皆さんは、サボテンの接木を見た事があるでしょう。そうよく見るのが柱サボテンに玉サボテンがのっかっている奴だ。
でも何で、そんな事をするんだろう?。簡単に言うと第①、早く成長させる。台木の生育年月日を加算するので、早く開花年齢に達する。高価なサボテンを早く、沢山作れる。第②下の台木の生育年月日を加算するので、早く開花年齢に達する。
例えば、この接ぎ穂の緋牡丹は自体では成長しないので、接木して成長させる。
ただ欠点もある。接いである所から腐りやすい。台木となる柱サボテンの性質が出てしまう。台木に使われる柱サボテンには、竜神木(りゅうじんぼく)、袖ヶ浦(そでがうら)、三角柱(さんかくちゅう)があるがそれぞれに接いでみると、針の出方が異なってしまう。当然貧弱なものが出来てしまう事も・・・と言われるが、ただ腐りやすいのは水をやりすぎてしまうからだ。初心者程、接木物の方が管理しやすいと思う。
その中で万能台木とされるのが、袖ヶ浦だ。針の出方もいいし、成長の度合いも良好だからだ。接合部分が黒い蝋状のものがつきやすいと言われるが、揚げ接ぎすれば解消できる。
サボテンはマメ科の植物だ。当然、種が出来る。種が出来れば発芽する。最初は双葉が出て、その上に玉が出来てくるんだよ。その実生苗を当然早く育てたいが、あまり早く、育てるとがっしりと育たないで、俗に言う「温室物」とか「水物」と呼ばれる物になってしまう。輸入球はがっしりとしているね。
そこで考え出されたのが接木。柱サボテンの上成長点を包丁でスパッと切って、峰を斜めに落とし、接ぎ穂となるサボテンの下側根っこの方をこれまた切って、維管束を合わせてくっつけて後は離れないように接ぎ穂をつぶさない程度に紐、ゴム等で縛り上げると、接木が出来る。
サボテンの権威に伊藤芳夫さんがいるが、花サボテンで有名(?)なロビビア属とエキノプシス(ウニサボテン)の交配種ロビオプシス属があるが、接木にすると、ものすごい花付が良くなる。それも小さいボディーに沢山の大きい花。それは見事だよ。
また、ボタン属の「黒牡丹」、「岩牡丹」、「花牡丹」等は小指の先程の小さいボディーを三角柱に接げばこれまた、開花年齢に達した親木さながらの大輪の花を咲かせる。
初心者の方は袖ヶ浦接ぎのロビオプシスなんかが、花もつき易く育て易いのでおすすめかもね。