A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

2大ロケンロー・バンドそろい踏み~ザ・バースデイ vs モーサム・トーンベンダー

2012年08月01日 00時21分00秒 | ロッケンロール万歳!
先週は現代日本を代表する2大ロケンロー・バンドがそれぞれニュー・アルバムをリリースした刺激的な週だった。



元ミッシェルガン・エレファントのチバユウスケ氏(vo.g)とクハラカズユキ氏(ds)を中心に2006年に結成されたザ・バースデイはミッシェルガンやチバ氏のROSSOを継承したガレージ・ロックを継承するバンドである。故アベフトシ氏のギターと共にミッシェルガンのサウンドの要だったチバ氏のブルージーなヴォーカルは、私にとってヒロト(ザ・クロマニヨンズ)、ベンジー(浅井健一氏/シャーベッツ)と並ぶ日本ロケンロー界の3大ヴォーカリストのひとりである。当初は元フリクションのイマイアキノブ氏(g)を含む5人組だったが2010年にイマイ氏が脱退すると、よりシェイプアップしたサウンドを磨き込みかつてなくソリッドなロケンロー・バンドになった。4人組になって2作目のアルバムがこの「VISION」である。1曲目の「ゲリラ」からタイトル通りシャープなガレージ・ロック全開。先行シングル曲「ROKA」「さよなら最終兵器」を含む全12曲が嵐のように吹き荒れるロケンロー・タイフーン。モノクロのスタイリッシュなジャケットもカッコいい。初回盤にはPVとクラブクアトロでのライヴ映像のDVD付。9/22からTOUR 2012『VISION』がスタートし、12/19の武道館公演で大団円を迎える。武道館をシェイクさせる強力なロケンローに期待したい。





ザ・バースデイが一本筋の通ったストイックなロケンローだとしたら、モーサム・トーンベンダーはしっちゃかめっちゃかな破天荒なパーティ・バンドである。1997年福岡で百々和宏氏(vo.g)、武井靖典氏(b)、藤田勇氏(ds)のトリオで結成され、2000年代を代表する若手ロケンロー・バンドとして活動してきた彼らが突如変身したのが2010年、藤田氏がギター/キーボードを弾き、サポート・ドラムを入れ4人組となったのだ。その布陣でリリースしたアルバム「STRUGGLE」はそれまでの激しくもポップな華のあるサウンドがより強力なギター・プレイで彩られ、彼らの中では最もハードな作品となった。その後2011年ベスト・アルバム発売~USツアーを経て、それまでの活動を総決算して新作に臨んだ。5月の新代田FEVERでのワンマン・ライヴで告知されたニュー・アルバム「Strange Utopia Crazy Kitchen」の登場である。ライヴでもそうだが、彼らの特徴はソリッドでラウドなロケンローにテクノやデジロックのハイパーな要素を貪欲に取り入れたとにかくテンションの高い演奏である。2台のギターが轟音の壁で迫るブルドーザー・サウンドは相変わらずだが、打ち込みビートや左右に飛び交う電子音が精神を高揚させる。新作のインタビューで「特にコンセプトや完成図なしにやれることを全てぶち込んだ」と話していたが、正にその通りのいい意味で"節操=枠を外した"乱痴気ロケンローが炸裂する一枚。ジャケットのカラフルな落書きアートにピッタリだ。初回盤は50名限定シークレットLIVEの模様を収録したDVD付。彼らも9/16から「Strange Utopia Crazy Kitchen Tour」をスタート。そういえば5月はレコーディング・ライヴだったがリリースはいつ頃なのだろう。



同じロケンローといっても感触はかなり違う。この振り幅の大きさこそロケンローの魅力に違いない。どちらのバンドも是非ライヴで体験していただきたい。

ロックンロール!
叫んでみれば
みんなハッピー

1953年にDJのアラン・フリードがラジオで「ロックンロール!」と叫んでから来年で60周年。還暦を迎えるロケンローに終わりは来ない。

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