人形町だけではないかも知れないが、コロナ禍もあり、立食い蕎麦がピンチである。人形町交差点の角にあった『富士そば』『小諸そば』の両巨頭が閉店、大盛で有名であった『堀留そば』の親父さんが急逝、同じく『きうち』のご主人も他界、『天下そば』も経営が変わったという噂で半減とはいかないかも知れないが少なくなった。
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そうした中で日本橋の立食い蕎麦の古株の一軒『あり賀せいろう』にお邪魔した。場所は日本橋富沢町、かどっこにある。正面には名前はないが、側面に店の名前が。メニューはセットも含めて豊富、自家製麺のため、冷やしも美味い。久しぶりだったので看板メニューのかき揚げ蕎麦(450円)の食券をカウンターに置く。
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お昼時はほぼ満員、小さいが全員分の椅子はある。BGMはNHK第二放送なのか、教養番組をやっている。数分でカウンターのお盆にかき揚げ蕎麦が到着。
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見た目は嵩高いかきあげが目を引くがまずは蕎麦から。注意をようするのは富士そばなどと違ってツユは熱い。もちろんそばも熱いので一気に啜るのは難しい。
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カリッと揚がったかき揚げは玉ねぎ、ねぎ、ニンジンあたりが入っていてサクッとしている。やや硬めのためツユに漬けながら食べるが、やはり熱い。しかも油が熱いのでなかなか冷えない。
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蕎麦をひと箸、自家製麺を謳うだけにコシもあり、しっかりとした喉越し。天ぷらもほぼ揚げたてでパリッとして美味い。つゆを一口、カツオだろうか魚系の出汁が濃い、ただ見た目どおり、かなり味が濃い。
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塩辛いのではなく、濃いのである。自宅なら少し湯を足す感じ、さらに熱い。苦労しながらも麺とかき揚げは完食、天ぷらの出汁が染みたつゆは美味いのだが、私には濃すぎる。残念ながら途中で断念、しかし美味かった。
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厨房は中年の男女、ご夫婦かも知れないが見事な分業体制で注文をこなす。忙しい中でもお客さんが帰る際には大きな声で『ありがとう』の言葉、気持ちがいい。ご馳走さまでした。
あり賀せいろう
中央区日本橋富沢町14ー4