
鉄道シリーズ その87。ハイブリッド車両について調べて見た。鉄道は大きく2つに分けると電化・非電化に分けられる。電化されている場合は当たり前だが、電車が運行され、地下鉄のような第三軌道から電気の供給を受けるケースもあるが、殆どは架線にパンダグラフやビューゲルから電気の供給を受け、その電気でモーターを動かし走る仕組みである。

一方、非電化区間はかつては蒸気機関車が主力であったが、昭和40年代からディーゼルカーが主流である。これは軽油を燃料にしてディーゼルエンジンを動かして走る仕組みで、架線を張る必要がなく、保線のコストが安いなど廉価であるため、閑散線で多く使われ、JRでも四国などはほぼディーゼルカーが活躍している。

しかし、温室効果ガスなどあまり環境に好ましくないこと、車内がうるさく、石油の匂いがすることなどから敬遠されつつある。

そこで登場したのが、ハイブリッド車両である。これはプリウスなどのハイブリッド自動車と異なり、発電用のディーゼルエンジンを動かして発電し、これを蓄電池に貯めながらモーターを動かす仕組みで、ブレーキを使う際に出るエネルギーも電気に変えて蓄電池に貯めておく仕組み。

この仕組みで動く世界初の営業用車両が2007年より小海線で使われているキハE200型である。この車両の環境適応機能はNOxとPMの排出量を60%削減することに成功した。

さらに最近この新たな利用方法として東日本大震災で不通になっていた仙石線と東北本線を繋ぐ『仙石東北ライン』での活用が考えられている。仙石線は元は私鉄だったため、直流(1500v)電化であり、東北本線は交流(2万v)のため、今までは同一車両での直接乗り入れが難しかった。

これを解決したのがハイブリッド車両HBE210系の利用である。この導入により一定以上の増発ができなかった仙石線がさらに使いやすくなることが期待されている。やはり日本の鉄道技術は素晴らしい。