A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【Florian Walter Japan Tour 2019】フローリアン・ヴァルター×山崎正明/ティンティン・パトローン/阿呆船@高円寺4th 2019.7.15 (mon)

2019年07月16日 01時34分25秒 | 素晴らしき変態音楽


brilliant sea
開場 17:30 開演 18:00
¥ 2,000 (+1drink)
Florian Walter x 山崎正明/Tintin Patrone/阿保船/Yasu/Whipp!!

ドイツ・エッセンを拠点に活動するサックス奏者フローリアン・ヴァルターの3回目の日本ツアーの初日。二年前2017年11月の初来日時も出演した高円寺4thは、ジャンルやスタイルに拘らずユニークな音楽家が集う地下音楽の拠点のひとつ。この日は同じく日本ツアー中のティンティン・パトローンも出演し、ダブル来日アーティストの興味深いイベントになった。所用で家を出るのが遅れたため、会場に到着した時にはYasuとWhipp!!のライヴは終わっていた。

●Tintin Patrone


現在松戸でレジデンス滞在中のドイツ・ハンブルグ出身の作曲家/音楽家/パフォーマー。トロンボーンを音源にしたアンビエント演奏。深い低音のロングトーンをループしエフェクターで変化させ、重層的なマルチフォニックサウンドを創出する。体温の低いストイックな演奏は、会場の効き過ぎの冷房と相俟ってクールな感触だが、エフェクターのツマミを弄る裸足の指が可愛らしかった。フローリアンの話では彼女のパフォーマンスはインスタレーション中心で、毎回異っているとのこと。別のスタイルのライヴも観てみたいものだ。
Tintin Patrone公式サイト

●阿呆船


鈴木峻(vo,g,ts)と栗原優(ds)のデュオ・阿呆船(Foolish Ship)を観るのは2013年1月以来6年半ぶり。2000年前後の東京アンダーグラウンド・シーンを牽引した伝説のバンドが今も活動中であることが素晴らしい。コードもメロディも無視して掻き鳴らされるギターとフリークトーンだらけのテナーサックス、リズムキープ不要の凛とした打音の響きで音楽を導くドラム、混沌の中にメランコリックな叙情をたたえたヴォーカル。乱調の美学を体現する彼らこそ、地下音楽最高のメロディメーカーと呼ばれるべきだろう。
阿呆船/愚弁/水晶の舟/Guignols Band@高円寺 ShowBoat 2013.1.14 (mon)

●Florian Walter(as) x 山崎正明(g)


山崎正明は東京で活動する即興ギタリスト。フローリアンとは昨年の日本ツアーで共演している。エフェクターをふたつ繋いだだけのシンプルなセッティングだが、ヴォリューム調整とディレイを効果的に使ったドローンプレイは、即興演奏にありがちな無味乾燥なノン・イディオマティック物音ではなく、温かい血が流れたエモーショナルなサウンドである。ヴァルターはブレスノイズや高速タンギングを使い、超ハイスピード・フレーズを連発しつつも、トリッキーなプレイは控えめに、ギターとのコンビネーションを心得た演奏。山崎が先ほどのティンティンの演奏を許可を得て録音したカセットレコーダーを再生しながらギターの弦に擦り付けるプレイを見せる。初来日時にヴァルターがマイクロカセットレコーダーで自分の演奏を録音しひとり二重奏を試みていたことを思い出すが、山崎はそれを意識したのかどうか?



物販で初来日時に売り切れた2012年の7インチシングルとジャズトリオSuper Jazz Sandwichの最新アルバムを購入。クリス・ピッツィオコスとのデュオ音源7インチシングルが完成したが、現物の到着が出発日より1日遅れになってしまって持って来れなかったのが残念。山崎正明の「Guitar Abstraction」も入手した(感謝)。

地下音楽
スタイル超えた
交歓場



フローリアン・ヴァルター日本ツアー2019
日程⇒7/15〜27 Florian Walter Japan Tour 2019
注目【予約受付中】7月24日 wed 千駄木Bar Isshee『TUBES & WIRES』フローリアン・ヴァルター/沖縄電子少女彩/UH(内田静男+橋本孝之)/森田潤 
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