晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

何鹿 8/31

2009-09-01 | 歴史・民俗

2009.8.31(月) 曇、雨

 衆議院議員選挙が終わり、予想通りの結果となり新聞、テレビなどマスコミは大賑わいとなってるが、有権者である私自身、感動も期待感も湧いてこない。妙に冷め切ったこの風景は一体何だろう。それはあの訳の解らんマニュフェスト合戦と選挙終盤の相手こき下ろし大新聞広告、恒例のお願い、土下座合戦に、情けなくもレベルの低い政党、候補者の姿を見たからではないか。国会が始まれば、攻守ところを変えて相変わらずの国民の願いとはかけ離れた茶番劇が始まることだろう。
 さて数ヶ月以前のことである。綾部に買い物に行ったとき、古い住所看板があった。何鹿郡云々の住所が琺瑯看板に書いてあるのだ。
「おお、何鹿郡の看板があるぞ」
「えっなにしかぐんてなに?」
「いかるがぐんやないか」なーんてやりとりがあって、ゆうた本人もこれでいかるがとは読めんなあと思う。
 何鹿郡の名の起こりはやはりイカルだろう。法隆寺で有名な奈良県の斑鳩町の語源もやはりイカルのようであるが、君尾山光明寺も聖徳太子と関係があり、因縁めいた感じもするが単なる偶然のようだ。Img_2318

4.30じょんのび村に現れたイカル


 奥上林村誌によるとかつては伊何留我とか伊何留鹿と書かれていただろうとしている。和同五年(712年)の二字佳名の令で何鹿と書いていかるがと読ませたそうだ。
 これ以降地名は元の字を離れ、二字佳名つまり美しい二文字で表されるようになった。少なくとも表記では地名本来の意味が解らなくなり、文字についても何鹿のように一体何のことか解らない表記も現れてきた。この二字佳名の決まりがいつの時代まで効力があったのか不明だが、習慣として今日までつづいているのではないかと思う。Img_2944 写真は地名辞典の索引のある頁である。79の地名が載っており、19地名が2文字でないものがある。ところがそれらのうち、島とか山とか路とか坂とかが着いて実質2文字のものが11地名、2文字地名が90%というところである。残ったものも伊予三島とか伊良湖岬、駅家郷など実質2文字のものが多いので、ほとんどが2文字と言ってよい。
 佳名についてはなんとなく理解できる。寛政十一年の地図に虫村となっているのは中上林の睦志である。何時の世にも故郷は美しい名で呼ばれたい。現在の志賀郷はかつて阿須々伎(あすすぎ)だったのだろう、それが吾雀(あすすぎ)と書かれている。二字佳名の例ではないだろうか。

【作業日誌 8/31】
なし
  
今日のじょん:妙に寒い日が続いている。「はっくじょ~ん」ってくしゃみをしたら結構受けていた。じょん語録に入れるべきか。 

コメント
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