
『metroに乗って』 その12。今回は東京メトロ東西線落合駅。この駅は山手通りと早稲田通りの交差点の下に位置し、始発の中野駅の次にあるが、ちょうど中野区と新宿区の区界に駅がある。

この辺りに住んでいる人を除き、降りたことがある人は少ないのではないか、そしてもし降りたとしても落合斎場に行く位ではないか。小生も東西線を利用することが多いが、今回降りたのは2回目である。


東京メトロ東西線が開通したのが1966年3月だからもうすぐ開業50周年になるが、駅も改修されかなり明るくなった。特色があるのがホームのベンチで瀬戸物のような白い丸い椅子である。こういう椅子はあまりない。また、落合駅は東西線で最も乗降客数の少ない駅らしい。

駅は前と後ろに出口があるが、取り敢えず上落合2丁目交差点側に出る。山手通りも地下に高速道路ができた関係で広げられ、昔の万年渋滞の面影はない。また、空気抜きの穴が煙突のように並んでいる光景は中々珍しい。


雨の中をしばらく中井方向に歩くが、大江戸線が山手通りの下を通っており、中井駅も350m程度しか離れていない。だったらなぜ落合駅を作らなかったのか、やはり、中井で西武新宿線に、東中野で中央線に乗換えすることを選択したのだろう。

先を左に曲がると小さな商店街があり、肉屋、魚屋、八百屋、クリーニング店など並ぶが、あまり活気はない。その先を右に曲がると目白大学があるらしいが、中々見えないし、寒い中、帰りが登り坂になるので諦める。

元の道に戻るが、幾つもの分かれ道は何れも細く、車両の通行が難しいという看板が出ている。そして、すぐに落合斎場に到着。その立派な建物に驚く。

左に曲がり、早稲田通りを目指すが、ホテル学校がある程度で住宅とマンション、児童公園、学校くらいで神社もなかなかない。また、当たり前だが、霊柩車が普通に追い越していく。


このシリーズはあまり降りない駅に降りてみて新たなものを発見することを目的にしているが、これほど何も見つけられないのは初めてである。

早稲田通りを目白方向に歩くと元の交差点、さらに山手通りを渡り先に行くが、地下鉄の反対側の入口のところに落合郵便局、それしか発見できず、雨が強くなったので諦める。なお、落合という地名は妙正寺川と神田川が合流する場所というのが起源とのことである。
