2024年10月10日(木) 吉祥寺NEPO
MOGRE MOGRU presents
DIVE DEEP vol.14~プログれる。
【出演】
Seq.b(広池敦 / KATRA TURANA)
小仏
NA/DA
MOGRE MOGRU
真のプログレッシヴを標榜するモグモグ主催イベント。小仏と広池敦さんは初のNEPO出演。平日イベントにもかかわらず、多数のお客さんに来場いただいて嬉しい限り。ミュージシャン関係のお客さんも多くプログレ話に花が咲いた。NEPOの音響と照明の良さはプログレによく似合う。
●NA/DA
ヴォーカル、ギター、ドラム、エレクトロニクスと多数の楽器を操るSQMと、チェロとヴォーカルのしおりのデュオNA/DAは、ギター・ループによるミニマルサウンドの上に多彩な歌とビートとストリングスが変幻するダンサブルな演奏を展開。リズムに身を任せながらデジタルとアナログが同居したカラフルなサウンドにイマジネーションが広がる。現代のプログレッシヴ・ミュージックの宇宙への旅立ちだ。
●小仏
サックスの佐野麻呂利王は即興セッションで何度も観ているが、「楽曲」としてのフレーズをメインにした小仏でのプレイは、フリーインプロヴィゼーション以上に音の切れ味が鋭い。さらに一回り以上若いギター、ベース、ドラムが変態拍子のアンサンブルで切り込む。これほどキレキレのサウンドを浴びると、聴き手の方も真剣勝負に身を削られそうだが、山梨ネタで暴走する佐野の軽妙なMCが、神経過敏症を脱力させ、爽やかな笑いに昇華させる。
●Seq.b(広池敦 / KATRA TURANA)
筆者が18歳の頃音楽雑誌『Marquee Moon』の付録のソノシートでカトラ・トゥラーナの曲を聴いて文字通りぶっ飛ばされた。それまで聴いてきたロックやニューウェイヴやプログレとはまったく異質で奇怪なサウンド、どこの国にもない造語で歌うヴォーカル。エキゾチックでエレガントでストレンジ。日本にこんなバンドがいることに心がときめいた。まさかその中心メンバーの広池敦と対バンする日が来るとは思ってもいなかった。しかも滅多にやらないソロ・パフォーマンスである。本職がプログラマーで研究者でもある彼が制作した映像をメインに、ミニマルな室内楽風トラックと自ら演奏するスティックで繰り広げるステージは、マッドサイエンティストの実験工房のような異次元感とともにエキゾチックでエレガントな陶酔感に溢れていた。
●MOGRE MOGRU
主催イベントとしては珍しくトリで出演。とは言っても事前の決め事はほとんどなしの即興演奏だが、対バン3組の素晴らしい演奏に刺激を受けて、集中力が途切れることなくテンションの高い演奏になった。結成から3年を過ぎて三人の阿吽の呼吸が成熟してきたこともあるが、それでもお互いに驚くような刺激的なプレイや進歩的な展開が生まれている。ジャンルやスタイルではなく、馴れ合いに陥ることを良しとせず、新たな表現を切磋琢磨することが真のプログレッシヴなのだろう。その意味では今回のイベントは、観る方も演る方も本気で「プログれる」ことが出来た素晴らしい機会だったと思う。これからもプログれていきましょう!
【限定公開】MOGRE MOGRU / DIVE DEEP Vol 14~プログれる。2024/10/10 thu 吉祥寺NEPO
■MOGRE MOGRU今後のスケジュール
11月4日(月祝) 国立駅南口 大学通り
第55回 くにたち秋の市民まつり「園田游 踊り場」
12:00~16:00
観覧無料~歩行者天国で舞踏と即興演奏
12月15日(日) スタジオベイド自由が丘店
HOPE LIVE
詳細後日