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切手シリーズ その29。第2次昭和切手が出されたのは昭和17年、それから昭和20年4月まで発行された。ご存知の通り昭和17年は第二次大戦に参戦した翌年である。そして開戦の影響を受けて物価上昇となり、昭和17年4月1日には郵便料金が引き上げられたため、切手も新たなシリーズに切り替えられた。
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この頃には対日禁輸策などにより、資材不足から目打ちも不完全となり、紙質の悪化やインキの不足なども深刻化、昭和20年ころには目打ちも裏の糊もなくなった。
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第2次昭和切手の図案の一部は第1次と重複(乃木希典、東郷平八郎、オーロワンピ灯台、厳島神社など)しているが、例えば40銭のオーロワンピ灯台のように背景の一部がカットされるなど、当初の凹版から凸版平面印刷に変えた際に簡易に変更されたものがある。
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また、新たな図案には公募の図案を積極的に採用し、15銭少年航空兵、10銭大東亜共栄圏、10銭敵国降伏の勅額や4銭八紘基柱や17銭靖国神社のように戦時色・神道色の強いものが加わった。
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特に10銭の敵国降伏は福岡市の筥崎宮楼門にあり、元寇の際に戦勝を祈願して亀山上皇が書いたものである。まさに大戦での『敵国降伏』を祈念した図案だが、昭和20年4月に発行直後、印刷局滝野川工場が空襲で焼けて製造中止を余儀無くされた皮肉な切手である。
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さらに印刷局滝野川工場消失後に作られた第3次昭和切手については次回解説したい。
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