『テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本』 パナソニック汐留美術館

パナソニック汐留美術館
『テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本』
2024/4/6〜6/9


『カラカラ浴場 復元縮小模型』 模型制作:東京造形大学デザイン学科・室内建築専攻上田ゼミの学生

ヤマザキマリの漫画『テルマエ・ロマエ』をきっかけに、古代ローマと日本の浴場文化を紹介する展覧会が、パナソニック汐留美術館にて開かれています。

それが『テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本』で、会場にはナポリ国立考古学博物館所蔵の絵画、彫刻、考古資料をはじめ、日本の入浴文化に関する資料などが展示されていました。


『ヴィーナス』(ナポリ国立考古学博物館・50〜79年)

古代ローマの公共浴場を意味するテルマエは、4世紀になると大規模な浴場は11、小規模なものでは900を数えるほど存在すると、医療と健康と結びつきながら、ローマ市民が疲れを癒す場所として利用されてきました。


『ヘラクレスのトルソ』(個人蔵・1〜2世紀)

テルマエのルーツは古代ギリシャの運動施設の水風呂などにあったとされていて、それをローマ人は水道敷設といった高い技術力などによって、大規模な施設へと発展させました。

また単に身体を洗うために使われるだけでなく、付随する運動場や部屋などで運動や歓談をする場としても重要視されていて、大規模なテルマエには神々の像といった大理石彫刻なども飾られました。


『恥じらいのヴィーナス』(ナポリ国立考古学博物館・1世紀)

今回の展覧会では饗宴を楽しむ光景を描いた『ヘタイラ(遊女)のいる饗宴』や、温泉に祀られたというニンフを象った『アポロとニンフへの奉納浮彫』、さらに『恥じらいのヴィーナス』といった1〜2世紀の彫刻作品も少なからず出展されていて、いわば古代ローマの美術展としても捉えても見応えがありました。


三浦宏『湯屋模型』(個人蔵・1980年代)

このほか、江戸時代後期の湯屋の模型や昭和初期の花王シャンプー、そしてどこか懐かしいケロリンの桶といった日本の入浴文化に関する展示も楽しかったかもしれません。


古代ローマと日本の浴場文化を体感! パナソニック汐留美術館の『テルマエ』展の見どころ|Pen Online


ケロリンの桶などが並ぶ展示風景

GWを挟んで一部の作品が入れ替わりました。これ以降の展示替えはありません。


『テルマエ展』フォトスポット

一部エリアの撮影が可能です。6月9日まで開催されています。

『テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本』 パナソニック汐留美術館@shiodome_museum
会期:2024年4月6日(土)〜 6月9日(日)
休館:水曜日。ただし6月5日は開館。
時間:10:00~18:00 
 *入館は閉館の30分前まで。
 *5月10日(金)、6月7日(金)、6月8日(土)は20時まで開館。
料金:一般1200円、65歳以上1100円、大学生・高校生700円、中学生以下無料。
 *ウェブサイト割引あり
住所:港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
交通:JR線新橋駅銀座口より徒歩5分、東京メトロ銀座線新橋駅2番出口より徒歩3分、都営浅草線新橋駅改札より徒歩3分、都営大江戸線汐留駅3・4番出口より徒歩1分
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