
今回のプロ野球の3位争いはセ・パで対照的な形で決着した。
まず、パ・リーグは9月中旬までは3位は西武で決まりかという感じだったが、9月21日以降の14試合で12勝2敗、そのため、6つの負け越しが4つの勝ち越しになり、3位を確定した。実は西武も9月21日以降の成績は6勝2敗と決して悪い数字ではないが、ロッテには勝てなかった。

もちろん、この追い上げでCSを勝ち取った伊藤監督の手腕も評価したいが、日ハム大谷と並ぶ最多勝の涌井、シーズン終了近くで救援で実績を上げた内などの頑張りが明らかである。

一方、セ・リーグは結局首位争いをしていた阪神が毎年のように調子が落ちる9月に予想以上に低迷、9月21日以降の成績は3勝8敗、1試合の平均被安打が7.9、打率は9月が.237、10月は.203とまあひどいものである。

ただ、追いかけているはずの広島も9月21日以降の成績は7勝6敗と勢いはあまりなく、打率も9月.225、10月は.178と投手の頑張りに応えられなかった。
新聞でかなり報道されている9月12日の甲子園球場でのた広島の田中選手のホームランを巡る誤審はそのジャッジ自体はお粗末でお話にならないが、この1勝で3ー4位がひっくり返る結果になるとは誰も想像がつかなかったであろう。

その中でのCSだが、セ・リーグは1stステージは緊張の糸が切れ、和田監督とマートンが馘が決まり、福留・上本・呉らが故障している中、阪神の劣勢・巨人の優位は動かない。

また、ファイナルステージはヤクルト投手陣の出来にかかっているが、4勝の石川、2勝の小川に対し、巨人は3勝しているマイコラスはともかく、神宮球場で勝ちがなく、今季ヤクルトに4敗のエース菅野の苦手意識がある限り、ヤクルトの優位もうごかないだろう。

まあ、打撃は巨人の対ヤクルトの打率は.243あるが、阿部が.183(ホームランは4本)、坂本が.161と主力の分が悪い。

一方、ヤクルトも対巨人の打率は他の球団にくらべて.225と一番低い。このため、点があまり取れない展開になるような気がする。

これが、パ・リーグとなると事情は一変する。1stステージは追いかけるロッテが日本ハムとの対戦成績が9月以降は6勝2敗、特に終盤は4勝負けなしと滅法強い。ここは下剋上はあるかも知れない。

また、ファイナルステージは2ー3位のどちらが出てきても投手力、打撃力から判断するとソフトバンクの優位性は揺るがないような気がする。

精々、気になるのは優勝を早く決めたため、時間が経過したことにより、調子が落ちることくらいだろう。

まあ、いずれにしてもポストシーズンは土曜日から、順当勝ちなのか、下剋上なのか楽しみである。プロ野球ファンにとっては目の離せない1週間になりそうだ。ラグビーW杯も夜中にあるのに。