また、イタリアンではなく、スパゲティの老舗にお邪魔した。東京メトロ丸の内線大手町駅の改札を降りてまっすぐ歩いた左側の食堂街に『リトル小岩井』はある。場所は大手町ビルの地下2階、ビルの竣工が1956年5月だが、この店も1958年、つまり私が生まれたのと同じとなる。
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名前の通り、小岩井農場の孫会社である。小岩井農場の由来は旧三菱財閥の岩崎彌之助に鉄道の父と言われる井上勝が出資を求めて明治時代に作り上げた牧場と歴史も古い。
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店は14席のみ、ただ、テイクアウトも積極的に行なっていてスパゲッティ以外にもサンドイッチがあるが、これも人気である。昼時はいつも店の前に長蛇の列ができているため、チャレンジしたことがなかったが、まだ早かったこともあり、並んでいるのは2人のみであった。
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メニューはレギュラーの9種類に加え、昔懐かしいミートソースも入れて10種類、ナポリタン・アラビアータ・ジャポネ・ベジタブル・イタリアンは670円、タラコ・醤油バジリコ・キーマカレー・きのこバター・ミートソースは720円、大盛は100円増ととにかく安い。
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並んでいる時に注文を聞いて、席に着くとすぐにスパゲッティが、到着するシステム。私はミートソース大盛(820円)をお願いした。
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待つこと5分程度、奥の方の席に案内された。厨房は2人、フロアはテイクアウトも含めて3人で切り盛りする。席につくや否や、お冷とキャベツのミニサラダが到着。よく冷えていてキャベツにフレンチドレッシングが掛けてある。
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すぐにスパゲッティ到着。大盛はそれなりに量が多い。まずは胡椒のみを掛けて頂くが、作りたてということもあり、かなり熱い。一口食べて懐かしさを覚える。パスタではアルデンテなどという言葉はここでは無用、しっかり茹でて、しっかり炒めたスパゲッティにたっぷりのミートソースがかかっている。これもイタリアンのボロネーゼと違い、ケチャップ中心のやや甘めの味付けがいい。フォークに巻き付けながら食べ進めるが、これが美味い。我々世代にとってはこれこそ子供の時から慣れ親しんだ味なのである。
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半分ほど頂いた後でテーブルに並ぶタバスコを振りかける。(私はパルメザンチーズは振らない)途端に辛さと酸っぱさが出てきて味に変化が付く。周りを見ても殆どが男性で皆がっついている。これは人が待っているからではなく、飲み込むと次の一口が欲しくなるからである。たぶん、昭和の時代と味付けはあまり変わっていないのだろうが、日本人の好きな味をよく掴んでいるのである。気がつくとあっという間に完食、なるほど人が行列を作る理由がよく分かった。ご馳走さまでした。
リトル小岩井
千代田区大手町1ー6ー1大手町ビルB2
0332012024