事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

発砲

2008-04-07 | 情宣「さかた」裏版

060508  (2003年6月27日午後9時35分ごろ、広島市東区光町2丁目、エコード広島ビル3階の広島県教職員組合書記局で、パンパンという音がし、窓ガラスに直径約1.5センチの穴が開いた。広島東署で調べたところ、天井裏などから銃弾2発が見つかった。また同日午後10時20分ごろ、大阪市の朝日新聞大阪本社に「ケンコクギユウダン・ベツドウタイ・コクゾクセイバツタイ」を名乗る男から「銃弾2発を撃ち込んだ」などと電話があった。同署は発砲事件とみて器物損壊などの疑いで捜査している。当時、書記次長と執行委員2人がいたがけがはなかった。 調べでは、銃弾は天井裏と窓枠から1発ずつ見つかった。朝日新聞大阪本社広報部によると、電話の男は中年の声で「午後9時35分に広島の日教組に銃弾2発を撃ち込んだ。全国の日教組をせん滅する」と言い、一方的に切ったという。
ZAKZAK 2003/06/28

……全国の日教組を殲滅する、か。とすると山形県教職員組合酒田地区支部も一応対象になっているわけだな。JTU(Japan Teachers Union)の旗の下にいるわけだし。上等だ。書記局で待ってるぞ。建国義勇団別働隊国賊征伐隊とやらの“正義”を見せてもらおう……と、大見得を切ったところで居心地の悪い恐怖は残る。自分を安全地帯に置きながら、こすっからく発砲してみせ、正義感ぶった犯行声明をかます手段の卑怯さを思う。

 実は酒田支部にも、得体の知れない団体からの文書はたーくさんやってくる。そのことごとくにわたしは目を通しているが、日教組を悪玉にすることで、その解体が日本の教育のためになると考えるその楽天性にはいつも感心させられる。彼らのとらえる教育とは、なかなかにシンプルな存在のようだ。

 だいたい、日教組とはまず第一義に労働組合であり、日頃は下のような活動をしているなどという観点は、彼らには無いんだろうなあ……↓

【総報酬制】
 30日に受け取った期末勤勉手当の“手取り”にギョッとした人は多いのではないだろうか。3月の期末がなくなる分、月数が多くなったはずなのに、なんで手取りはこんなに少ないんだ、と。ご存知のようにこれは共済組合の掛金率に総報酬制が導入されたことによる。この4月からボーナスのほぼ1割がさっ引かれることになったからだ。この変更自体は給付と負担の公平・公正性を図るものとして必然だろうが(今までは給料を低く抑え、ボーナスの支給が大きいところはめちゃめちゃお得だったのだ)、日教組は職員側代表委員として、同時に負担増になったことに強く抗議し、寒冷地手当への適用除外とボーナスと月収の計算方法の変更を求めている……地味でしょ。地味だけど、しかしこれが労働組合の日常だし、わたしたちの勤務条件とは、こんな形で守られているのだ。

2003年7月4日付情宣さかた裏版。
要するに右翼にとって日教組とは単なるアイテムになってるわけだってことは透けて見えている。その戦略性のなさに敵ながら情けなくなった。定期的に爆発してみせるわけだね?発砲という形で。

画像は「失われし書庫」ジョン・ダニング ハヤカワ文庫
 どうしたことだろう。前二作「死の蔵書」「幻の特装本」にあった豊潤さが消え失せている。久しぶりの古本屋探偵ジェーンウェイシリーズが本屋に並んでいたと喜んでいたのにぃ(T_T)

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ドラえもん

2008-04-07 | 情宣「さかた」裏版

Postairraids クミアイ情宣裏版シリーズ。
発行日は2003年4月22日。
とにかくこのころはあいつにイチャモンつけ放題。
今思う。もっと言うべきだったと。

……クルマを車検に出すと、前よりも調子が悪くなっていることはないだろうか。
「くっそー、車検出したばっかりじゃねーかー!」
 その気持ちはよくわかる。先日、田んぼの真ん中の交差点近くを走行中にいきなりエンストし、そのままレッカーされてしまったわたしは特に(かっこわるかったー)。

 しかしこれはある意味必然で、エンジンの一部に不具合があろうとも、機械は『どんな状態でも常に安定したがっている』ものなので、不具合が修理されると、むしろ安定は壊れてしまう……

……不具合をフセイン政権、修理工を米軍、といったベタなたとえ話に収束してしまうのは気がひけるけれど、この修理工は、内燃機関の不調をハンマー1本で直したつもりになっている。つい先日もこの修理工は、アフガニスタンというクルマを“頼まれもしないのに修理し”、あとは別の修理工(主にドイツとイギリス)にそのまま放り出しているのである。

 たとえ話でわかったような気になるのはあぶないが、イラク攻撃に関しては、北朝鮮情勢もからめてメディアのなかで数多くのたとえ話が飛びかった。そのなかで、もっとも真相をついていると思われたのは国際政治学者の藤原帰一がドラえもんをひいて語ったものだった。

Cct_k 『たとえば、日本ではアメリカのことを“ジャイアン”って言うでしょう。アメリカ人から見たアメリカのイメージは逆さまなんです。アメリカ人にとって、アメリカは“ドラえもん”なんです。ドラえもんのポケットにみんなが寄りかかっている、ドラえもんがいなかったらのび太くんはやってけない。みんないつも僕ばっかり頼りにするんだからっていうのが、アメリカ人の自己イメージです。でも外から見れば彼らはジャイアン、この巨大なギャップはさらに広がるでしょうね。』(SIGHT4月19日号)
 
終息に向かっているかに見えるイラク情勢だが、戦争そのものの検証もふくめて、問題はこれからだ。あれだけバグダッドへの行軍に苦労していた米英軍が、アッという間に首都攻略に成功したのはなぜなのか。修理工は、ひょっとして掟破りの工具を使ったのではないのか?

※でもこのドラえもんという不格好な猫型ロボットも、のび太の成長にプラスだとはとても思えないな。
肝心なところで依頼心が出てきてしまい、人生をスポイルしてしまうのがミエミエではないか。源静香は、いったいのび太のどこに惚れるんだろう。
のび太の方が、いつも気前よく脱いでくれる静香ちゃんにぞっこんなのは自然なことだけれど。

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投票所へ行こう

2008-04-07 | 情宣「さかた」裏版

Htbookcoverimage_2 クミアイ情宣裏版シリーズ。
発行は2003年4月16日。
この時期はとにかく選挙選挙選挙だった。ウチの組合が応援していた女性候補がトップ当選したことへの感謝ネタなんだが、その実、統一地方選後半戦へのアジビラの性格の方が強い(笑)。
なにしろ、どのレベルが選挙違反になるのか当時は手探り状態だったので……

……正直、ちょっとびっくりした。こんなことを言うと和嶋県議に怒られそうだが、選挙前の予想では、マスコミにしても、いわゆる選挙通と呼ばれる人たちにしても“良くて3位”というのが通り相場だったのだ。

 まことに残念なことだが、県議選という世界はまだまだムラ選挙の色彩が濃く、利益誘導や地元意識が投票行動に結びついている事例が多いことを、組合の役員として選挙に関わってつくづく感じていた。それだけに、和嶋さんが自ら言う『名前や資金のある特別な立場の人ではなく、普通の市民』が県政に参画するのは、なかなかにむずかしいことだと言われ、そのようにわたしも思っていた。

 ところが、この結果だ。

 もちろんボランティアを中心とした選挙運動が有効だったこともあるだろう。関口修氏の地盤を受け継ぎ、現職の国会議員である斎藤淳氏との連動や、県教組も微力ながらその一翼を担った組織の結束が得票の多くに影響したとも言える。そして、酒田三中初の女性生徒会長にして、この地区の人の多くが目にしているPR誌の編集という彼女自身の経歴や資質が、新鮮で、かつ信頼するに足る人材だと認められたことももちろん当選の要因だ。

 でもそれと同時に、世代交代という言葉だけではかたづけられない、一種の地殻変動があったことも確かだと思う。

Htbookcoverimage_3  告示前、和嶋さんの肉声を初めて聞いたのは、労組の代表者たちの前で彼女が語った、近年のこの地区の選挙の有りようへの疑問の表明だった。思い切ったことを言うなあ、と感銘を受けたのだが、今度の選挙でも、またしても低レベルな中傷や怪文書が飛びかっていることで私はむしろ確信した。

 みんな、こんな選挙に辟易していたのだ。

 発信者の品性が疑われるような文書や、特定の有力者の意向に揺さぶられるような選挙はもうごめんだという意識が、多くの選挙民に共有されたことで“普通の市民”が“トップ当選”という結果に結びついたと言えないだろうか。

 県議選は終わったが、有権者としてわたしたちは、県議会でたった一人の女性議員となった和嶋さんの行動を注視し、応援し、そして時には異議も申し立てることが求められている。これが、本来の政治ではないか。

 まもなく、統一地方選の第2ラウンドがはじまる。まずはわたしたちが投票所に向かおう。政治を“誰かエライ人”のものにしないために。

画像は「龍臥亭幻想(上・下)」島田荘司 光文社
 ありえねー(笑)。あいかわらず強引なトリック。うれしいです。しかも今回は御手洗潔と吉敷刑事の初共演。ほぼ同時に二人から解決の電話が入るあたり、島田はファンサービスがうまい。登場人物の岡山弁がいい味を出しとります。

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「遊撃の美学」 中島貞夫 ワイズ出版

2008-04-07 | 芸能ネタ

Htbookcoverimage 笠原和夫深作欣二丹波哲郎につづいてはこの人。ワイズ出版のディープなインタビュー集ってほんとに面白い。この時代の映画界の豊潤さ、あるいは貧困がこの面白さを生んでいるんだろうけれど。

東映で深作欣二と二枚看板だった中島監督が自作を語り下ろす。深作と比べてどこか冷静なところがファン層にも影響しているのかも。東大で倉本聰と同期だったというインテリぶりも背景にあるだろうか。そのことが幸福だったか不幸だったかは微妙。

東映という、なんでもありの会社に便利に使われすぎたのはこの人も同様だ。“遊撃”が美学だったか、これもまた微妙なのである。

Nakajimasadao

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