『石井光智 電車の顔』 市川市芳澤ガーデンギャラリー

市川市芳澤ガーデンギャラリー
『石井光智 電車の顔』 
2022/9/9〜10/16



市川市芳澤ガーデンギャラリーで開催中の『石井光智 電車の顔』を見てきました。

イラストレーターの石井光智は、主に鉄道のイラストで知られ、図鑑や雑誌などの書籍に掲載されるなどして活動してきました。



その石井の作品を紹介するのが『石井光智 電車の顔』で、会場には電車のイラストのほか、鉛筆の下書きや映像などが公開されていました。



まず目を引くのが「電車の顔」、つまり電車の先頭車両を真正面から描いた作品で、JRや私鉄、また普通電車や特急を問わずに多様な電車が表されていました。



一連のイラストで魅力的なのは、運転台に映り込む景色やライトの光、また車両そのもの微妙な陰影までを細かく描きこんでいることで、それが作品に独特のメタリックともいえる味わいを生み出していました。その美しいすがたは、ピカピカに磨かれた鉄道車両と言っても良いかもしれません。



かつての東武鉄道のりょうもうやけごんといった懐かしい電車も少なくない中、石井が最も好きな車両とする旧営団地下鉄丸ノ内線の500形のイラストも目立っていました。



このほか同じく好きという小田急9000形といった通勤型車両のイラストも多く展示されていて、いずれも貫通扉やヘッドライト、それに連結器などが精緻に描かれていました。



石井は電車の顔を制作するに際して、快晴で正午頃の太陽光のもとでの車両と設定していて、それにより陰影のはっきりとした立体感や質感を出すことができるとしています。



その観点からも意外にも描くのが難しいとするのが新幹線で、とりわけ形状が複雑でかつ色も難しいE5系については苦労したとコメントしていました。



このほか「157系ができるまで」や映像の「電車の顔ができるまで」といった、イラストの制作プロセスを紹介する展示も興味深いのではないでしょうか。

また市川市に本社を構える京成電鉄から「旧博物館動物園駅の設計図」やヘッドマークなどの資料も出品されていて、鉄道好きはもちろん、ファミリーでも楽しめるように工夫されていました。



会場の芳澤ガーデンギャラリーの駐輪場にハローサイクリングのステーションが完成しました。同ギャラリーへは市川駅から歩いて15分以上かかりますが、同駅北口の図書館横のステーションよりシェアサイクルにて行き来することも可能です。



予約は不要ですが、新型コロナ対策のため入館時に連絡先などを記入する必要がありました。



一部展示室を除き撮影も可能です。10月16日まで開催されています。

『石井光智 電車の顔』 市川市芳澤ガーデンギャラリー
会期:2022年9月9日(金) 〜10月16日(日)
休館:月曜日。但し9月19日・10月10日(月・祝)は開館し、9月20日・10月11日(火)は休館。
時間:9:30~16:30
 *最終入館は16時まで。
料金:一般200円、中学生以下無料。
住所:千葉県市川市真間5-1-18
交通:JR線市川駅より徒歩16分、京成線市川真間駅より徒歩12分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 『高橋大輔個... 『新版画 進... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。