夕方四時前に、さらに8名の中国からのお客様が到着。
道内の自然学校を巡る視察・体験ツアーです。 国立大学附属小中学校の校長先生や管理職や先生、農業専門学校の校長、海外留学を手がけている教育事業者、山水自然保護センターの責任者が参加者です。 夕方にオリエンテーションを始め、明日からは、黒松内、大沼、登別、苫小牧、旭川と道内の自然体験活動・自然学校の現場を巡ります。
夕方四時前に、さらに8名の中国からのお客様が到着。
道内の自然学校を巡る視察・体験ツアーです。 国立大学附属小中学校の校長先生や管理職や先生、農業専門学校の校長、海外留学を手がけている教育事業者、山水自然保護センターの責任者が参加者です。 夕方にオリエンテーションを始め、明日からは、黒松内、大沼、登別、苫小牧、旭川と道内の自然体験活動・自然学校の現場を巡ります。
鮭トランクなるものをお借りしました。 環境教育グッズが詰め込まれた大型の旅行トランクです。
まさに、生の鮭が遡上中の黒松内、定置網で銀鮭が水揚げされている旬真っ只中なので、現場で見学するのが一番なのですが、グッズを使って、楽しくためになるようなプログラムを企画する研修です。
まずは、現場へ。
自然学校の近くにある孵化場への支流です。4、5年前までは大量の鮭が本流から見事に支流に入り、びっしりと生まれ故郷に上っていましたが、現在ではより上流で孵化した稚魚をしばらく飼ってから放流するようになり、ここへの回帰はグッと減りました。
現場を知ることは大切です。そのうえで、インタープリテーション(翻訳的解説)の小道具です。
トランクの中には、シャケの生態紙芝居、実際の大きさと重量に合わせたぬいぐるみ、シャケの革で作った靴、鮭すごろく等が入っていました。その中に・・・たぶん遡上前、回遊中のシャケのデフォルメぬいぐるみがありました。 いったい、これは何に使うんだと思いきや、よくよく確かめると、どうも帽子のようです。
プログラムを考えるには、シャケにならんとわからんと、三木師匠と被り物をつけて、オスのバトルを再現中。
かぶり
中国の環境保護運動のドキュメント映画のミニ上映会をしました。 昨年、中国に行った時に、話では聞いていましたが、住民のチカラで巨大ダム工事を止めたドキュメント映画です。
社会運動の展開にインターネットはとても効力を発します。中国も日本と同じようにどこでも接続ができるようになっていまます。 中国にいても、日本の新聞の電子サイトにはアクセスできますし、メールのやりとりもできます。しかし、情報管制がある国家ですから、インターネットのアクセスはコントロールされ、監視もされています。接続できないサイトや検索できない単語や名称も多数あります。facebookやツィッターなどは国内では国際的にアクセスできません。 しかし、中国国内だけで使える中国版のfacebookのようなシステムもあり、国家報道でない離れた場所での情報共有はここ10年で格段に進んでいます。
それでも、中山間地域の町村では、離れた場所の動向は情報を発信する人がいなければ、伝わることはありません。 ダム工事など地域住民や環境に大きな影響を与える公共工事は、国家の都合のいいことしか住民には聞こえてきません。 このドキュメント映画は、ダム工事によって生活が豊かになると言われ、立ち退き、村が水没した地域がどのようになったかを、建設計画がある地域住民に伝え、反対運動を展開してゆく過程を描いています。映画の製作者が、環境保護運動草の根NGOであり、このダム建設中止へ向けて、地域住民位情報提供を行っている本人でもあります。
国家権力に拘束されるかもしれないという危険を承知しつつ、その巨大権力に対して立ち向かってゆく姿は、まさに命がけです。
毛沢東時代の中国は、自然は対峙し戦う相手となり、自然生態を無視した(というよりも人の行為がどのように環境に影響を与えるか知らなかった)開拓が行われました。 自然は人が克服するものだったのです。 その流れは今の国家にも残っています。 しかし、一方では、このような命懸けの草の根NGOの動きが始まっています。
ちなみに、このドキュメント映画は国際的な賞を獲得したものの、中国国内では上映禁止となっています。