20:有機発光
素子、21:下部電極、22:有機化合物層、23:上部電極、24:コンタクトホール、25:画素分離
膜、30:無機化合物層、40:保護層、51:異方性導電フィルム(ACF)、52:フレキシブル配線
基板(FPC)、61:ガラス板、62:粘着剤

密度低下や膜厚低下といった膜欠陥を低減・解消した保護層を有する有機発光装置とするため、基板と、基
板上に設けられる表示部と、表示部の外縁(封止領域)に設けた封止部材と、表示部と封止部材との間に設
けらた有機材料部材(有機平坦化層、画素分離膜、有機化合物層)と、表示部と有機材料部材との3ちを被
覆する保護層と、で構成し、表示部が、基板上に設けた下部電極と、有機化合物層と、上部電極と、をこの
順に積層し、有機材料部材と表示部との上に無機化合物層を設け、その上に保護層を原子層堆積法で形成す
るころで問題解決するというもの。簡単にまとめて表現すればこうなるのだが、複雑極まりない設計要件を
待たすことが要求されるのだが、如何に!?






※ 無摺動弁:特殊複合アクチュエーターにより弁体とシートリングが回転時に擦れ合わずに作動し、流体
  の流れを
圧着機構で無理なく遮断する画期的な高性能バルブ。構造は食器のスプーン形弁体を本体の片
  側のみの軸シール部を通して外部より特殊複合アクチュエーター(SPA式=90°回転と偏心機構を持つ)
  によって弁体をシートリングに強制的に押し付ける圧着動作及び離脱回転動作を一挙動で行う誠にユニ
   ークな動きを持つバルブ(なお、上図は粉体用の無摺動弁の大阪機器製造株式会社の参考アニメを掲載)。

つぎは、真空プロセス設備のゲートバルブ技術について看てみよう。通常このゲートバルブには、弁体が上
から下に移動して流路を閉止する向きに取付けられ、ピストンシリンダ装置のピストンロッドと、弁ロッド
とが、ローラ、傾斜長孔を介して互いに連結する。ピストンシリンダ装置でピストンロッドを下降したとき
は、このピストンロッドが所定の停止位置に下降し、伸頂ばねに抗し弁ロッドに近接させ、この弁ロッドが
ローラと傾斜長孔を介して傾動することで弁ロッドの下端に連結する弁デスクを無摺動で着座させる。つぎ
に、このような構造のゲートバルブは、動作後の弁閉状態をロックできるものが提案され、ピストンピンに
よりピストンをロックできるように設け、弁閉止状態のシリンダエアを排気するときにピストンピンがシリ
ンダ内部に突出し、このピストンピンで位置をロックする。また、引っ張りバネで弁閉状態をロックでする
ゲートバルブの場合、ローラとカムを弁閉状態で係止し、引っ張りバネでこの弁閉状態を保持する方式があ
る。またその他に、カム体に傾斜した形状のカム孔が形成し、シリンダを動作させてカム体を上昇させると
弁棒を傾動させて弁閉状態にしてシリンダでカム体を動作させてカムフォロワがカム孔に設けたロック部に
係合させロック状態を維持するものもある。
 

ところで、被処理体の大型化に伴ない、半導体や太陽電池等の製造装置に使用する機器も大型化してきた。
これによりチャンバーも大型化し、チャンバー開閉用の真空用ゲートバルブも大型大口径傾向にあるが、ス
ループット維持のためゲートバルブの操作速度の向上が要求される。弁体の無摺動動作によりパーティクル
粉塵の発生を抑えつつ開閉動作でき、大口径に設けた場合にも、全体の大型化を防ぎつつ、スループット
を上げ、
高速に開閉動作でき、開閉動作後の弁体の状態も確実にロックでき、ウエハや基板等の大型化に対
応できると共に、エアシリンダの駆動源を用いた場合、弁閉時にエアを排気しても弁閉止状態を確実に保持
できる真空用ゲートバルブとして下図のバルブ設計が提案されている。

【符号の説明】

1 弁箱 2 保持枠体 3 弁体 4 ステム 5 エアシリンダ 6 弁 7 弁座シール面 9 流路 11ピス
トンロッド 11a 先端部 12 ゲートロック用スプリング 13 傾動保持用スプリング 14 傾動用
ローラ 15 ローラカム 20 ベース部材 21 ステムホルダ 21a 上端部 28 ガイドローラ 
30 ガイド溝  31 摺動部  32 揺動リンク 32a 端部 33 ガイド部 34 ホルダストッ

35 自在連結部材 40 枢軸  41 軸受  42 ストッパ 43 揺動角度孔

弁箱に保持枠体を介在させてピストンロッドを有する複動式エアシリンダを設け、ステムにステムホルダを
設け、ステムホルダの摺動部を揺動リンクのガイド部に沿って上下動自在に摺動させ、ピストンロッドとス
テムホルダとの間に傾動保持用スプリングを装着し、ローラカムと傾動用ローラとを弁閉傾動動作開始位置
で嵌合させ、これらの嵌合時に揺動リンクを揺動させてその揺動動作に伴って弁体を弁座シール面7に揺動
止させた。弁体の無摺動動作によりパーティクルや粉塵の発生を抑えつつ開閉動作でき、大口径に設けた
場合にも
大型化を防ぎ、スループットを上げるために高速に開閉動作し、開閉動作後の弁体を確実にロック
し、ウエハや基板
等の大型化に対応し、エアシリンダの駆動源を用いたときに弁閉時にエアを排気しても弁閉止状
態を確実に保持するゲートバルブを提供する。弁体の無摺動動作によりパーティクルや粉塵の発生を抑えつつ開閉
動作でき、大口径に設けた場合にも大型化を防ぎ、スループットを上げるために高速に開閉動作し、開閉動
作後の弁体を確実にロックし、ウエハや基板等の大型化に対応し、エアシリンダの駆動源を用いたときに弁
閉時にエアを排気しても弁閉止状態を確実に保持するゲートバルブを提供するという構造になってる。

以上、二件の具体的例示として紹介したが、ひとことで「オールソーラシステム」「太陽電池・半導体製造
装置」と言っ
ても、現在の先端的な企業技術の集積大系を無視して語ることはできないことが理解していた
だけると思うが、その
ことを承知の上で、また、そのことを踏まえた上で、臆することなく、大胆な問題提
起・問題解決を図る大胆な行動を必要としている
。「若者よ出よ!」と。これはいささか大仰か? ^^;

 

 【環境リスク本位制時代の政策提案は?】 

ところで、これほど差し迫ってきた大規模な地球環境変動に前にして、今回の参院選挙でそれに相応しい政
策を語る政党は看られない。環境リスク本位制下の外交・安全保障政策とは? 環境リスク本位制下での景
気回復とは? 環境リスク本位制下の国土強靱化政策とは? 環境リスク本位制下の所得再配分政策とは?
などなど考えてみるチャンスなのだが、こんなことでは票が取れないということもリアル・ポリティーク、
リアル・ワールドであることには、間違いないが。

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薄氷の上の墓標

2013年07月10日 | 時事書評

 

 

【加工食品新時代とアミノ酸発酵】 

テレビを観ている、加工食品のランキング競争や製造現場のビデオレポート番組が盛
んに行
われているに気付く。そこで、今夜はアミノ酸発酵について考えてみた。アミ
ノ酸発酵は日本のオリジ
ナル技術として開発され、今や世界のアミノ酸供給に甚大な
貢献をもたらしている。いわずと
アミノ酸とは、同一の分子内にアミノ基(NH2)と
カルボキシル基(-COOH)を持つ化合物の総称。アミノ基とカルボキシル基が結合す
る炭素原子の位置
によって、a、β、yなどのアミノ酸があるが、天然のタンパク質の
構成成分として存在するのはa-アミノ
酸である。一般式R-CH(NH2)-COOHで
表示され、
Rの違いによる20種のアミノ酸がある。アミノ酸にはL体とD体があるが、
タンパク質を
構成するアミノ酸はすべてL体で、発酵法で作られるものはL体である
ことは余り知られていないのではないだろうか。また、化学合成法で得られるものは
DL(ラセミ)体で、L体に変換するには光学分割という工程が必要になる。

アミノ酸の機能用途上の呈味効果として、よく知られているのはグルタミン酸ナトリ
ウム(Monosodiumglutamate: MSG)で、1908
年に池田菊苗によってコンブのうま味成
分として発見され、鈴木三郎助によって「味の素」として商品化された。アスパルテ
ームは甘味料として販売されている。また、栄養効果として、アミノ酸輸液や経腸栄
養剤は血漿、卵白等のタンパク質の組成に合わせてアミノ酸を配合した栄養剤である。
大きな市場があるのは飼料添加剤で、飼料用穀物は栄養的に貧弱であるが、リジン、
メチオニンなどの補添によって栄養効果が大幅に高められる。また、薬理的な効果か
ら肝疾患治療薬、消化器潰瘍治療薬などに活用されている。また、アミノ酸の反応性
を利用して医薬品や界面活性剤などに広く活用されているのが現状。

さて、アミノ酸の製造法には、(1)タンパク質分解法(2)化学合成法(3)発酵
法(4)酵素法の4法があり、目的とコストに合わせて使い分けられている。チロシ
ン、システインなどはタンパク質分解法、DL-メチオニン、グリシン、DL-アラニンな
どは化学合成法、グルタミン酸、リジンなどアミノ酸の過半は発酵法、アスパラギン
酸、アラニンなどは酵素法で作られ、世界の生産量は、うま味調味料としてMSG、約
240万トン、飼料添加剤として200万トン以上(リジン約120万トン、DL-メチオニン約
70万トン、スレオニン約15万トン)、医薬用アミノ酸類は2.5万トン(2010年推定)であ
り、代替物がないため今後も需要増が見込まれている市場だ。 

そこでアミノ酸発酵方法としては、(1)菌株のスクリーニングと育種(2)生産株
の大量培養(3)培養液から分離と精製、および(4)培養と分離精製の4つの要素
技術で構成される。「味の素」事業の成功により多くの企業がMSGの生産を企図したが、
タンパク質分解法では、原料高と濃塩酸を使用するため大量生産には適さず、また、
コストダウンに限界があり、新技術の開発が要請され、化学合成法と発酵法からアプ
ローチされた。前者は、アクリロニトリルを原料とする方法が昧の素㈱で開発、工業
化されたが、
1973年に中止。コスト的に発酵法に及ばなかったことにもよるが“化学
合成された食品"が消費者から拒否されたことが大きい。一方、発酵技術の基盤となる
科学と技術の面で、アミノ酸の生合成と制御に関する生化学的・分子生物学的な研究
が広がるほか、1940~50年から始まった抗生物質生産研究の全盛時代にあり、徹生物
のスクリーニングが活発に行われると同時に、DNA、RNAの機能解析や突然変異
株の取り扱いなど、微生物遺伝学に大きく進展する。そこで、協和醗酵工業㈱が1956
年に、グルタミン酸の直接発酵に成功。グルタミン酸生産菌 Micrococas glutamicus
(のちに Corynebacterium glutamicum と改名)が、乳酸菌を用いるバイオアッセイ
の応用でスクリーニングされた点に特徴があった。培養法が確立され、安価なダルコ
ースを原料とする画期的な(1)グルタミン酸発酵が誕生し、続いて(2)栄養要求
変異株を用いたアミノ酸発酵(3)アミノ酸アナログ耐性変異株を用いるアミノ酸発
酵(4)遺伝子工学技術によるアミノ酸発酵の改良(5)酵素法によるアミノ酸生産

などとして発展する。アミノ酸発酵の技術は日本で生まれたが、原料立地のため、国
内での生産はほとんど
なくなる。技術の海外展開は協和醗酵では技術輸出を中心に進
められたが、不成功の
ケースが多かったのに対して、味の素では原料生産地での工場
建設を中心に進められ
多くが成功を収め、現在の世界のMSG(グルタミン酸ソーダの
)工場は中国、タイ、インドネシア、などの東南アジアを中心に、ブラジル、さら
に欧米にも分布している。中国は生産、消費量ともに、全体の1/3を占める大国であ
る。大きな未開拓の市場はインドとアフリカ大陸である。飼料用アミノ酸工場は畜産
業の盛んなアメリカ、ブラジル、フランス、中国が中心、医薬用アミノ酸はアメリカ
中国が中心である。

 



さて話は、アミノ酸の製法に関連する科学と、科学に由来する技術、これらの技術に
よるアミノ酸の製法と生産の開始時期を時系列的にまとめて
展開図を上に示し(1)
菌株育種(2)新しい発酵(3)培養法(4)環境問題(5)ペプチドなどのへの新
しい展開をパノラマにした。このようにアミノ酸発酵工業は名実ともに日本のリード
で世界に広がった産業である。代替品がないので、ア
ミノ酸の需要は今後も増えると
考えられている MSGの安全性には問題がないことが、なお、有害説が広がってい
る一方で、最近のNHK“クローズアッブ現代’でも取り上げられたように、欧米の
シェフの間で“うま味¨を重要視する傾向が強まり広がっている一方、飼料用アミノ
酸では豚や鶏のほかに、反芻胃を持つ牛や羊に使用できる方法や製品が開発されれば、
さらに需要が期待されると期待されており、トップランナーとして研鑽を怠らなけれ
ば日本の世界的貢献の立ち位置は不動のものと確信する。



【頑張ってる多結晶シリコン系太陽電池】

昨日から最新の各太陽電池の製造技術の新規考案の棚卸しを行っているが、そのなか
でシャープ社の「多結晶シリコンインゴット製造装置、多結晶シリコンインゴット、
多結晶シリコンブロック、多結晶シリコンウエハ、多結晶シリコン太陽電池、多結晶
太陽電池モジュール」(特開2013-116845)が目を引いた。つまり、多結晶シリコン太
陽電池向けウエハは、一般的にキャスト法で製造されているが、坩堝内で溶融シリコ
ンを一方向凝固させて多結晶シリコンインゴット(インゴット)を成長させた後、イン
ゴットからブロック状に切り出して、さらにスライスすることによりウエハを作製す
るが、インゴット内のどの高さから取り出されたかによって、太陽電池を作製した際
の特性にばらつきが問題になるというのだ(上図参照:図12は、ウエハが取り出さ
れたインゴットにおける高さ方向の位置と、そのウエハから形成された太陽電池の出
力との一般的な関係を示すグラフ(下図参照)である。なお、上図は、縦軸に太陽電
池出力、横軸にウエハが取り出されたインゴットにおける位置を示すが、太陽電池出
力のばらつきの原因は、溶融シリコンを一方向凝固させた際の初期の段階で凝固した
インゴット下部の領域Iにおいては、坩堝からシリコン結晶内に多くの不純物が拡散
している。その不純物の影響によって、領域Iから取り出されたウエハから形成され
た太陽電池の出力特性が低下する。領域Iの上部に位置する領域Ⅱにおいては、偏析
により、結晶中に取り込まれる不純物量は少量で、結晶欠陥も少ない。領域Ⅱから取
り出されたウエハから形成された太陽電池の出力特性は、インゴット中またはブロッ
ク中において最も良好となる。領域Ⅱの上部に位置する領域Ⅲは、徐々に結晶中に取
り込まれる不純物量が増加とともに結晶欠陥が増加する。そのため、領域Ⅲから取り
出されたウエハから形成された太陽電池の出力特性は、領域Ⅱから取り出されたウエ
ハから形成された太陽電池の出力特性に比較して低下する。 領域Ⅲの上部に位置する
領域Ⅳは、領域Ⅲよりも結晶中に取り込まれる不純物量が増加とともに結晶欠陥がさ
らに増加する。インゴットが完全に凝固した後に、インゴットの最上部の表面部分に
現れる不純物の高濃度部分から、不純物の逆拡散が起こり、結晶中に取り込まれる不
純物量がさらに増加する。領域Ⅳから取り出したウエハから形成された太陽電池の出
力特性は、領域Ⅲから取り出された太陽電池の出力特性がて顕著に低下する。

結晶欠陥が発生する原因は、インゴット中の温度分布に起因する応力であると考えら
れ、応
力が特に大きな場合、インゴットに割れなどが発生、インゴット中の温度分布
の制御が重要で特に結晶成長時の固液界面を平坦化することが望ましい。
坩堝側方に
ヒータを有する多結晶シリコンインゴット製造装置では、インゴット割れおよび結晶
欠陥の発
生が抑制可能で、廉価で安定して製造可能な、多結晶シリコンインゴット製
造装置、多結晶
シリコンインゴット、多結晶シリコンブロック、多結晶シリコンウエ
ハ、多結晶シリコン太陽電
池、多結晶太陽電池モジュールが提供できる。


 

【符号の説明】 1,2,3,4,5 多結晶シリコンインゴット製造装置、10 筐体、11 開口、12
排気口、13 ガス供給管、20 坩堝、21 収納容器、30 ヒータ、40 載置台、41 側面、50,
50a,50b,52 断熱板、51 カーボンフェルト、60 中蓋、60a 天井部、60b 側壁部、60c
底部、61 加熱領域、70 駆動部、71 支持部、80 溶融シリコン、90 冷却部 

そのため、多結晶シリコンインゴット製造装置を、溶融したシリコンを下方から上方
に向けて
一方向凝固させることで、多結晶シリコンインゴットを成長させる多結晶シ
リコンインゴット製
造装置とし、多結晶シリコンインゴット製造装置は、坩堝と、坩
堝の側方に位置するヒータと、
坩堝を支持する坩堝支持部材と、坩堝の側面部とヒー
タとの間に介在する断熱部材とを備
えた構造とすることで出力品質を一定にすること
ができるというもの。これはパネルメーカだけではなく、材料メーカの領域に渡り問
題を解決するという発明であり、わたしの興味を惹くこととなった。

※それにしても、膨大な知財情報量を前に四苦八苦し消耗する状態が当面続く。^^;



 

東京電力福島第一原発事故発生時の所長吉田昌郎が昨日都内の病院で死去したという。
ネット上でもあれこれと取り立たされているが、事故の当事者でありそのストレスは
想像を絶したところにある。当時の緊迫した心情が思い出されたが、事態の予測の困
難さとは別にテレビでの取材て結構頼りがいのある方と思って看ていた記憶が残って
いる。結果的にいえばこの範囲に押さえ込んだのも彼の力量によるものだろう。後世
のためにも聴き逃したものが多いように思われるが、それも詮無い話となった。事故
現場はいまも観測用井戸から極めて高い値の放射性セシウムを含む地下水が検出され
ているように、破壊された原子炉の現状が把握されておらず、何らかの突発性の災害
や事故が発生すればチェルノブイリ事故規模を上回る災害が誘発されてしまう可能性
も残されていると考えている。今回のこの訃報は有る程度予測していたことだとはい
え「薄氷の上に築かれた墓標」として改めて心得た。

                                   合掌
 

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植物育種巡礼の明日

2013年07月09日 | 時事書評

 

 

  

 

【スターウォーズ・デザイン】

すべては、デザインで決まる。

 

今日も強烈な暑さだ。日本列島は太平洋高気圧の影響で晴れた所が多く各地で気温が急上昇。気象
庁によると、山梨県甲州市では午後2時9分に39.1℃と、今年全国で初めて39℃台を観測。39℃台は
昨年7月17日に群馬県館林市で39.2℃、同県伊勢崎市で39.℃を観測して以来、約1年ぶり。
同庁は
熱中症に十分注意するよう呼び掛けた。
このほか午後2時40分時点で気温が高かったのは、岐阜県多
治見市38.6℃、甲府市38.2℃など気温の上昇は留まるところを知らぬかの勢いをみせている。体調
不順でまとまりがなく惚けた感じで作業をしている。そんな中気を引いたニュースがあった。それ
は、早稲田大学の内藤健教授が昨日、自動車のエンジンの効率を高める新たな燃焼方法の理論を見
つけたと発表。燃焼室で複数の方向から音速に近い速さで燃料を吹きこんで 一点でぶつけて圧縮し
て燃焼させる。コンピューターでの数値計算(シミュレーション)で 可能性を確かめたとか。エン
ジンの試作を終えており、今年度内に実証試験でおおよその性能を調べるという。自動車のガソリ
エンジンは過去20年間で燃費が1.5倍になったといわれている、熱効率は 最大でも30%。低速運
転のときには15%にとどまる。より効率的な燃焼方法を探る研究が進んでいる。この新理論だと数
計算では熱効率が60%以上になる可能性があるという。自動車エンジン  だけでなく、航空機用
にも応用できる。内藤教授はそれぞれの小型エンジンを試作、実証試験を始めた。実用化に向けて
協力企業も探すという。内燃機関がこの『デジタル革命』の影響で片隅に追いやられようと一見す
ると見えるが、だからこそ大胆な理論・目標のもとに再開発の動きが起きるということの証なのだ
ろう。そんな中、太陽電池製造装置の最新新規考案の調査と新植物育種技術の俯瞰作業などをやり
ながら何とか付加価値作業をこなす。

【新植物育種技術】

沖縄でコシヒカリを栽培する話を掲載したが(『ビック・エックスを探せ』)、核酸を操作する技
術は21世紀に入ってからも活発
に開発が進められている。基礎研究のみならず、産業への利活用も
活発でEUでは、新しい核酸操作
技術の開発状況と技術を活用し育成される植物新品種の開発動向
を、学術論文ばかりでなく、
特許や開発企業からの聞き取り調査を含めて広範に調査し、欧州委員
会ジョイントリサーチ
センタより2011年2月に公表されている。この報告書では、新技術のうち以
下に記す8種類を
New Plant Breeding techniques: NBT)と名付けている。

(1)Zinc finger nuclease (ZFN) technology

ZFNは標的遺伝子配列を特異的に切断するように構築された人工融合タンパク質であり、最近では、
TALEN(TAL effecter nuclease)を含む入エヌクレアーゼ(配列特異的DNA切断酵素)全般に広げて考
えられていて、標的遺伝子の塩基配列を意図的に改変するためゲノム編集と呼ばれている。

(2)Oligonucleotide directed mutagenesis(ODM)

標的遺伝子領域と相同性を持つ配列の中に欠失・塩基置換・短い塩基配列等を含む相同DNA配列
を導入することで、相同組換えを起こし、部位特異的に欠失・塩基置換・塩基配列挿入等を行うもの。

(3)Cisgenesisintragenesis

同種あるいは遺伝子交換可能生物種に由来する遺伝子のみを導入するもので、微生物におけるセル
フク
ローニングやナチュラルオカレンスに相当するもの。

(4) RNA-dependentDNA methylation(RdDM)

ターゲット遺伝子の発現調節領域の特定の配列をターゲットとし、2本領RNAとして発現するよ
うに遺伝子を導入することにより、ターゲット配列中に含まれるDNAのシトシン残基にメチル基
を導入することで、ターゲット遺伝子の発現を抑制する技術であり、DNAの塩基配列自身は変化
させないことから、エビゲノム編集と呼ばれている,植物では、このようなDNAのメチル化は、
世代を超えて伝達されることが知られている。

(5)組換え体(GMO)を用いた接ぎ木(grafting on GM rootstock)

GMOを台木あるいは枯木として接ぎ木を行い、果樹生産に活用するもの(上図)で、一般的には土壌病
害抵抗性を遺伝子組換えで付与した台木に、現在生産に利用されている優良品種(非GMO)を枯木と
して接ぎ木を行い、穂木上に実った外来遺伝子を含まない果実を市場に提供する、あるいは優良系
統との交配によって新品種育成に活用すること等が想定されているが、それ以外にも、導入する遺
伝子の機能によっては杷木あるいは台木にエビゲノム編集を誘導することもできる。

(6)Reverse breeding

外来遺伝子によって染色体間相回組換え等を抑制した上で、花粉培養等によって目的遺伝子をホモ
で持つ個体を効率的に選抜する事例、雄性不稔性遺伝子や可視化遺伝子等を外来遺伝子として導入
することで、効率的に有益なF1雑棟種子(外来遺伝子を含まない非GMO)を生産する事例、開花促進
遺伝子(FT)を導入して早期開花を促し、短期間に後代交配種を得て育種年限を短縮する事例等、様
々な事例が含まれる。一過的にGMOの段階を経るが、交配等によって、外来遺伝子を含まない系統
を選抜することで、最終的に育成された品種(系統)には外来遺伝子は含まれない。

(7)
Agro-infilteration

Agro-infilterationやウィルスベクター等を植物個体に感染させ、体細胞で目的外来遺伝子を発現させるよう
な場合が想定されている。

(8) Synthetic genomics

人工l的に新しいケノムを構築・活用し、 これまでに無いヤく新しい多様な形質今付り・する試み
や新しい生
物をつくり出すよう々試みが行われている

NBTの中のいくつかの技術は、育種された新品種に外来遺伝子(DNA)が残ることから、カルタヘナ法(
遺伝子組換え生物辱の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律)に基づき、GMOとしての規
制を受ける しかし、他の技術においては、最終的に育成された新品挿のゲノムあるいは細胞中に外来遺
伝子(DNA)が残らないものを選抜した場合、カルタヘナ法に基づくGMOに該当するかどうかの判断が大き
な問題となごもしGMOとして扱われることになれば、その育成・栽培・商業化においてGMOとしての許認可
の煩雑な手続きが必要となり、そのような規制をクリアするための費用も莫大なものとなる。一般
的に、世界規模で利用される遺伝子・組換え農作物の開発には数十億円かかるとされているため、

新技術を使うことで得られるメリット十分に発揮されなくなる。また、育成された植物新品種(農
作物)は、多くの場合、世界規模で食品として取引されることから、国ごとに遺伝r・組換え体とし
て取り扱うかどうかの判断が異なると、世界貿易に与える影響も極めて大きくなることが懸念され
る そこで、EUが声をかける形で、NBTに関する情眼交換・意見交換を行うためのワークショップ
が2011年9月にスペインで開催された。

 

NBTに関する主要な議論

ワークショップにおける服要な論点は2点。第1は、そもそもGMOの定義は何なのか、また、自然
界で起こることとの区別を含め、各国が規制の対象としているものは何なのかである、第2は、検

知可能かどうか、また、同定nf能かどうかである。正確さは欠けるが、大雑把に言えば、日本のカ
ルタヘナ法において、異種由来遺伝子(DNA)を含む状態で増殖する生物(ウイルスを含む)がGM
O
定義され、同種あるいは自然界でも同じ構成をもつ生物が存在することから、規制の対象外と
すると規定されている。これを念頭に(6)の技術のように、育種生物由来の外来遺伝子が完全に
除去されており、ゲノム編集すら行われていない場合(上図)、最終的に育成された新品種を調べ
ても、途中でNBTを使ったことを検知も同定もできない。また、(1)や(4)の技術のように、意
図的
に小規模ゲノム編集・エピゲノム編集(数塩基の欠失、数塩基の置換、数アミノ酸残基の置換、
塩基
配列を変えないDNAのメチル化の変更等)を行った場合、最終的に育成された系統(品種)にお
いて、異種生物由来の外来遺伝子(人エヌクレアーゼ等)が交配等によって除去されていると、情報

さえあれば、変更(編集)された個所を検知できるかもしれないが、(自然)突然変異と区別がつかな
いため、NBTを使ったかどうかを同定できないという(下図)。

このような技術の多くは、植物新品種の育成において様々なメリット(育種年限の短縮、市販種子
の効率的生産、有用品種の直接的改変、特定位置での計画的変異誘導、有用系統の効率的選抜等)
をもたらす一方で、外来遺伝子を導入した生物(GMO)の段階を一過的には利用しつつ、最終的に
育成された新品種では、外来遺伝子を持たないことから、このような新品種がGMOとしての規制の
対象となるかどうかが問題となる。GMOに対する規制の考え方や適用範囲は国によって異なるもの
の、カルタヘナ議定書で定めているmodern biotechnologyの中に含まれる遺伝子改変生物の定義が世
界各国のほぼ共通な理解である。このため、遺伝子を改変するための技術に中心を置くプロセスベ
ースの考え方と、GMOに関する安全確保(環境影響や食品としての安全性等)のための評価におい
てプロセスベースではなく、プロダクトベースとするOECDの考え方のいずれを主とするかで2つの
大きな考え方の違いがある。プロダクトベースの考え方であれば、外来遺伝子を含まないものはす
べて非あれば、外来遺伝子を含まないものはすべて非GMOとして取り扱われることになると思うが、
プロセスベースの考え方であれば、途中で使った技術そのものがmodern biotechnology に該当するか
否かを判断することが必要となってくる。現在、このことについて世界的に共通の理解があるわけ
ではないが、今後、このような基本的な考え方について十分な議論をしていく必要。いずれにして
も、NBTに含まれる技術は多様であり、利用の意図も異なるため、要素技術ごとに十分な検討をす
ることが必要である。

さて、バイオテクノロジーの開発・利用が活発である反面、NBTに関する研究開発の現状や品種育
成へのNBTの利用・規制等の情報が人手困難
あるいは開示されていない国への対応(農産物の輸出
入等を含め)も今後の大きな課題である。NBTを巡
る議論は、特定の国だけの問題ではなく、国際
的な議論を重ね、世界が協調して基本的に同じ対応をとれる
ようにしていくことが強く望まれてい
る。


※出典:「新植物育種技術の可能性と産業化への課題」、鎌田博、バイオサイエンスとインダストリ
    ー.vol.71 No、3(2013)

 Pollo alla diavola

【イタリア版食いしん坊万歳:鶏肉の魔女風】

鶏(皮を側ぎ内臓を取った状態=carcassa)を十分きれいに掃除してから、縦に切り開くが、切り開
くだけにし、二つに切り分けないようにする。骨を砕かないよう気をつけとがら叩き、できるだけ
平らにのばす。このように下準備ができた鶏にオリーブ油をふりかけ、塩、コショウも軽く全体に
ふりかけて焼き網で焼く。

 

 


なんだかまとまりのない一日がまた過ぎようとしている。それにしてもれクーラーのない生活なん
てチョッヨ考
えられないようになったが、これはほんの序の口!?にすぎないか。もしかしてサバ
イバルという言葉が日常化するのも以外と早くやってきそうだなと思ってみたが、そのことを想定
して頭の切り替えをスムーズにできるようにだけはしておこうと、渡哲哉の歌を聴きながら今晩は
切り上げよう。

 

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抗癌最終観戦記Ⅳ

2013年07月08日 | 時事書評

 



【miRNA バイオマーキングと癌撲滅】

三重大医学部の研究グループは3日、米国のベーラーメディカルセンター(テキサス州)と共同で、血液
検査で大腸がんや大腸ポリープの患者を高い確率で判別できることを突き止めたと発表。研究結果は米国
の雑誌「ジャーナル・オブ・ナショナル・キャンサー・インスティテュート」に掲載された。同センター
が実用化を目指しており、三重大は「検査法が確立すれば、より早く大腸がん患者を診断できる」として

いる。グループの問山裕二・三重大助教(大腸外科)によると、大腸がん検診では便に混じる血液を調べ
る「便潜血検査」が行われるが、精度が問題となっていた。グループは、血液に含まれる遺伝物質のうち、
大腸がん組織から多く分泌される「マイクロRNA―21」に着目。健常者、大腸がん、大腸ポリープ患
者の計約300人について、この物質の血液中の量を比較した結果、がん患者は健常者の約5倍、ポリープ
者は約3倍に上った。データ解析で、がん患者は92%以上、ポリープ患者は82%以上の確率で判別でき
ることも分かったとのことだ。



※様々な癌におけるmiR-21の重要性が明らかになってきており、大腸癌(CRC)ではFOLFOX奏効性にまで関
与することが分かってきた。Baylor Universityの Goelらは、186名を対象として、そのバイオマーカー価
値を検証した。血清miR-21がCRCの早期発見・予後予測の有望なバイオマーカーであることが明らかになっ
た。従前の方向性を確認して前向き試験を促す結果だが、単一miRNAよりもmiRNAシグナチャーの方がマー
カーとして有用である可能性もある。


血液1滴から、癌の診断、治療経過、薬の効果、予後などすべてわかる時代と、このブログ掲載したが
訳プロセス
によりタンパク質が産生される。つまり、RNA は長きにわたってゲノムとタンパク質を仲介す
るメッセンジャーとして研究されてきた。しかし近年、全く新しいカテゴリーの
多くのRNA分子、例えば
メッセンジャーRNA(mRNA) などはゲノムか
ら転写され、翻訳RNAが見つかったが、それがmiRNA である。
ヒトやハエ、線虫などの左右
相称動物ではこのmiRNA は進化の過程を通じて比較的よく保存されているが、
こうした左右
相称動物の出現以前に分岐したイソギンチャクや海綿動物といった比較的単純な構造の動物
でも同様な低分子RNAが存在する。miRNA もゲノムから転写されるが、mRNA のよう
にタンパク質に翻訳さ
れることはなく、18~25ヌクレオチドの小さなRNA 配列であるmiRNA
は、主に翻訳阻害とmRNAの切断(分解)
という2つのプロセスで標的となる複数の遺伝子を制御してい
ることが明らかになってきた。ヒトでは700
を超えるmiRNA が同定され(おそらくは今後
1,000を超えると予測)すべてのヒト遺伝子のうち1/3 もが、
これらのmiRNA によって制御を
受けるとされている。したがって、もしこのmiRNA に何らかの異変が起き
れば、それがわれ
われの疾患と深く関係することは容易に想像できる。癌の進展や悪性度と密接に関連す
miRNA の特徴的な変動でありこれらのmiRNA をバイオマーカーとして追うことで、病態の把握や予後予
測に役立てようという動きがすでにはじまっている。癌幹細胞も正常幹細胞も、
どちらも自己複製能を有
しながら、多能性を保ち,CD44,CD133 などの細胞表面のマーカー
もある程度同じものを共通にもつなど、
きわめてその性質は似通っている。したがって、正
常のES細胞や組織の幹細胞の自己複製能と分化能の制
御に働くmiRNA のネットワークを理解す
ることは、癌幹細胞の新たな制御メカニズムの解明に貢献するだ
ろう。

miRNAは、線虫のヘテロクロニー遺伝子としてlin-4が1993 年に発見されたのがはじまり。当時lin-4 は、
線虫に特異的なsmall temporal RNA と考えられていたが、RNAi の発見をきっか
けに、この分野の研究が
進み、実は同じような小さなRNA が多数存在することがわかる。現在
では、例外はあれ,生物種を超えて
保存されていること、高等生物になるに従いmiRNAの数が大
きく増加することが明らかとなっている。そ
して、2002 年くらいから、ヒトの疾患にも関連す
ることが言われはじめ,実際に慢性リンパ性白血病に
与するという研究成果が報告。癌遺伝子として機能するoncomiR と呼ばれるmiRNAを含め、ある癌にお
いては特徴的なmiRNA プロフ
ァイリングが報告されている。それらをバイオマーカーとして癌の診断や治
療選択が可能となるが、こ
のような診断薬が昨年末にRosetta Genomics 社からはじめて出ました。また、
miRNAはエクソ
ソームを使って血中に出ているという報告も多数あり、血液1滴から、癌の診断ができる
ようになるのだろう。miRNA 研究は宝の山で、癌をはじめ,再生・神経などのいろいろな分野ですでに
miRNA を念頭に置かれて研究を進められている。その際、どのような結果であってもmiRNAに関する情報
を共有することが非常に大事だ。情報を共有することで、miRNA 研究のすそ野が広がり新しい発想につな
がるだろう。

 

 

 

【緑茶の次は麩】

室町時代に中国から日本に伝わり、古くから食されてきた「麩(ふ)」。しかし、街で声を聞くと、その
多くが「みそ汁に入れるくらい」など食卓にのぼる機会がめっきり減ってきたが、1992年に緑茶生産量が
底を打ったように、いままた2013年、麩に注目した人々が、自らが考案・自作した「麩料理」を持ち寄る
パーティーが都内で行われていることを「あさイチ」で知る。参加者によると、麩は魅力たっぷりのミラ
クルフードだという。
イチおし”で、使わないなんてもったいない!麩が支持される納得の理由と、料
理の数々。さらには、肌と深い、麩に含まれる成分・アミノ酸「プロリン」のパワー。そして、基本を2
つ覚えるだけで誰でも麩マスターになれる料理のコツなど麩を使いこなす情報が紹介されていた。真野博
城西大学教授のによると、麩にはアミノ酸の一種「プロリン」が豊富に含まれ、乳製品や大豆などにも多
く含まているが、麩はプロリンを含む食品のトップクラス。
プロリンとは、体内でコラーゲンの部品にな
る大切なアミノ酸。肌のもっちり効果が期待できるとか。これは食べなくても体内で作ることもできるが、
食べることでさらに効果が上がるという。



【プロリン含有量(百グラムあたり)】

焼き麩    3,800ミリグラム
豆 腐     390ミリグラム
ヨーグルト    350ミリグラム

どうして麩には「プロリン」が多い?

その理由は、麩の製造工程にあり、麩を作るにはまず原料である小麦粉に水を混ぜて生地にしたあと、そ
れを水で洗うが、何度も何度も洗っていくと、でんぷんが洗い流されて「グルテン」が残り、プロリンは
このグルテンの中に多く含まれているためだ。
麩はこれに、再び小麦粉を混ぜて焼き上げていくが、大量
にグルテンを使うため、食品の中でも極めて高いプロリンの含有量を誇るという。
プロリン(proline)は
アミノ酸の一つ。
ピロリジン-2-カルボン酸のこと。スペルはprolineで、略号はProまたはP。環状アミノ
酸で、タンパク質を構成する。糖原性を持つ。唯一アミノ基を持たないアミノ酸。通常のアミノ酸に存在
するα位の炭素に存在するアミノ基はこのプロリンの場合のみイミノ基となっているために、本来はイミ
ノ酸と分類されるべきであり、厳密にはアミノ酸に含めるべきではないのではないかという議論がある。
表皮細胞増殖促進活性、コラーゲン合成促進活性、角質層保湿作用などの生理活性を示す。一度破壊され
たコラーゲンを修復する力をもつアミノ酸。体の結合組織、心筋の合成時の主な材料でもある。最近では、
アルドール反応の安全かつ効果的な触媒として注目されつつある。

 
お麩バーブ
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/2013/07/08/01.html

      

梅雨明けで、熱中症の季節だ。そこで今日は、ジム上がりに「アセロラ」から「ソルディライチ」(キリ
ン)に切り替える(何れも自動販売機で150円/本)。これはお勧めだ。

 

 

 

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風力電力巡礼の明日

2013年07月07日 | 環境工学システム論

 

 


再生可能エネルギーの選択肢の中で風力発電は重要な位置をしめる。そこで、春から初
夏にかけて強風が吹くアメリカ太平洋岸北西部は、同時に川の水量も増えて、豊かな再
生可能エネルギー源に恵まれここ数年は、供給過剰になり、電力網の需要の増減と発電
量のバランスをとるため、米国エネルギー省ボンネビル電力庁(BPA)は風力発電所のオ
ーナーに出力を抑えるよう依頼するというなんとも贅沢な話が話題となっている。PNNL
(パシフィック・ノースウェスト国立研究所)とBPA(米国エネルギー省ボンネビル電力
庁)は、この対応に一時的にノースウエスト航空の過剰風力発電を格納することができ、
圧縮空気エネルギー貯蔵施設を建設するためのワシントン州東部の2つの候補地を決め
たという。

 

地質エネルギー貯蓄

ワシントン州東部の地下にある玄武岩層に注目し、「圧縮空気エネルギー貯蔵(CAES)」
というシステムの実現可能性を調べ、石油探査で得られた地質学データを分析し、玄武岩
などの火山岩層に毎月8万5000世帯分の電力供給に十分なエネルギーを貯蔵するという。
南東部、ワシントンでハンフォードサイトでガス探査や研究のための掘削井から公開デー
タから、それは地下水面よりはるか下に空気を貯蔵する。化石燃料が見つかるような深い
場所にある。天然ガスなどの資源も、同じような岩石層の高圧力下で何百万年も眠ってい
る。余分な風力エネルギーを使って、地下の貯蔵槽に圧縮空気を送り込み保管。気温が上
昇する夏の午後など需要の高い時期には、空気を取り出して加熱し、タービンを回して発
電する方式。CAESは1978年にドイツ、1991年にアラバマ州で導入され、既に20年ほど商業
規模で利用されている。しかし、どちらのプロジェクトも、溶解採鉱法で岩塩を取り除い
たタンクのような空洞に空気を貯蔵している。これに対し、アメリカ北西部で検討中の手
法では、多孔質で浸透性の高い、自然のままの火山岩層に空気を貯蔵する。似たようなア
イデアは古代にもあった。ギリシャ神話では、神が激しい風を山の空洞に閉じ込めて、ア
イオロスという名の看守に監視させる。アイオロスは地面に剣を突き刺して、強風を解き
放つ。



ギリシャの半神に力を借りることはできないが、現代の一般的なCAESプラントでは、地上
に噴き出た空気を天然ガスで加熱、体積や速度を増加させてタービンを回す。一方、ワシ
ントン州のヤキマ渓谷の候補地では、地熱エネルギーを取り入れた新しいタイプのプラン
トが設計されている。地熱エネルギーで空気を加熱するとともに、冷却装置の電源として
も利用している。地下へ空気を送り込むエア・コンプレッサー(空気圧縮機)は冷却する
必要があるが、その際の効率性を高めるというアイデアだ。オレゴン州ボードマンのすぐ
北にあるもう1つの候補地は、コロンビア川に近く、天然ガスのパイプラインにも近いの
で、従来の手法が適しているという。この2つのプラントでは、エネルギー貯蔵モードと
発電モードの切り替えが数分以内で済むという。この地域の、豊富だが“ムラ”のある風
力を効率的に利用できるようになる。地域の電力供給のうち13%(約8600メガワット)が
風力発電で、原子力発電所8カ所分の出力に相当する。晩春には雪解け水で川の水量が増
え、水力発電が増加。同じ時期に風も強まる傾向にあるという。


 

上図のIHI社CAES-G/T(圧縮空気エネルギー貯蔵ガスタービン)のパイロットプラントの結
果では実用化は可能だとの結果が得られているが、天然ガスなどの燃料による加熱を必要
とするシステムのため全くのクリーンというわけではない

圧縮空気エネルギー貯蔵サイトの詳細

1.コロンビアヒルズサイト
・場所:北ボードマン、オレゴン州のコロンビア川のワシントン側
・プラントタイプ:天然ガス発電所を有する従来、ペア圧縮空気貯蔵。
・発電能力:207メガワット
・エネルギー貯蔵容量:231メガワット超
・最大40日間の連続ストレージ

2.ヤキマ鉱物サイト
・場所:シーラ、ワシントンから北に17km離れたロケーション
・プラントタイプ:ハイブリッド、圧縮空気貯蔵と対地熱
・発電能力83メガワット
・エネルギー貯蔵容量:150メガワット 

※ 
http://en.wikipedia.org/wiki/Alameda_County,_California
テクノ経済における圧縮空気エネルギー貯蔵の性能評価太平洋岸北西部、2013年2月、   http://caes.pnnl.gov/pdf/PNNL-22235.pdf

 

無尽蔵に吹く風を利用する風力発電は、再生可能エネルギー源として最も急成長している。
風力タービンが次々と設置され、その拡大スピードも増すばかりだ。
ところで、風力発電利
用に対する根本的な疑念もないわけではない。しかし、世界のエネルギー需要を賄う可能性が
制限されるという論争もある。発端はタービンそのものによる。ノースカロライナ大学シ
ャーロット校の気象学者で、大気モデリングの研究を行うアマンダ・アダムスは「タービ
ンを設置すると、風に変化が起きる」。
タービンが風のエネルギーを奪う問題を、アダム
スをはじめとする複数の研究者が探っている。ブレードの回転によって空気抵抗が生じ、
空気の流れが遅くなるがこの“ウインド・シャドー”現象が発生するとこれ以上タービン
を設置しても、もうエネルギーは得られない状態になる。このため、
ウインドファーム(
風力発電所)はウインド・シャドーのリスク回避のため、タービン同士が風速を奪い合わ
ないよう慎重に配置する。このため世界のエネルギー需要の大きな部分を担うには巨大な
施設が必要で、現在のウインドファームはまだ規模が小さく
、十分な大きさになれば、ウ
インド・シャドーは避けられないと主張している。

風力への大きな期待

カリフォルニア大学バークレー校再生可能・適正エネルギー研究所(Renewable and App-
ropriate Energy Laboratory)の創設者ダニエル・カメンDaniel Kammen)は、風からど
れくらいのエネルギーを得られるかに議論があるものの、風力エネルギーを最も積極的に
活用している国の水準さえもはるかに超える可能性を秘めていることは間違いないと話す。
デンマークは既にエネルギー全体の約20%を風力から得ており、ドイツやポルトガル、ア
メリカ、韓国なども同等の目標を掲げている。
スタンフォード大学のマーク・ジェイコブ
ソン(Mark Jacobson)教授によれば、タービンの数が増えるにつれ風力のポテンシャルが
“飽和状態”に達し、それ以上のエネルギーを得ることが期待できない段階は確かに存在
するという(「風力の可能性の飽和状態と風力発電への影響(Saturation wind power po-
tential and its implications for wind energy)」)。
ただし、風力エネルギーが天井
に達する要件は「何十億基というオーダーになる」という。世界風力エネルギー会議(G-
lobal Wind Energy Council)の報告によれば、2011年末現在、全世界で稼働するタービン
20万基弱だという。
ジェイコブソンらの論文では、2030年に世界のエネルギー需要の半
分、つまり6テラワットのエネルギーを生むには5メガワット(MW)のタービンが約400
万基必要だと試算している。400万基ぐらいなら、互いの効率を損なわないよう配置するこ
とは可能だと浮力発電を肯定する。

配置の問題

現在、ほとんどのウインドファームに設置されているタービンは、5メガワットよりずっと
小規模。米国
風力発電協会(AWEA)では、2012年秋に稼働を開始した世界最大のウインド
ファーム、オレゴン州のシェファード・フラット(Shepherd's Flat)は78平方キロに2.5
MWのタービン338基が設置され、845MWの発電能力を誇る。
風力エネルギーは現在、全世界
の電力の2.5%しか担っていない。石炭が支配する電力産業の一角を占めるには、シェフ
ァード・フラットのような規模のウインドファームがいくつも必要になる心配もある。

ービンの設置には地理的な問題、政治的な問題が絡むため、過密な配置によって効率が下
がらないかどうかが重要になり、地球上のあちこちにタービンを設置できるわけではない。
ドイツのマックス・プランク生物化学研究所(Max Planck Institute for Biogeochemis-
try)は地球上を吹く風から最大の電力を得ようとすれば、大気中の二酸化炭素が倍増し
た場合と同等の気候変動を引き起こしかねないと指摘(
ウインドファームは局地的な気候
変動を引き起こすくらいの規模に達すると予想)している。つまりは風力発電の依存にも
慎重な検討を必要という指摘は傾聴しなければならないだろう。
 

 

風力タービンの高性能化とダウンサイジング

さて、ウインドーファームの拡大のリスク問題はこれぐらいにしておき、風力タービンの
高性能化とわたしがこだわるダウンサイジングに考えてみる。小規模風力発電では、垂直
式型タービンは水平型タービンより本質的に効率が悪いとされている。また、スイス連邦
工科大学チューリッヒ校が新たに発表した研究によれば、風力発電設備は大型化すればす
るほど環境に優しくなるという。過去30年で、風力タービンの大きさは4倍以上になり、
ブレードの直径がフットボール場より長いタイプも登場。この急激な大型化によって、欧
州の陸上に設置されている風力タービンの効率向上が進んだととしている。研究では、風
力タービンの製造、輸送、維持管理、廃棄に使われるエネルギーと、風力タービンが欧州
の送電網に供給する電力を調べた。最近の風力タービンは、より持続可能な発電方法にな
ってきたという。大型化によって発電量が飛躍的に増加したが、タービン製造時の消費エ
ネルギーはそれほど増えないからだ。しかも、メーカーは製造の経験を積んだ最近の風力
タービンは、より持続可能な発電方法になってきたという。大型化によって発電量が飛躍
的に増加したが、タービン製造時の消費エネルギーはそれほど増えないからだ。しかも、
メーカーは製造の経験を積み、技術も進歩。数が倍増するたびに、1キロワット時あたり
の地球温暖化への悪影響は14%軽減しているとする。

大型化が有効な理由

大型の風力タービンは高い位置で回る。高所ほど風が強いため、小型タービンより多くのエネル
ギーを取り出すことができ、発電効率が上がる。 1980年代、標準的な風力タービンの発
電能力は約50キロワットだった。現在、陸上に設置される大型タービンは3000キロワット
(3
メガワット)の発電能力を持つ。ウィンド・エナジー・アメリカ(Wind Energy Ame-
rica)社によれば、1メガワットのタービン1基で、米国の350世帯に1年分の電力を供給
できるという。コロラド州ゴールデンにあるエネルギー省国立再生可能エネルギー研究所
(NREL)の風力技術センターは、発電能力の高いモデルを使用すれば、1つのウインドフ
ァームに設置するタービン数を減らすことができると話す。例えば、現在の発電能力では、
1000基の小さなタービンを500基の巨大タービンに置き換えられる。少ない数で多くのエ
ネルギーを生むことができれば、風力発電のコスト低下につながる。
風力タービン製造の
大手シーメンス・ウインド・パワー(Siemens Wind Power)社によれば、1980年から2003
年まで、タービンが生み出すエネルギー量は4年ごとに倍増していたが、この10年、陸上
用タービンの発電能力は横ばいか微増にとどまっているという。


それは、主に2つの要因が大型化を妨げている。まず、自治体による高さ規制。そして、
重量増によってエネルギー効率の上昇が相殺される可能性。
しかし、各メーカーは技術改
良を続けている。将来的には、さらなる軽量化や、部品点数の削減、制御の改善が実現す
るだろうとみるており、
海上いずれのタービンも大型化を続けると予測する。技術者たち
は既存のモデルをさまざまな方法で改良していくだろう都予測する。



それでも、個人的にはオールソーラーシステムに軸足を置きながら、風力発電のダウンサ
イジング化の可能性を捨てていない。その例として上図、新規考案を記載する。つまり、
従来の風力発電地帯は、大規模な水平軸タービンの設置からなり、いくつかの大きな経済
的及び環境的な欠点を有す。各タービンが、それ自体の非常に高く重い鋼の塔を必要とし、
広範囲の電気ケーブル敷設がタービンハブから各塔の土台に延び、そこからその先への送
電のために変電所に延びる。従来の風力発電地帯が設置される場合、非常に重い塔の基礎、
重いリフト機器を運ぶことが可能な新しい連絡道路、及び追加の土地排水も必要なことが
多い。この追加の基盤の経済的コスト、エネルギーコスト、及び環境コストの他に、ター
ビンそれ自体が、景色の視覚的支配性、視覚的な「フリッカー」の発生、及び低周波騒音
により地域社会から反対されることが多く、これらは、地表からのタービンの高さにより、
設置場所からかなり離れた場所であっても不快なものとして受け止められる。タービン機
器及びクレーンの環境的な問題及び物理的なアクセスは、大規模な海上風力タービン機器
を展開し得る場所の範囲に厳しい制約を課す。沖合風力タービンは視覚的な問題および騒
音問題を克服するが、広大な設置および
ケーブル敷設・接続コストがかかるという問題が
あるからだ。

この発明は、導電レール、梁、又は他の構造形態のシステム上に取り付けられた風力ター
ビンの軽量の相互
接続されたモジュールアレイの使用し、それにより、導電構造部材が、
タービンの重量を支える機能と、風力
負荷による力を支える機能と、必要なときはいつでも
タービンにより生成される電力を運ぶ完全な電気回路を
提供する機能とを組み合わせ、そ
れにより、従来のケーブル敷設の必要を低減またはなくすというものだ。より高所に設置
するのではなく、例えれば山肌の高低に直交するようにに配置し、山風・谷風を電力変換
する衣状発電網
というシステムだ。


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2013年07月05日 | 時事書評

 

 

【スターウォーズ・デザイン】 

すべてはデザインで決まる。 

 

  カドゥのコンセプト・ペインティング

1995年末、ルーカスは、ナブーに住むグンガンも一種のイオピー(タトゥイーンで荷運びに用
いられる動物)を使っているという設定を決めた。そこでダグ・チャンはイオピーを発展させて
カドゥを割り出した。カドゥは水陸両棲で、イオピーよりもすっと大きくて速いという、騎兵
用には最適の動物である。ルーカスはカドゥをあまり恐竜のようなルックスにはしたくなかっ
たという。そこで彼は、カドゥの皮膚に魚のような肌の色合いと質感を加え、鳥のような彩色
をするように指示を出したという。


【世界は原発にさよならと言い始めた】

国際エネルギー機構(IEA)が2016年までに、今後5年間で40%成長すると予測している。天
然ガスおよび原子力エネルギーを再生可能エネルギーが追い抜いてしまうとの予測を発表した。
欧米経済の退潮が懸念されているなかで、中国をコアとして深耕項での新興国での再生可能エ
ネル
ギーの切り替えが急ピッチで進んだためだ。いま日本では夏の参院選挙に突入しているが
福島原発事後を教訓に再生可能エネルギーに切り替えるムーブメントが大きい。世界が、原発
や天然ガス依存から脱却をこころみているなか、自由民主党と幸福の党だけが時代に取り残さ
れようとしている



もっとも、縮原発のわたし(たち)も原発事故からの反省から市用レベルから試験レベルへの
転換を主張しブログ掲載してきた。なので成長政策としてのデフレ脱却(インフレ目標設定→
「ビックデータ解析の充実」)政策を支持つつとなると、支持できそうな政党は「みんなの党」
しかないのかなぁという深い溜息混じりで腑に落するしかないようだ。


 

【オールソーラーシステムの融雪塗料】

従来の発熱体構造としては、例えば、発熱体とこれを挟む2つの絶縁層とを一体化させたもの
がある。発熱体には導電性カーボン含有合成樹脂シートが用いられている。絶縁層にはゴム、
合成樹脂及びこれらの発泡体等が用いられている。この発熱体構造は鉄道軌道間、玄関及び屋
根の融雪にも用いられている。また、融雪や凍結防止に用いられる従来の発熱コンクリート構
造としては、コンクリート舗装と路盤材との間に電気発熱体が配設されたものが知られている。
電気発熱体は、樹脂フィルム層上に導電性塗料が塗装され、その塗装面にさらに樹脂フィルム
層が積層されることにより一体化した面状体を形成するが、舗装の融雪に発熱体構造を用いる
場合、路面の変形により発熱体構造の一部が損傷する危険性がある。このように(1)発熱体
とこれを挟む2つの絶縁層とを一体化させたとき、発熱体構造の一部が損傷したときであって
も、発熱体構造の一部(損傷部)だけを補修することが難しい。(2)その全体を設置し直す
必要があり補修工数やコストが嵩むなどの問題を解消するため、第1絶縁層と、導電層と、第
2絶縁像と、電力印加部との構造とし、第1絶縁層は絶縁性を有する溶液を塗装し乾燥させる
ことにより基面上に形成。導電層は導電性を有する溶液を塗装し乾燥で第1絶縁層の上方に形
成し、第2絶縁層は絶縁性を有する溶液を塗装し乾燥することで導電層の上方に形成する。電
力印加部は導電層に電力を印加することにより導電層を発熱させる新規考案が下図のように提
案されている。


 

 【符号の説明】

1 第1絶縁層 2 第2絶縁層 3 導電層 4 シート 5 電力印加部 6 アスファルト舗装の
基面
7 トップコート 8 バインダー 9 導電性銅箔テープ 11 ソーラモジュール 12 バッテリー 13 スイ
ッチ 14 充放電制御手段 15 融雪コントローラ 16 降雪センサ 17 地温センサ

※上図(下)のブロック図はソーラモジュールとバッテリーが並列だが、ソーラモジュールを
  バッテリー
を介するのが正しい。 

ところで、エヌテックと産業技術総合研究所が共同で、家屋の屋根に積もる雪氷を効率良く溶
かす融雪塗料を開発。塗料に通電し、容易に雪下ろしができる。設備導入費用も半減できる。
融雪塗料の製品化は塗料業界で初めて。大手住宅建材メーカーなどと工法開発を進め、豪雪地
帯を対象に初年度千戸への施工を見込んでいるという。
塗料に通電して容易に雪下ろしができる
融雪塗料は屋根表面に塗布した導電性塗料に通電し、屋根に積もった氷塊表面を均一に溶かし、
塊を落下させる。電力消費は少なく効率的に除雪作業ができるという。塗料に添加する金属
微粉末量
を調整して電気抵抗値を制御するものだが、上記新規考案からみれば簡単に廉価に実
現できそうだ。また、下表のごとく呉竹では導電性塗料(カーボン系)が市販されている。

これより導電性を良くするにはもう一工夫、二工夫が必要だが これも乗り越え可能だ。すでに
わたし(
たち)はこのアイデアをもつていて、これにソーラシステムで発電・蓄電させ過熱エ
ネルギーとして供給
するというもので、2007年には基本構成が決まっていた(特異的なことは
道路面をソーラ化するという案も含まれていて、これが後の航空母艦の滑走路に応用展開して
いる。なお、発電パネル部はどこにあってもかまわない。

 

【沖縄でコシヒカリを育種】

沖縄・名護では米の収穫の時を迎えていて、ゲノム育種という方法で開発されたコシヒカリの
遺伝子を多く受け継いでいて本州とは異なる気候でも味は甘みと香りと粘りの三拍子がそろっ
たコシヒカリのような米が収穫できるようになったと朝、テレビで放送していた。。国は米の
遺伝子情報を20年以上にわたり研究、ゲノム育種とは、遺伝子組み換えとは違って自然交配で
品種の改良をする。全国では本格的な新品種の開発が始まり、
茨城・つくばの農業生物資源研
究所は品種改良に役立つ百以上の遺伝子が発見されている。米のDNAを解析でどのような働きの
遺伝子があるか調べ、その結果病気に強い遺伝子、粒が大きくなる遺伝子、暑さや寒さに強い
遺伝子など特定できる。ゲノム育種で
有効な遺伝子を持った品種と味の良い品種を交配。目的の遺伝子が引き継がれたものだけを選
抜。このことで(1)改良期間を大幅に短縮(10年以上かかると言われてきた品種改良の期間
を半分/3分の1にすることも決して不可能ではない)。(2)背景には世界中の米取引量が
急増(1990年と比べて約3倍に拡大)。日本は世界の米と対抗するために生産コスト4割削減
を目標に新品種の開発を本格的に始める。



コシヒカリは栽培に手間がかかるが、いもち病に強いコシヒカリ富筑SDBL系統の米は倒れにく
く、病気に強く、この2つの特徴に高温障害になりにくい遺伝子を持った品種をかけ合わせて、
ハバタキという品種がコシヒカリの高温障害耐性遺伝子を持つことが特定されている。ゲノム
育種による新品種の研究・開発は、コメの数を増やす遺伝子を持つ品種とコシヒカリを交配さ
せて収穫量を増やす試験を進めており、穂の出る時期を調整できる遺伝子を持った品種と交配
させ収穫の時期を変更(ずらす)する試験も行われ、これにより、収穫期の人員や機械にかか
るコスト削減につなげる研究が進行中であるという。この特定遺伝子のマーキング技術・解析
技術の進歩の背景に『デジタル革命』が大きく影響している。

 

【ビック・エックスを探せ】 

Y=α+β11・・・・ β100100

これもテレビの番組(「クローズアップ現代」)の話。概要は、統計学がブームを巻き起こし
ているが、出版界では入門書が5か月で26万部の大ヒット。都心の書店では統計学コーナーま
で設置され、公開講座にはビジネスマンを中心とした受講生が殺到。そして、統計学を使い
こなす「データサイエンティスト」と呼ばれる専門職は「最もセクシーな(魅力的な)職業」
だとして、多くの企業から引く手あまたとか。一体、人々は何を統計学に求めるのか。それは、
あふれる情報の海から確かな指針を探し出す力。ビッグデータ時代と言われるが、情報には偏
りやノイズがつきもので、そのままではただの「ゴミ」でしかない。データ分析から知られざ
る事実を解明し、未来を予測するには統計学のスキルが不可欠なのだという。さらにビジネス
だけでなく、多くの人にとっても統計学的な考え方「統計リテラシー」が必要だという。人々
が身につけたいと願う統計学の威力と、そこで必要とされる考え方のエッセンスを探るという
ものだ。




これも、『デジタル革命』が大きく影響している。マイピーシーがあれば独立変数項が百あっ
ても目的変数項の予測が可能だという?!わたしもこのツール「統計学」がなければ生産現場
で問題解決は不可能だった。40年前はパンチカードで基本統計や印刷物の演色演算などを使
い、ネオンランプ管の電卓をたたきながら、NEC98のパソコンなどその時々の手の届く範囲内の
電算機を使いなが多変量解析などの統計処理を行ってきた。その意味では、ボトムアップ型自
己啓発のたまもので企業経営者の感涙に溢れんばかりの現場努力の元で行われてきた。わたし
の書斎にはそ手の書物が積まれてきた。なんとも切ない思い出?に漬りながらビックデータ時
などというのはとうの昔に超えられていたのだと思っている。それを現在風に言えば、ビジ
スチャンスであるサイン、ビック・エックスを探しだせというコピーになる。^^;

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モーツアルト菌が潜り込む夜

2013年07月04日 | 開発企画

 

 

 


テレビを観ていたら、アベノミスクの影響かマンションを投機目的で物色している若者がシャンパ
ンを飲み、インタビューの応じる画像が飛び込んできたが、あの不動産バブルの悪夢が甦り一
瞬頭を抱えた。誰に売るの?誰に賃貸するの?投機動機の担保はなんなの?きみが発信す
る事業情報はなんなの?と。余りにも過去の自分たちと似た光景を目にするとは!?そん
な思いと共にチャゲ&飛鳥のレコードアルバム『TREE』の中の『MOZART VIRUS DAY
の曲が頭の中で流れてきた。曰わく「
曲がまったく書けない日っていうのがある一方で、
曲がガンガン浮かんでくる日もある。それは例えば体の中にモーツアルトでも入り込ん
だような気分になって、次から次へとメロディが出てくる。そういう日に、そのまま曲を
作ればいいんだけど、テンションが高い分、他のことにも調子がよくなってしまう。人と
電話でしゃべりたい、人と会いたいけど、他のことをどんどんしたくなる…。ちょっとし
ょった歌だけど、これは“そういう日”を、ズバリと表現させてもらいました。曲はCHAGE
との合作。お互い、おもしろがりながら作れてよかったと思ってます。〈CHAGEバージョン
〉 Aメロ、BメロをCHAGE、Cメロ、DメロはASKAの、合作作品です。合作は、光GENJIで
ASKAと、MULTI MAXで村上啓介とともにやってるけど、またひとつ世界が拡がって、おもし
ろい結果が出る方法だと思ってます。今回も、今現在の2人の色がうまく合体して、いい
作品になったと思っています」とそのようにASKAが作曲の心境を語っている。

この時分のわたしの仕事は「実需なバブルの日々」だった。生産ラインの稼働率は百パー
セントで、収率を1パーセント上げるだけで膨大な収益が上がる状態。不夜城の工場の片
隅に潜り込み、開発実装した装置トラブルで夜中に呼び出されドライバーもって修理して
い時代だが、バブルの忠告は怠らなかったもののモーツアルトに犯されたようにご多分
に洩れず浮かれ、浮かれた風を取り繕い(冷静に)ながら、『僕はこの瞳で嘘をつく』を
盛り場のカラオケで歌っていたころがフラッシュ・バックする。

 

【鉛フリーの高性能圧電素子】 

液体噴射ヘッドの代表には、インク滴を吐出するノズルと連通する圧力発生室の一部を振
動板で
構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノ
ズルからインク
滴として吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。そこでこのイン
クジェット式記録ヘッドに用いられる圧電素子に、電気的機械変換機能を呈する圧電材料、
例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層を、2つの電極で挟んで構成されたものが
あるが、圧電材料には高い圧電特性が求められてきた。例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(
PZT)
があるが、環境的側面から、鉛あるいは鉛含有量を抑えた圧電材料が求められて
いる。鉛を含有しない圧電材料には、例えば、Bi及びFeを含有するBiFeO3系の
圧電材料がある。具体例としては、Bi(Fe,Mn)O3等の鉄酸マンガン酸ビスマス
とBaTiO3等のチタン酸バリウムとの混晶として表される複合酸化物がある

特開2013-128075

このような材料を圧電体層とすると、クラック(成膜割れ)が発生し易い問題と、印加し
た時に圧電素子が絶縁破壊する電圧(破壊電圧)等の電気特性が湿度に依存する問題
る。従って、
環境負荷が小さく、クラックが抑制され、湿度依存性が小さい圧電体層を有
する液体噴射ヘッド装置・圧電素子が求められていたが、下図の構成をもった圧電素子・
ノズル噴射ヘッド装置の新規考案がなされているが、三次元プリンタの開発にしろ、イン
クジェットプリンタにしろこのようなきめ細かな技術開発に日本はトップランナーにある。

開2013-128075


ノズル開口に連通する圧力発生室12と、第1電極60、第1電極60上に設けられた圧
電体層70及び圧電体層70上に設けられた第2電極80を備えた圧電素子300と、を
具備し、圧電体層70は、ビスマス、ランタン、鉄及びマンガンを含みペロブスカイト構
を有する複合酸化物からなり(100)面に優先配向している第1圧電体層71と、第
1圧電体層71上に設けられ、ビスマス、鉄、マンガン、バリウム及びチタンを含みペロ
ブスカイト構造を有する複合酸化物からなり(100)面に優先配向している第2圧電体
層72とを有する液体噴射ヘッドとすることで、環境負荷が小さく、且つ、クラックが抑
制され、湿度依存性が小さい圧電体層を有する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧
電素子を提供する。

【符号の説明】

I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 II インクジェット式記録装置
(液体噴射装置)、 10
流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 イン
ク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 マニホー
ルド部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 チ
タン膜、 56 酸化チタン層、 59 白金膜、 60 第1電極、 70 圧電体層、 71
第1圧電体層、 72 第2圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニ
ホールド、 120 駆動回路、 300 圧電素子

 

【炭酸水の泉もいいだろう】 

これもテレビの話。「炭酸の魅力/ためしてガッテン」 で炭酸水の魅力の番組で、テレビ
局にはこれほどの調査・開発能力があるものかと感心した。そこで
ペンタグラム巡礼の
明日』の十王村の水も炭酸水が湧いていれば面白いかとネット検索する。炭酸水も過去に
ブログで取り上げたこともあるが、具体的に井戸水を炭酸水にすることは考えてもみなか
ったのである。現在地球温暖化を防ぐために炭酸ガスの回収が必要とされてはいるが、経
済的にみたとき回収される炭酸ガス
濃度が約25%以上でないとPSA(圧力変動吸着)装置
ストや電力原単
位が大きくなり、その採算性は難しくなるというのが現状だ。

 

これに対し、炭酸飲料水を作成する際、効率よくガスを封入するためには、飲料水を低温
に保持し、高圧下で二酸化炭素を封入しなければならず、冷却および加圧に多大な費用が
かかっていたが、水と二酸化炭素とを混合した混合水を生成する工程と、混合水を供給方
向に直交する断面における内接円の直径が1mm以下となる形状の空隙に通過させる工程
により炭酸水を生成させることで、混合水を狭いスリットを透過させることにより二酸化
炭素の溶解を促進し、常温常圧下で十分な炭酸濃度をもつ炭酸水を生成できるという下図
の新規考案が公開されている。

特開2013-013859 

【符号の説明】

1 ガス導入管  2 飲料水導入管 3 流速加速機  4 空隙のある硬質プラスチック

さらに、膜による炭酸ガスの溶解方法は、水垢及び細菌の発生により膜が詰まり、炭酸ガ
スを溶解できなくなる問題点、微細気泡による炭酸ガスの溶解方法は、大きな装置が必要
で、炭酸ガスの製造コストも高くなるという問題点が、また
加圧により水に溶解させる加圧溶解部と減圧部も備える必要があり、構成部品が多くかつ
その制御が煩雑になって家庭的な使用には適さない問題点、また、管路が長くなって炭酸
泉の生成能力が低下し、内部構造が複雑であるため炭酸ガス溶解部の製造コストが嵩む問
題が、炭素質電極を用いた水の電解による炭素ガスの発生と溶解により炭酸水を得る方法
では、炭素浴に適する高濃度の炭酸水を製造することが困難という問題点あるために、下
の構造の新規考案で問題解決を図る提案がなされている。

特開2012-228629  

平板面上に凹凸部23aを形成した区画板23と、離隔対面配置すると共に区画板23の
周囲を気密に封止して気液混合域7を形成する。気液混合域7には、流体の流入口21と
流出口22とを離隔した位置に形成して気体溶解器2を形成する。この気体溶解器2に、
水と炭酸ガス(CO2)とを別個に又は合流させて流入口21に連結した流入管3を介し
て供給する。気体溶解器2で生成した炭酸水は流出口22に連結した流出管4を介して炭
酸水として外部に供給することを特徴としている。さらに、気体溶解器2は上記気液混合
域7を多数個重ね合せた積層構造とすることで、気体溶解を短い混合流路長で、かつ簡略
な構造で炭酸ガスを効率的に水に溶解させる炭酸水生成装置を提供する。

【符号の説明】

1 炭酸水生成装置 2 気体溶解器 21 流入口  22 流出口  23 区画板 23a
凹凸部  24 縁部 3 流入管 4 流出管 5 外部機器類  炭酸ガスボンベ 7 気液
混合域
 

※ 炭酸水の効能

近年、水や温水に炭酸ガスを高濃度に溶解させた炭酸水は、人体、農作物に対して様々な
効能があることが研究されており、一定の実証事例が公表されている。古くから疲労回復
に効果があ
るとして炭酸泉質(「二酸化炭素泉」)の温泉が身近な例として知られている。
炭酸成分が体へ及
ぼす効能としては、皮膚から浸透して血行促進,老廃物の排出、むくみ
の解消など、及び飲料に
よる疲労回復の効果、糖尿病・痛風・貧血症の改善も期待できる
と言われている。さらに、水耕栽
培用水や土壌洗浄水、農業用水として用いても農作物に
対する成長促進があり、他には鶏舎や
牛舎の洗浄水として用いた場合には、動物だけでな
く作業従事者にも対し衛生状態が向上すると
の研究が発表されている。

これならいけるかもしれない。炭酸水を選択するか、直水を選択するかそれは参拝者の自
由ということで評判を呼ぶことは間違いない。と、確信をもった夜であったと。それにし
てもモーツアルト菌が潜り込む夜は疲れる。

 

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盗聴ハッキング天国

2013年07月03日 | 時事書評

 

 

 

         一メートルも離れずに瑠璃柳に添えて届く朝の挨拶

  

 



【ぱらぱらと寺山修治】



       林檎の木ゆさぶりやまずわが内の暗殺の血を冷やさんために

       傷つきてわれらの夏も過ぎゆけり帆はかがやきていま樹間過ぐ


       人生はただ一問の質問にすぎぬと書けば二月のかもめ

       古着屋の古着のなかに失踪しさよなら三角また来て四角

       愛すとき夏美がスケッチしてきたる小麦の緑みな声を喚ぐ 

           青空より破片あつめてきしごとき愛読を言えりわれに抱かれて

           一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき

           わが内を脱けしさみしき少年に冬の動物園まで逢いにゆく


            白球が逃亡の赤とらへたる一メートルの旅路の終り

            胸にひらく海の花火を見てかえりひとりの鍵を音立てて挿す

            海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり               

               わが息もて花粉どこまでとばすとも青森県を越ゆる由なし

            森駈けてきてほてりたるわが頬をうずめんとするに紫陽花くらし

            かくれんぼ鬼のままにて死にたれば古着屋町に今日もくる父

            かくれんぼ鬼のままにて死きたれば義母横町に咲く赤い花

            月光のプールサイドに腰かけて誰を迎えに来たる悪霊

             はこべらはいまだに母を避けながらわが合掌の暗闇に咲く

             かくれんぼの鬼とかれざるまま老いて誰をさがしにくる村祭

             マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや

 


ナス科はソラヌム属の ルリヤナギ(瑠璃柳) 。その花を写メールしたといの見せにくる
というので、手が離されないので写メールを送ってくれと返事する。暫くするとメールが
届き開封する写真に「おはようさん」と言葉が添えてある。朝のそんなワン・シーンを詠
った。平穏な日々の確認の歌には、ひとの知らぬ家庭をとりまく深淵が口を開いているか
らこそ二人の絆を確認するのだとも詠っているのだが、“ He who fights with monsters mig-
ht take care lest he thereby become a monster. And if you gaze for long into an abyss, the abyss
gazes also into you
.”(Friedrich Wilhelm Nietzsche,  Beyond Good and Evil)
「怪物と戦う者は
みずからも怪物とならぬように心せよ。汝が久しく深淵を見入るとき、深淵もまた汝を見
入るのである」というニーチェの言葉の言葉が頭を過ぎった。ところで、没後三十年とい
うことで寺山修司が特集されているが、「そら豆の殼一せいに鳴る夕母につながるわれの
ソネット」など好きな歌が多いなかこの最後の「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つ
るほどの祖国はありや」は今朝の一首の叙情のコントラと対峙するするかのように共鳴し
た。このわが家もこの国(この地球村)も薄氷を踏み覚束無い状態じゃないか?!と故寺
山から反質されているかのうようにある、と。そのように思った。

※ ニーチェはドイツの哲学者にして古典文献学者・実存主義の始祖としてキルケゴールと
並び、後世に多大な影響を与えた在野の哲学者。代表作は『曙光』『道徳の系譜』『悦ば
しき知識』『力への意志(未完)』など。『ツァラトゥストラかく語りき』における宣言
「神は死んだ、我々が殺したのだ」(人間理性によるキリスト教的価値観との決別)とい
う言葉はあまりに有名。この著書
善悪の彼岸』では、旧来の道徳的観念からくる善悪の
対立を超えて理想の人間の未来像があると説く。道徳的な善悪の価値基準を超え、善悪両
方を彼岸から捉えるものを「超人」と呼び、その立場がどのように創成されるかを提示し
た。
 

 

 

【盗聴ハッキング天国】

案の定TPP交渉で米国の内部公聴会で日本の参加に厳しい。いわく自動車輸入拡大で職
場が奪われる、日本の農業市場は複雑で参入には不利だと。わたしたちはこの台詞を何度
も耳にしてきた。例えば、弁護士を増やしてみてどうなったか、いまじゃ法学院大学は閑
古鳥が鳴き弁護士の失業が常態化している。それどころか、米国政府が要請した「逆プラ
ザ合意」は、ここでは日本政府が円安を誘導していると狭窄症的な主張がなされている。
こんなことは予期され、解決の処方箋としてわたし(たち)はレジリエンス的ポスト・ケ
インズ政策を提案してきたし、まして、<環境リスク本位制>時代に突入しているいまこそ、
オリンピック誘致に狂奔している暇があるなら、国土強靱化の政策推進など率先させるべ
き課題は山ほどあると考えている。



話は変わる。元CIA(中央情報局)職員・スノーデン容疑者の情報がきっかけとなって、米国
のNSA(国家安全保障局)が、日本など各国を盗聴の対象にしていると報道されたことについ
て、オバマ大統領が1日、「どの国の諜報機関も、機密情報を集めようと活動している」
と釈明し、オバマは「一般論だ」と断った上で「どの国の諜報機関も、ニューヨーク・タ
イムズ紙やNBCニュースなどからは得られないような機密情報を集めようと活動しているも
のだ。だが、もしドイツのメルケル首相の真意を知りたければ、わたしは直接、電話をす
るだろう」と釈明した伝えている。また、スノーデン容疑者について「滞在先のロシア政
府と、高いレベルで協議を進めている」ことも明らかにしたが、当のロシアも彼の処遇を
巡り困惑しているようだ。

思い返せば、1990年に米国でIP接続が使える商業プロバイダ、ワールド・コム・オンライ
ン社(The World comes on-line world.std.com)が登場し一般の人でもインターネットにダイ
ヤルアップアクセスができるようになり、1995年には、Microsoft社がモザイクのライセン
スを受け「インターネット・エクスプローラー」
を開発しWindouws95と共に無料配布。イ
ンターネット人口は増えるが、米国政府の許可を得たときから通信情報は、政権中枢部に
傍受が開始されていたのだから驚くことでもないが、そのやり方が問題となりそのありよ
うの議論が国内問題から国際的な議論の場にに曝されたというわけでは、スノーデン容疑
者の行為は歴史的意義があるのだろう。蓋うに、情報の所有権とは面白いもので、喩えて
みれば、牛泥棒が他人の牛を盗み自分の焼き印を施すよなもので、その牛が国民のものや
他国民のものであった場合、支配者が元の持ち主に戻さないのがこれまでの「常識」であ
り、また、情報の取り扱いの恣意性に、あるいは自国民へのあるいは他国民への抑圧の関
わる規範の有り様が、議論が始まったというわけだ。

【猛暑と温暖化】 

米国南西部が記録的な熱波に襲われている。この地域の気温は4日連続で37.8℃(華氏百
)を越え、カリフォルニア州デスバレーでは6月30日に気温が53℃に達し、1913年7月10
日に記録した57℃という過去最高気温に迫まる。ハーバード大学の気候学者マーティン・
ティングレイ(Martin Tingley)とピーター・ホイバース(Peter Huybers)は今年4月に
Nature
誌に論文を発表、1400年以降の約600年間で、2005年、2007年、2010年、2011年
の4年が、最も気温が高かったと結論づけた。その原因は、ブロッキング現象に起因(ジェ
ット気流が特定の形で安定しているときに生じる現象)。このため、大きな高気圧が米国
西海岸に、低気圧が東海岸に配置し、マサチューセッツ州ケンブリッジでは雨が続き、西
海岸が猛暑に襲われる。今回の調査は、古気候学的記録、たとえば樹木の年輪や氷床コア
を利用した研究であり、この研究は1週間の熱波のようなものを考察対象にできず、季節
の平均、猛暑の夏と冷夏との比較だけ。その結果から北半球高緯度地域の夏の平均的気象
状況に関し、ここ数年の気温の極端な高さは、過去600年間で例がないという結論したもの。

気候学者はよく、地球温暖化の影響をいかさまサイコロは、振るたびに6が出るわけでは
ないが、普通のサイコロよりも6が出る割合が高いということを意味するのか?
今回のこ
の熱波の原因を、気候に対する人間の影響に帰することができるか?間違いのないところ
として、おそらくそうは言えない。コインを1回投げて、表が出たからといって、いかさと
まコインだとは言えないのと同じ理屈だが
、見たところ、記録的な高温が増えて、記録的
な低温が減っているという傾向があり、このパターンは、人間の活動に起因して気温が上
昇しているとした場合と整合すると言っているだけだ。
 

それでは将来、地球温暖化の影響で熱波が起こったら、どのようなことになるのか? 今、
西海岸を襲っている熱波に似たものになるのか?その疑問は、目下の実に大きな、そして
答え
は出ていない問題だ。平均気温が上がっていくと、気温の高さの面でも、頻度の面で
も、極端な値
のあり方はどう変わっていくのか。実際、観測するしか手だてがない。平均
気温の観点から、日単
位での記録的な気温というのはどのように変化するか解析する必要
がある。平均気温が0.5℃上
がったら、最高気温の記録も単純にそれに沿って0.5℃上がる
のか。それとも、最高気温は
ある意味で増幅されて、平均気温の上昇よりも大きく上がる
のかを観測していく必要があ
るということに帰着する。



さて、道徳的な善悪の価値基準を超え、善悪両方を彼岸から捉えるものをニーチェは「超
人」といったというが、そんないささか大仰な言い方は別として、これを
「克己」という
言葉に言い換え、あるいは、「より高きをめざして」(カール・ヒルティ著『幸福論』第
三巻)のように出来うることをみつけ、毎日を積極的に生きていきたいと思った次第。

 

 

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モス・エコ・ドットな一日

2013年07月01日 | 環境工学システム論

 

 


 【モスグリーンパネルとソーラパネルの複合配置システム】

コケで表面を覆った琵琶湖のヨシ製の緑化パネルが、滋賀県多賀町の保育園屋上に今春設置されている。
これは、コケとヨシのパネルは、コケ栽培で地域おこしを目指す町内のNPO法人「モスグリーンEco
」が4年前に開発されたもの。一枚約30センチ角で、水質浄化作用を保つため湖岸で刈られたヨシを4
層に重ね、町内で育てたスギゴケを表面に定着させた。朝露などを吸収して育つスギゴケは乾燥に強く、
水やりなどの手間がほとんどかからないという。また、滋賀県立大(彦根市)との共同実験では、コンク
リート屋根に敷くと建物内が6度近く下がり、建材樹脂パネルの2倍近い効果があったと
いう。同園では
空調を抑えつつ快適に過ごせるよう、園児が昼寝をする保育室の上部分に設置。
同法人はコケ栽培を地元
の授産施設などに委託しており、パネル普及で障害者の仕事増にもつ
なげる。大辻誠男理事長は「省エネ
効果が高く、軽量で設置も容易。公共機関を中心に広めた
い」とのこと。建造物の屋上床面や壁面に植物
を植生・繁茂させて冷房負荷を軽減し、CO排出の減少に寄与する方法のアイデアが提案されているが、
従来法では、緑化パネルはポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの樹脂発泡体をベースに石油
資源に依存している。無機発泡体をベースにしたパネルもあるが、パネル製造過程でのエネルギ消費が大
きく、CO排出の減少という目的にそぐわない。そこで、毎年再生産される植物由来の素材を用い、か
つ冷房負荷を軽減しCO排出の減少に寄与する、断熱性の高い緑化パネルとその緑化パネル用の基体及
びその製造方法だ。

特開2011-036163

 【符号の説明】

1.1a:緑化パネル 4:面状集合物 6:積層体 8:多孔性シート 10、10a、
10b、10c、10d、10e
:緑化パネル基体 14:植物 18:縫糸 20:土の層
22:面状物 21:扁平化した植物茎 24:網
30:係着部 40:面状集合物 42:
層状物 44:積層物 50:プレス盤 52:最外層 54:層 55:ス
トッパ 60:
緑化パネル構造 70:面状扁平集合物

この緑化パネルは、建造物の内外壁面や屋上面、床面などに植物を外側にして敷設し、日射に
よる輻射熱の遮熱や、植物の水分蒸散による冷却効果をもたらし、建造物の冷房負荷低減に寄
与。また、積層体の空洞や空隙の断熱効果を有し、COの減少や、ヒートアイランド現象の
解消に寄与できる。また、植物茎からなるかさだかな積層体には断熱による保温効果があり、
冬場においては、緑化パネルを敷設した建造物は保温性が高まる。さらに、さらには、この緑
化パネルは吸音効果を有し、敷設された壁面や床面の周辺の騒音の緩和に役立つので、例えば、
防護壁や高速道路の防音壁に敷設して防音効果を高め、周辺雰囲気の冷却効果を得られる。植
物茎には、葭の茎、麦藁、稲藁、コウリャンの茎、トウモロコシの茎、サトウキビの茎、その
他イネ科植物の茎、なかでも葭の茎は高強度で中空部を有する葭の茎はよしずなどに用いられ
るもので、葭は葦、芦、蘆とも表記されアシともヨシとも発音、多孔性シートには和紙、不織
布、織布、編物、などの繊維集合体シートが好適だという。実績次第では、全国的に波及して
いくだろうと思われる。なんだら、ソーラパネルとモス・グリーンの複合配置による発電・断
熱・保温効果が期待できる。特に、高温によるシリコン系太陽光パネルの出力低下対策にある
かもしれない。 


【アルミの透明導電性フィルム?!】


京都薄膜応用技術研究所は、太陽電池やタッチパネルに使われる透明導電材料で、現在主流の
インジウム・スズ酸化物(ITO)膜を超える低抵抗、高透過率の導電膜を開発、9月にもサ
ンプル出荷するという。低温プロセスで高分子フィルムに成膜、太陽電池の光電変換効率向上
や、有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)などフレキシブルディスプレー向けに提案する。
2015年に1億円超の売り上げを目指す。ロールツーロール方式のテストプラント6月に約1億
円を投じ
てロールツーロール方式の「スーパー透明導電膜」テストプラントを完成した。量産
技術の確立に向け
調整を進める。300ミリメートル幅の基材に連続成膜できるようになったこ
とで量産を前提にした技術
提案に着手する。

【符号の説明】

1 透明断熱シートの基体シート 2 極薄金属膜 3 窒化アルミニウム薄膜 4 酸窒化アル
ミニウム薄膜 5 酸化アルミニウム薄膜 11、21 スパッタターゲット 12、22 ター
ゲット磁極 13、23 補助磁極 14 スパッタガス供給口 15、25 反応ガス供給口
16 プラズマ領域

今回の発表に先立ち、開発チームは「透明断熱シート」の製法を新規考案する(上図)。従来、
光選択透過性断熱シートには、熱線反射フィルム、透明断熱フィルム等の名称で市販され、透
明断熱積層体の光学薄膜等多くある。透明断熱積層体は透明セラミック薄膜の多層積層体でも
可能だが、セラミック薄膜のみで高度な光選択性を求めると多くの層数を必要とし、中間層の
屈折率の大きな金属膜を間に挟み、セラミック薄膜と金属膜との組み合わせで透明断熱積層体
を形成させるのが一般的である。従来の透明断熱シートの普及が進まない原因としては、透明
断熱積層体の性能面が不十分であり、広い面積で使用されるベース資材であり、使用材料や製
法面から価格が高価である。高い透明性(具体的には可視光透過率が70%以上)と高い断熱性
(具体的には赤外線透過率が35%以下)との両立が求められているが、透明性と断熱性は相反
する特性で、このような特性を併せ持つ実用的な透明断熱シートがなかった。この問題解決す
るため、プラスチックの透明な基体シート上に、導電性金属薄膜と当該導電性金属薄膜の上下
に積層したセラミック薄膜で構成した多層膜の透明断熱シートで、導電性金属薄膜がアルミニ
ウムやアルミニウム合金で、セラミック薄膜がアルミニウムやアルミニウム合金の窒化膜、酸
窒化膜及び酸化膜を含んでいることを特徴とした透明断熱シートで、従来の性能面及びコスト
面での不十分さを克服、良好な透過性と断熱性を併せ持つ透明断熱シートを、希少材料である
高価な銀合金薄膜や酸化インジウム(ITO)薄膜を使用せずに、高性能な透明断熱シートを
安価につくる特許を取得している。

実施例として下表が提示されている。例えば、基体シートとして50mm×50mm×100μmのPETフィ
ルム(波長550nmの可視光透過率95%)を用いて、N-MHVスパッタ装置によりシート上に膜
厚10nmのアルミ薄膜を形成し。詳しくは、成膜する材料であるアルミニウム(純度5N)をタ
ーゲットに設置、PETフィルムを脱脂、洗浄、乾燥後、基体シートを基板ホルダーにセット。
その後、真空チャンバー内を10-5Pa以下に真空排気し、スパッタガスであるArガスを所定流
量(99cc)供給して、真空チャンバーを所定の真空度0.3Paに設定し、スパッタ電力500Wを印
加し、1分間のスパッタリングで、10nmのAl薄膜を形成した。得られた薄膜について、波長
550nmの可視光透過率を測定。

※MS法とは、通常マグネトロンスパッタ法のこと。

なお、N-MHVスパッタ法とは低温・低ダメージ成膜を可能とする新型スパッタ方式で、従
来の対向ターゲットスパッタ(FTS)法と比べ、ターゲット間の距離を変えることなく、基
板へのプラズマの影響や二次電子等の荷電粒子を有効に閉じ込め、低温・低ダメージ成膜を実
現。以下にN-MHVスパッタ法とFTSスパッタ法のカソード部の概観を下図に示す。本装
置は通常の平行カソードを基板側に開口(片側数度~数十度)させるとともに、ターゲット磁
極に加え、それぞれのターゲットを囲むように外部磁石を配置していることを特徴とする。

 



 
【世界初の超小型ラマンシリコンレーザー】

 
実現不可能だといわれていた、超小型で省エネのシリコンレーザーを大阪府立大の高橋和特別講師
などのチームが開発した。電気の代わりに光を使った超高速の光コンピューターヘの応用が期待され
る。計算素子に使われるシリコンは光りにくく、レーザーの光源には不向きとされていたが、チームは
シリコンの結晶に規則正しい穴をあけて、光を閉じ込める「フォトニック結晶」を作製。穴の大きさや結
晶の方向を工夫して強い光が発振できるようにした。大きさは従来のシリコンレーザーの1万分の1以
下、消費電力は2万分の1以下という。


現在では、CPUの消費電力の半分以上(場合によっては80%)が、電気配線で占められ、こ
の問題を解決するためには、CPU間をつなぐ電気配線を光配線に置き換え、光で情報伝達を
行う技術が実用化直前にあり、近い将来にはCPU内まで光配線を広げていくことが現実的課
題となり光と電子が融合した理想のシリコンチップの実用化が待たれていた。光配線には発熱
がなく、1つの配線で大容量伝送が可能、超高速というメリットがり、。安価なシリコンだけ

で光配線を行うことは理想だが、そのため光配線に必要な要素技術の多くは、シリコンを用い
て実
現されてきたが、光配線の根源であるレーザー光の発生だけは、シリコンでは困難でした。
身の回りで
利用されている半導体レーザーは、シリコンよりもずっと高価なインジウム、ガリ
ウム、アルミニウムな
どの元素から作られています。ところが21世紀に入り、ラマン効果を
用いた発光方法(下図)でシリコン
レーザーを作る試みが出現して、2005年に米国インテル社
がラマンシリコンレーザーの室温連続発
振を報告。これは、現在でも唯一のシリコンレーザー
だったが、エネルギー消費が大きく(20nW以上)、素子サイズも大きい(1cm以上)という
致命的な問題があった。



今回の開発特徴は以下の通り。

(1)通常は、光共鳴装置のサイズを小さくすると、レーザー発振のための重要な性能指標で
 あるQ値
(光閉じ込めの強さを表す)が小さくなるが、研究グループが用いたフォトニック
 結晶共振器は世界最高の性能を持っており、サイズを小さくしても高いQ値を保つことがで
 きる。これにより微小
領域に強く光を閉じ込める。

(2)空間パターン(空間対称性)が悪いため、従来は不用と考えられていた光共鳴状態から
 の発光をレーザーの駆動力として用い、ここから発生したラマン光を、世界最高Q値の光共
 振器に閉じ込める。

(3)光共振器を作製する方向を、応用上は不適当と考えられていた結晶方向に変更しました
 (従来の方向から45度傾いた[100]方向)。すると、2つのマイナスの特徴が打ち消 
 
しあって、逆にラマン効果を高めるために理想的となった。

(4)フォトニック結晶の空気孔の直径を変えるだけで、全ての光通信波長帯で利用できるよ
 うになった。これにより光配線の大容量化が期待できる。

(5)インテル社のレーザーの光共鳴装置はPiN構造だが、今回のレーザーは必要としない
 ため、ドーピング、メタルコンタクト、パシべーションなどのプロセスが不要。単純にいえ
 ば、シリコン基板に穴を開けるだけで今回のレーザーはつくれ金属元素が不要だ。

以上の理由から、ラマンレーザーは、光励起型のため応用範囲が制限されるが、今回1μW程
度の励起パワーでレーザー発振が可能になったことにより、効率の悪いシリコンの発光でもエ
ネルギー源に用いることができ、汎用性の高い電流注入型のレーザーへの展開も期待でき、シ
リコン分野に革命を与える第一歩となると期待されている。超小型のシリコンレーザーを光源
に用いて光と電子が融合したシリコンチップが実現すれば、パソコンの省電力化、低騒音、高
化などが期待できるとともに、次世代スーパーコンピューターの開発も勢いづきます。また、
安価なシリ
コンレーザーは、環境モニタリング、生体センサーなどの光源として期待でき、
配線よりも、こちらの
方の実用化が早まる可能性すらあるという。今回の成果は、さまざまな
産業創出を可能とし、日本の
半導体産業の競争力につながると期待されている。

ここまで書き終えて、さて、今日は何をしていたのか?!と思うほど頭の中はパンパン状態だ。
あっそ
うだ、日本産烏龍茶「香寿」をサイトアップしていたっけと思い出す。体調は決して良
くないが、気がつ
けばのめりこんでいた。ところで「水分子の同位体」て何だっけ?!(正解
は質量差)。



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