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『大正、昭和の建築物を訪ねて』の番外編。今回は大正、昭和ではなく、明治に造られた橋を訪ねてみた。
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常磐線金町駅で降りてバスで20分ほど揺られ、水元5丁目で下車する。まっすぐ行くと三叉路があるのでこれを右折すると左側に芦が茂り、殆ど流れていない川が現れた。
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これは大場川の一部が二又に分かれ、写メに赤く丸を付けたのはこの中洲部分である。
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そのまま少し歩き、道を反対側に渡ると水元公園の入口がある。その先に橋が見えて来るがこれが本日の目的である『閘門橋(こうもんばし)』である。
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この橋は1909年(明治42年)に造られた上路式レンガアーチ橋でこの形の橋は東京に唯一である。橋長30m、幅員3m、高さ5.5mで径間は上流側に3つ、下流側に5つあり、水害による中川からの水の逆流を防ぐために造られたものである。
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その形状は初めて見るもので、上流の径間の上にはブロンズ像が2体、いずれも荒れ狂う風雨と戦いながら閘門の堰板を巻き込んでいる姿である。
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橋の上には上流方向にも下流方向にもテラスが造られていてその姿を見ているだけで時間を忘れさせてくれる。
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下流側には水元公園が広がり、また、現在は人道橋となっているため、ゆっくり渡ることができる。
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車道の方は『葛三橋』と名前が違うが、並行しているため、上流側からの写真は撮りにくい。橋の袖には石でテーブルやベンチも置かれていて不思議な空間を演出していた。
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因みに橋の先、次の信号あたりが都県境となり、八潮市、さらに三郷市に入る。先人の苦労が詰まったレンガ橋、一度見る価値はある。