A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

寿徳忌@新宿JAM 2009.1.24 (sat)

2009年01月25日 00時41分54秒 | 素晴らしき変態音楽
光束夜のvo,g金子寿徳さんが亡くなってから丸2年になる。
命日のこの日、新宿裏窓企画でオールナイトの追悼イベントが開催された。
内容は下記の通り。
[フィルムコンサート]光束夜 archives/1984-2006
[ライブ演奏]■mick & the livingdead:ミックvo、工藤冬里g、田畑満g、西村卓也b、高橋幾郎ds
■工藤冬里sings金子寿徳

フィルムコンサートは2部に分かれ、前半に90~80年代の仙川GOSPEL、荻窪WATTS、明大前キッドアイラックホールなどの貴重なヒストリー映像、後半に2006年のJAMでのライヴの模様を映写。変化の少ないコード進行にラウドでノイジーな金子氏のギターがのたうち回る長時間演奏は裸のラリーズを強く連想させる。ヘヴィーさと自由度の高さではラリーズを超えているかも。

ライヴ演奏の方も2部に分かれ、第1部が金子氏のパートナーでもあり光束夜のメンバーでもあるミック嬢をvoに、マヘル・シャラル・ハシュ・バズ、シェシズ、アシッド・マザーズ・テンプルなどアンダーグラウンド・シーンで活躍する精鋭達が結成した光束夜トリビュート・バンド。光束夜の曲を解体して即興的な演奏で聴かせる。特に工藤氏の素っ頓狂なギターが印象的だった。髪振り乱して歌うミック嬢の姿も強烈なインパクトを残した。「俺は最後までアンダーグラウンド」と金子氏は普段から言っていたそうだが、このメンバー達に関してもそれは同じだろう。

第2部は金子氏が10代の頃に作った歌を工藤冬里氏が弾き語りで聴かせた。"闇"や"死"などの言葉が既に歌われる歌詞に金子氏の早熟さが窺える。工藤氏もいつもの奇矯さはいっさい見せずに真摯なギター演奏と歌を披露してくれた。心温まる演奏だった。

動員は30名程度で決して盛況とは言えないイベントだったが、その全員の心に金子寿徳という不世出のアーティストの姿が再度刻まれた。朝5時冷え切ってまだ暗い中を新宿駅へ向かって歩きながらそう考えた。

遠く逝く
天才達へ
祝福を

金子氏は天国で焼酎のグラスを傾けながら微笑んでいるに違いない。

mick & the livingdead



工藤冬里sings金子寿徳



コメント
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