A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

坂田親子とジム・オルーク@下北沢440 2012.3.19 (mon)

2012年03月21日 00時34分51秒 | 素晴らしき変態音楽


先日渋谷Bar Issheeで共演を観たばかりの坂田明・学親子にジム・オルークが参加した坂田学企画「坂田親子とジムオルーク」。会場はガラス張りになっていてちょっとオシャレなカフェ440(フォーティーフォー)。地下のライヴハウスCLUB251には何回か行ったことはあるが、440は初めて。会場ヘ着くと何と女性客がいっぱい並んでいる。学君はポップ・バンドPolarisのドラマーとして活躍、解散後は森山直太朗、ハナレグミ、原田郁子、畠山美由紀、安藤裕子などのサポートで活動しているので想像以上に女性人気が高いことを初めて知った。

440は結構中が広くて普段坂田さんが出演するジャズのライヴハウスとは違った華やかな雰囲気。前から3列目に席を取ったのだが周りは30代前後の女性客ばかり。知り合い同士で来ているようでライヴが始まるまでペチャクチャおしゃべりに花が咲く。これもジャズのライヴとしては異例なこと。


2部構成で最初は学君のドラム・ソロ。サンプラーで音をループさせつつ多彩なプレイを観せるが、さすがに30分のドラム・ソロはキツかった。かなり眠らせていただきました。そしてジム・オルークが参加してのデュオ。ジムはかなり過激なギター・プレイを披露、学君もドラムも叩きまくりの大迫力。眠気が一気に醒めた。ハードコアな演奏に圧倒される。

ここで休憩。隣の女性に話を聞くと、やはり学君のファンでお父さんを観るのは初めてとのこと。ジャズには興味があるが、ライヴハウスの敷居が高くて入りにくいと言う。今回は場所が下北沢で入りやすい会場だったから観に来たけど、こういうジャズもいいですね、と言っていた。フリージャズも垣根を低くすれば興味を持つ人が多いはずだ。

第2部は坂田親子デュオからスタート。「いつも呼ばれてばかりなので、今回は自分が招待しました」と学君が明さんを紹介。お父さんはちょっとはにかんでいる感じ。しかし演奏が始まると一切手抜き無しの本気勝負。激しいサックスのブローとそれを掻き消すようなドラムの乱打が素晴らしい。サックスで1曲やったあと、今度はクラリネットで比較的静かな演奏。情感豊かな世界が会場を包み込む。親子セットが終わった後坂田さんがMC。「どうも良くいらっしゃいました」とひと言しゃべっただけで会場は爆笑の嵐。どこでも炸裂する坂田さんのとぼけたトークが女性客にウケまくり。最後はジムを加えたトリオでの演奏。まずジム+学君で静かに始まり、坂田さんはベル類を鳴らす。サックスを吹き始めると次第に演奏がヒートアップ。三つ巴の轟音フリージャズ・セッションに突入。静かな時には地下のライヴハウスからのズンズンという振動が気になったが、今度はこちらが大音量で反撃。何処まで飛んで行ってしまうのか先の見えないインプロヴィゼーションの爆発だった。お客さんも大喜び。アンコールに応えて再登場し柔軟性に満ちた演奏を繰り広げた。終演後学君ファンの女性は「とても良かったですね」と満足そうに帰って行った。

▼会場が撮影に厳しくて動画が撮れなかったのでオーディオのみ



それにしても坂田明さんのライヴは動員の差が大きい。5~10人のことが多いが、昨年の渋谷WWWの「ちかもらち空を飛ぶ」や今年の秋葉原グッドマンでの「平家物語」、そしてこの日は超満員。ホントに観せ方によっては坂田明人気が再沸騰することも充分あり得る。特にこの日のようにジャズ・ファンではない普通の音楽ファンに聴かせることが出来ればいいなぁと思う。

女性ファン
圧倒された
コンサート

渋谷Bar Issheeで4/16,17坂田学企画2 Daysがある。クラムボンのミト君、ROVOの勝井裕二氏とデュオを行う。要予約。決して敷居は高くないから行ってみては?

先日お伝えした坂田明&ちかもらちニューCD「ちかもらち空を飛ぶ!」が好評発売中。

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