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『改めて日本語を考える』その12。人の噂も75日とはよく言ったもので先月は某前東京都知事のケチな話で持ちきりで家族旅行を公費で行ったとか、自分の別荘への送り迎えを公用車で行ったなどがしきりに週刊誌には書き立てられていたが、いざ辞めてしまうと全くそれに関心を示さなくなってしまった。これは週刊誌を始めとするマスコミが悪いのか、あまり関心のない都民がいけないのか、と気になってしまう。
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そんなことは置いておき、今日はいわば『けち』とそれに類する表現の語源を調べてみた。
まずは『けち』だが、漢語では吝嗇(りんしょく)という難しい言葉を使うがこれは江戸時代ころから使われていた『怪事(けじ)』がなまったものといわれる。
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では、『セコイ』であるが、これも細かくてケチな人や行為を云うが、どうも阿波弁の狭い場所を意味する『迫(せこ)』からきているようで狭くて余裕がないことから『生活に余裕がない』と言ったことをセコイと言い、これが転じたようだが、実際に阿波では苦しいという意味が強いようだ。
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それでは『みみっちい』はどこから来たのだろう。子供の頃に聞いた話で『耳たぶが大きい人はお金が貯まるが、耳たぶが小さい人は(みみ小さい)⇒お金がたまらない、つまりみみっちい人』と覚えてきたが、これは違うようだ。みみっちいは『細いミミズみたい』に細かいという意味らしく『ミミズみたいに細かい』⇒『みみずっちい』⇒『みみっちい』となったようである。
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同じく『しみったれ』というが、これは『染垂れ』からきているみたいでこれは卑しくこせこせしている様を表しており、水などがジワジワとしみ通る様を現せているようだ。
最後に『こすい(狡い)』、これは西日本でよく使われているが、これはケチなというより、ずるいに近いようだ。九州などでは『こすか〜』などというが、その語源はあまり明らかではない。なお、ひっくり返して『すこい』という地方もあるようである。