A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ピーター・ハミル@代官山・晴れたら空に豆まいて 2012.3.18 (sun)

2012年03月20日 00時48分30秒 | 素晴らしき変態音楽


正直言って私はヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターの熱心なファンではなかった。ヘンリー・カウをはじめとするR.I.O.系やゴング、ソフト・マシーンといったジャズ/サイケ系プログレに没頭していたので、VDGGはちょっとメジャー過ぎると感じていたのである。それでもレコードやCDは何枚か持っているし、ピーター・ハミルのソロ・デビュー・アルバム「フールズ・メイト」はかのプログレ専門誌の誌名になったこともあり愛聴盤だった。ピーター・ハミルが1978年のVDGG解散後もニューウェイヴ・シーンともリンクしながらソロ活動を続けていたことは伝え聞いていた。1979年801~マッチング・モール~クワイエット・サンのメンバーが結成したRandom Holdの1stアルバムのプロデュースがハミルだった。このアルバムはクールなニューウェイヴ感覚とプログレッシヴなアヴァンギャルド性が同居していて結構気に入っていた。

ハミルは近年とみに活動が活発で、2000年以降毎年のように来日しているらしい。数年前に新宿ピットインのスケジュールにハミルの名前を見つけて驚いたものである。今回の来日はtwitterの告知で知った。彼ももう64歳、観れるうちに観ておいた方が良いと思い参戦した。しかも公演の後にはファン・ミーティングが行われるというから楽しみ倍増だ。

今回の来日は4日間で、この日が最終日になる。昼の1時スタートという珍しいマチネー公演だった。そんなに広い会場ではないが、100人を超える観客で満席。年齢層は30~50くらいの往年のファンが多く、聞こえてくる会話ではハミルが来日するたびに観ている人や遠く沖縄から観に来た強者もいるらしい。会場では4月リリース予定のニュー・アルバム「consequences」のアドバンスCD-R、限定7枚組BOX Set「Pno, Gtr, Vox Box」(予約者のみ)が販売されている。

時間通りにハミルがステージへ。長身で痩せていて思っていたより若々しい。ピアノの弾き語りでスタート。VDGG時代の名曲「The Siren Song」だ。その声の艶のあることといったら、70年代の全盛期に比べても年輪を重ねたことが実感出来る素晴らしいものだった。途中でアコースティック・ギターに持ち替える。VDGG時代~70年代ソロ~近年のソロ作品と芸歴40年を超える幅広いレパートリーを網羅した選曲。深みのある声で時に囁くように、時に激しくシャウトしてドラマティックな世界を作り出す。1時間半の間緊張の糸が途切れない濃厚な時間を過ごした。溢れ出す現役感には心から感動した。

終演後会場の会場の上階のレストランでファン・ミーティング。てっきりハミルと一緒に食事でも出来るのかと思ったら、サイン&撮影会だった。毎回来日の度にハミルはこうした場を設けファンとの交流を図っているそうだ。ステージを降りたハミルはさすがに年相応の深みのあるオジサマという印象だが、来年も来ますか?との私の問いに"Who knows?"とウィットに富んだ切り返しをしてくれた。「フールズ・メイト」のCDにサインを貰い、記念写真もバッチリ撮れて大満足。



主催者によると6月のVDGGのアメリカ・ツアーの観戦ツアーを考慮中とのこと。熱心なファンは参加するんだろうな~。

<Set List>
1. The Siren Song
2. Shell
3. Losing Faith in Words
4. That Wasn't What I Said      * world premier
5. Mousetrap
6. The Comet, The Course, The Tail
7. I Will Find You
8. Driven
9. The Birds
10. Time For A Change
11. Modern
12. Faculty X
13. This Side of the Looking-Glass
14. The Mercy
15. Bravest Face             * from "consequences"
16. A Better Time
- encore -
17. House With No Door

ハミルさん
来年も元気で
会いましょう

往年のロック・ヒーローが未だに現役で活動していることはたいへん嬉しいものだ。
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