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昭和館をご存知であろうか。九段下の交差点、旧日債銀本店の向かいにある国立の博物館である。開館は新しく1999年3月、戦中戦後の国民生活を中心に資料が展示されている。外から見ると立派な銀色のビルだが、初めて中に入る。
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まず、1階から。1階は『懐かしのニュースシアター』といって戦前から戦後にかけてのニュース映画を流している。私が見た時には日本海軍が船上で物資の補給をしているところのニュースらしいのだが、ほぼ真っ黒で映像は何が何だかわからなかった。次に流れたのが、戦後すぐの片山哲内閣の組閣の様子、かなり質素な服を着ていたのが特徴的。画像は大きいが、音が割れて聞き取りにくく、画像は暗い。
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次に7階の常設展示を観る。戦中の様子、学童疎開、銃後の暮らし、物資統制、出征など胸が痛くなるような展示が並ぶ。我々の世代はかなり親から聞かされていて身につまされる。しかし、見に着ていた小学生にはそんなことはとても伝わりそうもなかった。
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6階に降りると戦後といっても戦後すぐの外地からの引き揚げ、戦争未亡人の厳しい生活、電化製品と家庭の変化、新たな動きなど珍しく懐かしいものが並んでいた。ただ、7階から一変明るいかというとあまり娯楽的な側面がないからか、少し暗い気がした。
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5階には資料室があり、写真や映像、レコードなどを見たり聞くことができるようになっている。結構ブースには人が多い。
私も時間があればゆっくり見たいものばかり、真面目だが、意外に面白い博物館である。常設展のみ入場300円である。
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