『ミロコマチコ展「うみまとう」』 クリエイションギャラリーG8

クリエイションギャラリーG8
『ミロコマチコ展「うみまとう」』
2022/4/5~5/23



クリエイションギャラリーG8で開催中の『ミロコマチコ展「うみまとう」』を見て来ました。

1981年に生まれ、デビュー作『オオカミがとぶひ』などの絵本にて人気を集めるミロコマチコは、生物や植物をダイナミックに描く画家としても高く評価されてきました。

そのミロコマチコの主にペインティングの制作を紹介するのが「うみまとう」と題した個展で、近年に描いた絵画、および人形や布を用いたインスタレーションなどが展示されていました。



最初の展示室からして強烈な印象を与えるかもしれません。ここに描かれたのはミロコマチコが5日間のライブペインティングにて制作した作品で、床から壁一面に激しい筆触による色彩が広がっていました。



それらは植物とも動物ともいえるようなモチーフが連なっていて、床にはさまざまな色に染められた布も置かれていました。



ミロコマチコは単に絵筆のみで絵を描くのではなく、ペインティングする際に着ていた服や下に敷いた布などを染め、時にキャンバスへ貼り付けるなどして制作していて、いわばコラージュと呼べる技法も用いていました。よって布や染色も重要な素材や創作のインスピレーションといえるかもしれません。


ミロコマチコ『空の声』 2018年

2019年に奄美大島へと拠点を移すと、島に伝わる伝統的な染色を用い、土地の植物や水によってキャンバスを染めたりしていて、島の自然を作品へと取り込むようになりました。


ミロコマチコ『光のざわめき』 2022年

そうした島の自然を舞台にして描いたのが『光のざわめき』で、会場では作品とともに制作時の映像も公開されていました。



映像では森の中、木製パネルに向き合っては、全身を動かしつつ絵を描いていくミロコマチコのすがたが捉えれていて、完成するまでのプロセスを追うことができました。



その様子を見ていると、絵を描いているというよりも、あたかも自然と交信しながら植物や動物のモチーフへ命を吹き込んでいるかのようでした。

なお現在、ミロコマチコの美術館での展覧会『いきものたちはわたしのかがみ』が全国各地を巡回中です。

『ミロコマチコ いきものたちはわたしのかがみ』公式サイト
https://mirocomachiko-cm.exhibit.jp

横須賀美術館での会期(2月10日〜4月10日)を終え、夏には市原湖畔美術館にて開催が予定(7月16日〜9月25日)されています。そちらも楽しみにしたいと思いました。


展示の様子をイロハニアートへ寄稿しました。

大規模な個展が全国へ巡回中!生命力に溢れた生物や植物を描くミロコマチコの絵画世界 | イロハニアート

通常の日曜日に加えて、ゴールデンウィーク中の4月29日から5月5日までがお休みです。



撮影も可能でした。5月23日まで開催されています。

『ミロコマチコ展「うみまとう」』 クリエイションギャラリーG8@g8gallery
会期:2022年4月5日(火)~ 5月23日(月)
休館:日曜日。4月29日(金)〜5月5日(木)。
時間:11:00~19:00。
料金:無料。
住所:中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F
交通:JR線新橋駅銀座口、東京メトロ銀座線新橋駅5番出口より徒歩3分。
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