蝋梅が咲きはじめました
日本列島が氷漬けされたような、厳しい寒さが続いています。
2~3日前のこと
はじめて親元を離れ、大学生活2度目の冬をむかえている孫・SからのSOS
「寒くてたまらんよ~」
「綿入れ丹前はどこに売ってある?」 次女からもSOS。
「まかせなさい!」と、ひきうけた。
急いであちこち探したが、おいそれとお気に入りがなかなか見つからない。
あっ!・・・ もう半世紀近く前になるが、和物を扱っていた老舗のB店を思いだした。
「あの店なら、あるかもしれない!」
ところが行ってみると
当時は市の繁華街だった銀座通りは、どこもシャッターが下りていてひっそり
「あ~、残念! でも困ったな・・・」
せっかく来たからと閑散とした端の方まで歩いてみた。
「あっ!あった!」
なんと!一軒だけ、シャッターが半開きになったあのB店があった。
「ごめんください」しばらくして奥から腰をかがめたおばあさんが
「いらっしゃいませ・・・」おっとりとした物腰でお出迎えされて、ホッ!
店の中は、和物と少しばかりのウールのセーター類がならべてあった。
「こちらに、綿入れ丹前がありますか?」
「綿入れ袢纏でございますね。 ございますが、今は製造元からの仕入れに
なりますので、すこしばかりお時間がかかりますが・・・」
「ありましたか、あ~よかったです」
「在庫があればいいのですが・・・たずねてみましょうね」
そしてポケットからとりだしたのは、なんとスマホ
スイスイと手慣れたもので、縫製工場へ注文の手配をされたのに
またびっくり。
お年を聞いてみたら「80才でございます」
「う~ん、まいりました」
先日、テレビで見た某M店の手つくり綿入れ袢纏(100%綿入れ丹前)は
この寒さも加えて大繁盛らしく、品薄だといわれたが
幸いに在庫ありのお知らせがきて、カタログ注文どうりの品が
手にはいることになった。
二日目のお昼には、筑後市内の工場から袢纏が届いて、
夕方の〇〇パックにて発送できた。
そして翌日の夕方、待ちかねた孫・Sからの電話。
「おばあちゃん、丹前とどいたよ~ 好きな紺色だよ。
軽くてとても暖かい、 どうもありがとう!!」
「そうねぇ、もう届いたね。よかった!! よかった!!」
「成人式のお祝いは、お母さんにあずけておくからね。これからは
いろいろ辛かこつもあると思うばってんが、乗り越えて、がんばれよ」
じいやの涙声が・・・
寒い夜には、ほかほかのこんな料理をたべさせてやりたいが・・・
ちゃんと食べているかなぁ~
「先日はお寒いところお越しいただき、綿入れ袢纏をお買い求め賜りまして
ありがとうございました。
陽も長くなりましたが、夜の冷えは きびしゅうございます。
温められてゆっくりと おやすみなさいませ」
後日、B店のおばあさんからのお礼の電話でございました。