都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』 シャネル・ネクサス・ホール
シャネル・ネクサス・ホール
『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』
2022/3/30~5/8

シャネル・ネクサス・ホールで開催中の『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』を見てきました。
1947年にニューヨークにて生まれ、パリへと移住したジェーン エヴリン アトウッドは、1980年に第1回ユージン スミス賞を受賞すると、その後も世界各地にて受刑者や地雷被害者といった人々を撮影するなどして活動してきました。
そのアトウッドの日本初の個展が『Soul』と題した展示で、会場には代表的なシリーズをはじめとした初期から近年までの作品が公開されていました。

アトウッドが写真家を志したきっかけになったのは、学生時代にアメリカの写真家、ダイアン アーバスの展示を見たことで、そこでアーバスの写したポートレイトに感銘を受けると、自らもカメラを手にしては、パリの路上に立つ娼婦たちを写しました。

そして目の不自由な子どもたちやフランスの外人部隊、またヨーロッパで公の場で初めてエイズ患者と認めたジャン=ルイを撮影すると、オスカー バルナック賞(ライカ社)を受賞するなどして高く評価されました。

今回の個展で興味深いのは、作品が年代別やシリーズ別に分けられることなく、すべてがばらばらに展示されていることで、地下鉄の入り口でうずくまる路上生活者や酒に酔って前後不覚となった浮浪者など、いわゆる社会の周縁に生きる人々たちを写していました。

そのうちとりわけショッキングともいえるのが、手錠をかけられたまま出産する女性の写真で、アトウッドが約10年間に渡って刑務所の受刑者に取材して撮影された作品でした。そしてこの写真をきっかけに、アメリカの複数の州において出産する囚人に手錠をかける慣行が非合法化されるなど、社会へ強い影響を与えました。
写真家・ジェーン エヴリン アトウッドを知っているか?シャネル・ネクサスホールで『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』が開催中|Pen Online

このほかにも地雷で身体の一部を失った男のなど、厳しい状況下に置かれた人を捉えた写真にも目を引かれましたが、どこか詩的な情感を呼び起こすような雰囲気も感じられて、ポートレイトそのものとしても魅力的に思えました。

「私が写真を撮るのは、彼らに近づいて理解する為だからです」ジェーン エヴリン アトウッド

会場内の撮影も可能でした。会期中無休です。5月8日まで開催されています。
『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』 シャネル・ネクサス・ホール
会期:2022年3月30日(水)~5月8日(日)
休廊:会期中無休。
料金:無料。
時間:11:00~19:00。
*最終入場は18:30まで。
住所:中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A13出口より徒歩1分。東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅5番出口より徒歩1分。
『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』
2022/3/30~5/8

シャネル・ネクサス・ホールで開催中の『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』を見てきました。
1947年にニューヨークにて生まれ、パリへと移住したジェーン エヴリン アトウッドは、1980年に第1回ユージン スミス賞を受賞すると、その後も世界各地にて受刑者や地雷被害者といった人々を撮影するなどして活動してきました。
そのアトウッドの日本初の個展が『Soul』と題した展示で、会場には代表的なシリーズをはじめとした初期から近年までの作品が公開されていました。

アトウッドが写真家を志したきっかけになったのは、学生時代にアメリカの写真家、ダイアン アーバスの展示を見たことで、そこでアーバスの写したポートレイトに感銘を受けると、自らもカメラを手にしては、パリの路上に立つ娼婦たちを写しました。

そして目の不自由な子どもたちやフランスの外人部隊、またヨーロッパで公の場で初めてエイズ患者と認めたジャン=ルイを撮影すると、オスカー バルナック賞(ライカ社)を受賞するなどして高く評価されました。

今回の個展で興味深いのは、作品が年代別やシリーズ別に分けられることなく、すべてがばらばらに展示されていることで、地下鉄の入り口でうずくまる路上生活者や酒に酔って前後不覚となった浮浪者など、いわゆる社会の周縁に生きる人々たちを写していました。

そのうちとりわけショッキングともいえるのが、手錠をかけられたまま出産する女性の写真で、アトウッドが約10年間に渡って刑務所の受刑者に取材して撮影された作品でした。そしてこの写真をきっかけに、アメリカの複数の州において出産する囚人に手錠をかける慣行が非合法化されるなど、社会へ強い影響を与えました。
【新着】写真家・ジェーン エヴリン アトウッドを知っているか?シャネル・ネクサスホールで『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』が開催中 https://t.co/V1StymIXYP
— Pen Magazine (@Pen_magazine) April 13, 2022
写真家・ジェーン エヴリン アトウッドを知っているか?シャネル・ネクサスホールで『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』が開催中|Pen Online

このほかにも地雷で身体の一部を失った男のなど、厳しい状況下に置かれた人を捉えた写真にも目を引かれましたが、どこか詩的な情感を呼び起こすような雰囲気も感じられて、ポートレイトそのものとしても魅力的に思えました。

「私が写真を撮るのは、彼らに近づいて理解する為だからです」ジェーン エヴリン アトウッド

会場内の撮影も可能でした。会期中無休です。5月8日まで開催されています。
『Soul ジェーン エヴリン アトウッド展』 シャネル・ネクサス・ホール
会期:2022年3月30日(水)~5月8日(日)
休廊:会期中無休。
料金:無料。
時間:11:00~19:00。
*最終入場は18:30まで。
住所:中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A13出口より徒歩1分。東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅5番出口より徒歩1分。
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