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地下鉄白金台駅は初めて降りるがとにかく駅の造りからゆったりとしている。今日はランチに駅から5分くらい歩いて外苑西通りを曲がったあたりの『利庵』という歴史溢れる蕎麦屋にお邪魔した。
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風情がある店作りからかなり期待できそうと写真を撮っていたらタクシーが停まり、70代と思われるおばあさんに先を越された。時間は2時少し前。店の中はガラガラと思ったら4つある4人掛けの席は満席、真ん中の大きなテーブルも若い女性が2人で出汁巻を肴に飲んでいる。小生は重い椅子を引いて先程のおばあさんの隣に陣取る。
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小生は昼飯のため、メニューをみて『かきあられ』(1350円)をお願いすると、店の人に冷たい方ですかと聞かれ、うなづく。厨房をみると狭いところに男女計6人が忙しく働いている。また、周りを見渡すとそばを食べている方が少数派、殆どが飲んでいる。また、隣のおばあさんはと見ると、店の人に注文を聞かれている。
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この方はかなり常連なのか、店の人に何がいいのかを聞くので、彼女は塩をした白瓜、おひたしなどを勧める。するとおばあさんは『まずは白瓜、そして万願寺(とうがらしのおひたし)、天ぷらは稚鮎、刺身は鯵が美味しい?』さらに『土瓶蒸し、いや鱧の鍋にして』と注文。すかさず、店の人が『だったら土瓶蒸しに鱧を入れましょう。白瓜は一人前は多いから半分にしてあげます。だけど注文が多くない。』おばあさんは『大丈夫、蕎麦食べないから。まずは小さいビールお願いね。』言っておくが、時間は午後2時前、おばあさんには連れはいない、1人である。いや、これにはびっくり。
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そんなやり取りを聞いているうち、小生の蕎麦が到着。丼に蕎麦、さらに小柱などの天ぷらが細かく乗っている。また、つけだれと刻みネギは別盛りである。たれをかけ、ネギをふり混ぜて一口。小柱とネギの天ぷらは揚げたて、パリパリ。一方、蕎麦は冷たく締められ、細くて黒っぽい蕎麦。この相性が抜群ですごくうまい。思わずがっつくが、いかんせん全体に量は少ない。
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一方、隣のおばあさんは白瓜を食べながらビールをちびり、羨ましいしかない。そうか、この店はまず飲んで、締めで蕎麦をたぐる店なんだ。右隣のシロガネーゼ風の女性2人は次に出てきたかき揚げにとりかかっている。次回は絶対呑んでやると誓ったランチになった。ただし、予約は聞かないので注意したい。
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利庵
港区白金台5ー15ー2
0334441741