hokutoのきまぐれ散歩

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東京都港湾局専用線の旧晴海橋梁を見に行く

2021-10-22 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その306。東京都港湾局専用線の遺構である晴海橋梁を見に行くことにした。



ゆりかもめの豊洲駅を降りてららぽーとの前を真っ直ぐ歩き、晴海通りを左に曲がると『春海橋』という4車線の広い橋が登場する。



橋の手前に小さな園地があるが、春海橋に並行する鉄道橋が現れる。これが豊洲〜晴海を結んでいた貨物線用線の橋梁跡になる。廃止になったのは1989年でかれこれ30年以上も経過し、真っ赤に錆びている。



都会の真ん中に取り残された鉄道であるが、戦前に亀戸〜小名木川貨物駅まで伸びた貨物線を1945年3月に越中島まで延伸させた。しかし、戦後の混乱の中、1953年に石炭埠頭のあった豊洲を目指し、越中島〜豊洲が延伸、石炭輸送を担った。さらに1957年に晴海が占領状態から解放されると直ちに晴海に至る専用線が建設され、1957年12月に完成した。



晴海は日本を代表する物流拠点となり、石炭のみならず塩、パルプ、穀物などを扱い、取扱貨物量は170万トンまで増加した。

しかし、高速道路網の発達とともにトラック輸送に比重が移り、1985年から路線の縮小が始まり、1989年2月に廃止された。
その後の湾岸地区は目覚ましい発展を遂げた中でこの橋梁はボツンととり残されてしまったのである。



春海橋と並行しているため様子はよく見えるが、現在は産業遺構として遊歩道に整備中であり、晴海側の半分はかなり作業が進んでいる。その横には高層マンションが建設され、なかなかのコントラストとなっている。

ただ、一鉄道マニアとしては鉄道として整備され、豊洲から晴海まで鉄道の旅ができる夢が実現する日を楽しみにすることと致したい。