『切手シリーズ』その83。1961年に1年かけて毎月の花の切手が発行されたシリーズの7月はやまゆりをモチーフにしている。
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実は日本の切手に初めて『ユリ』が描かれたのはさらに9年前の1952年5月に発行された日赤創立75周年のうち5円の方に『赤十字とユリ』の意匠である。同時に発行された10円の『日赤看護婦』のデザインの方が有名ではあるが。
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次に『ヤマユリ』の図案が採用されたのは1990年ふるさと切手の都道府県の花シリーズ。ヤマユリを県の花としている神奈川県なのである。
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他にも石川県の『クロユリ』もユリの仲間である。(その後もふるさと切手ではユリの切手は何枚も発行されている。)
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変わったところでは1993年6月に発行された『四季の花シリーズ第二集』の鈴木其一が書いたユリの切手がある。
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さらに2001年7月に発行された『日本ユネスコ加盟50周年』にもピンクのユリの花が描かれている。
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記念切手のことばかり書いたが、普通切手に使われていた。見たことがある人も多いかもしれないのが1982年7月に発行された20円切手。この『花・貝・文化財シリーズ』では10円が福寿草、30円が椿、40円が菜の花、50円がさくらの図案を使っていた。
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実は日本より前に1948年の琉球切手の第一次普通切手初版に10銭と40銭のユリの図案の切手が発行されている。既にアメリカに占領されてはいたが、まだ通貨が日本の円であった時代のものである。
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さらに1966年6月の『慰霊の日』の記念切手には沢山のユリが描かれている。因みに沖縄は1972年に本土に復帰するまでこの発行は続いたのである。1971年〜73年にかけて『守礼の門』切手が投機の対象になり、毎日スポーツ新聞を賑わせていた頃もあるのだが、近年は忘れてしまわれている。我々の年代もこの頃だけ切手を買い集めた人は随分いるはずである。
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因みに守礼の門切手の現在の価値はせいぜい100円、昔買った記念切手などは『月に雁』『見返り美人』であっても二束三文になっちゃってますからね。