分娩扱い医、増す負担感 宮城・産婦人科調査 2007年5月3日 河北新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070502-00000013-khk-l04
医師不足が深刻化する産科医療の現場で、産婦人科医の6割以上は仕事に負担を感じていることが、河北新報社が宮城県内の産婦人科医を対象に実施したアンケートで明らかになった。東北各地で分娩(ぶんべん)を取りやめる病院、診療所が相次いでいるが、分娩を扱う医師ほど負担感が大きくなっている傾向も浮き彫りになった。
調査は2月から4月にかけて、日本産婦人科医会宮城県支部の会員ら153人に郵送方式で実施し、45人から回答を得た。回答者の勤務形態は開業医25人、勤務医20人。男女別では男性37人、女性8人だった。
現在の仕事の実態については、「負担が大きい」が42%で最も多かった。「少しは負担を感じる」(24%)を合わせると、3人に2人は負担感を訴えた。
勤務形態別で見ると、何らかの負担を感じていると答えたのは開業医の60%に対し、勤務医は75%に上った。「負担は感じない」という勤務医は10%で、開業医(24%)の半分以下だった。
現在も分娩を手掛けているのは56%。「以前は扱っていた」という医師(42%)の大半は、ここ10年以内に分娩の扱いをやめていた。
お産の扱いを続けている開業医(52%)と勤務医(60%)のうち、勤務医は仕事に対して「負担が大きい」という割合が75%に達し、「少しは」を含めると全員が負担を感じていた。
開業医も分娩を扱っている場合、「負担が大きい」が54%と半数を超え、お産を受け入れるかどうかで産婦人科医の負担度に差が生じる現状が浮かび上がった。
そうなんですよね…。これは地方に行くほど顕著な傾向が見られると思うのですが、産婦人科クリニックは数箇所あるのに、いずれも出産を取り扱っていないために、結局(普段の妊産婦検診は地元で済ませても)出産の時は県の主要都市の大病院まで行かなければならず、そして大病院の産婦人科は出産が殺到するために、勤務医の負担が過多になってしまうという悪循環が……。
まあ最近は不妊治療に特化するという手もありますし、10組に1組の夫婦が不妊に悩む中、出産と異なり万が一の時の訴訟リスクが低いことや、夜中に対応しなくても済む(歳を取ると夜中に起されることは体の負担が重いようです)ことから年輩の開業医が出産を取り扱わなくなるのもわからなくもありませんが、本来の出産ができる場所がなくなり、お産を取り扱わない産婦人科医が増え過ぎてしまうのでは本末転倒。
お国の方も、訴訟が起こされた時の損害賠償に備えるための保険制度を作ることを考えてはいるようですが、大病院なら例えば、オンコールなしの日勤のみの勤務形態を導入する(このやり方は他の勤務医のオンコール(緊急呼び出し)が増える、プライベートが今以上になくなるなど、不満が高まる可能性もあるのですが、例えば給与に若干差をつけるなど工夫の余地はあるかと思います)など、家庭の事情で離職を余儀なくされた女医さんが職場復帰しやすいように柔軟な勤務形態を取り入れるなど、今いる勤務産科医の負担を減らしていく必要があるのではないかと思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070502-00000013-khk-l04
医師不足が深刻化する産科医療の現場で、産婦人科医の6割以上は仕事に負担を感じていることが、河北新報社が宮城県内の産婦人科医を対象に実施したアンケートで明らかになった。東北各地で分娩(ぶんべん)を取りやめる病院、診療所が相次いでいるが、分娩を扱う医師ほど負担感が大きくなっている傾向も浮き彫りになった。
調査は2月から4月にかけて、日本産婦人科医会宮城県支部の会員ら153人に郵送方式で実施し、45人から回答を得た。回答者の勤務形態は開業医25人、勤務医20人。男女別では男性37人、女性8人だった。
現在の仕事の実態については、「負担が大きい」が42%で最も多かった。「少しは負担を感じる」(24%)を合わせると、3人に2人は負担感を訴えた。
勤務形態別で見ると、何らかの負担を感じていると答えたのは開業医の60%に対し、勤務医は75%に上った。「負担は感じない」という勤務医は10%で、開業医(24%)の半分以下だった。
現在も分娩を手掛けているのは56%。「以前は扱っていた」という医師(42%)の大半は、ここ10年以内に分娩の扱いをやめていた。
お産の扱いを続けている開業医(52%)と勤務医(60%)のうち、勤務医は仕事に対して「負担が大きい」という割合が75%に達し、「少しは」を含めると全員が負担を感じていた。
開業医も分娩を扱っている場合、「負担が大きい」が54%と半数を超え、お産を受け入れるかどうかで産婦人科医の負担度に差が生じる現状が浮かび上がった。
そうなんですよね…。これは地方に行くほど顕著な傾向が見られると思うのですが、産婦人科クリニックは数箇所あるのに、いずれも出産を取り扱っていないために、結局(普段の妊産婦検診は地元で済ませても)出産の時は県の主要都市の大病院まで行かなければならず、そして大病院の産婦人科は出産が殺到するために、勤務医の負担が過多になってしまうという悪循環が……。
まあ最近は不妊治療に特化するという手もありますし、10組に1組の夫婦が不妊に悩む中、出産と異なり万が一の時の訴訟リスクが低いことや、夜中に対応しなくても済む(歳を取ると夜中に起されることは体の負担が重いようです)ことから年輩の開業医が出産を取り扱わなくなるのもわからなくもありませんが、本来の出産ができる場所がなくなり、お産を取り扱わない産婦人科医が増え過ぎてしまうのでは本末転倒。
お国の方も、訴訟が起こされた時の損害賠償に備えるための保険制度を作ることを考えてはいるようですが、大病院なら例えば、オンコールなしの日勤のみの勤務形態を導入する(このやり方は他の勤務医のオンコール(緊急呼び出し)が増える、プライベートが今以上になくなるなど、不満が高まる可能性もあるのですが、例えば給与に若干差をつけるなど工夫の余地はあるかと思います)など、家庭の事情で離職を余儀なくされた女医さんが職場復帰しやすいように柔軟な勤務形態を取り入れるなど、今いる勤務産科医の負担を減らしていく必要があるのではないかと思います。