「Sちゃん、赤とんぼといっしょに帰ってくるの?」
今年の夏、妹の二度目のお盆をむかえた。
「姉ちゃん、なーんね, 骨折なんかして 用心せんなら~」
一昨年の夏、入院中のわたしを見舞ってくれた妹は元気だった。
それから一年もしないうちに つらい闘病の果てに 永遠の別れが訪れようとは・・・
四人の子育てに夢を託して、
皆成人、自立を見とどけた妹に
「これからね。いっぱいたのしんで・・・」と笑って話したのも束の間
なにを急いで・・・
亡くなる数日前、病室で
「 私には時間がないのよ・・・」
出産予定日を間近にした 三男の嫁に伝えたと言う。
妹はどんな気持ちで・・・ 計り知れない・・・
五月の初節句をむかえて、
「Sちゃん、あなたの代わりに孫のひろくんは私がしっかり抱っこしてあげたよ」
天までとどけと 空を駆けるこいのぼりに思いを託した。
そしてこの程、妹が書き残していた短歌やエッセー、
残された家族や姉兄の想いもそえて追悼集としてまとめた。
亡き妹のペンフレンド、アメリカの友人にも英字版に仕上げて送らせていただいた。 ~Sちゃん、あなたのことは忘れないよ~
天国で笑って読んでくれるかな
” 五月の風にのって ”
Sちゃんへの 追悼集
英字版(右)
英字版