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パウエル問題でオリックスが新提案、1年間の登録見送り要望 

2008-02-09 18:07:08 | Weblog
パウエル問題でオリックスが新提案、1年間の登録見送り要望 2008年2月9日 時事
http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20080208-OYT1T00667.htm
 ジェレミー・パウエル投手のソフトバンク、オリックスとの二重契約問題で、オリックスの中村勝広球団本部長が8日、宮古島でのキャンプを視察したパ・リーグの小池唯夫会長と会談、中村本部長は、「パウエルの支配下選手登録を1年間認めないならば、ソフトバンクの来季の登録を認める」との新提案を行った。
 この問題では、小池会長から支配下選手登録を6月23日以降とする勧告が出ているが、中村本部長は、出場が認められない期間が、「3か月というのは短い。夏の苦しい時期に登録すれば、大きな戦力になる。まして同一リーグであり、受け入れられない」と提案の理由を説明した。
 また、パウエルとの契約に関与した全員への事情聴取と、すでにソフトバンク支配下選手のような行動への注意を、小池会長に申し入れた。これに対し、小池会長は「(提案は)拝聴したが、(登録を6月23日以降とする)勧告を変えるつもりはない。1日も早く両球団で話し合いがつくのが望ましい」などと話した。
 一方、パウエルが同日、ソフトバンクのキャンプ地の宮崎市を訪れ、王監督に直接、事情を説明した。王監督からは、「(チームとして3か月の)ペナルティー短縮に尽くす」と約束されたという。パウエルは9日に帰国し、米アリゾナ州でトレーニングを行う。


 巨人を自由契約になったパウエル投手の所属を巡ってソフトバンクとオリックスの両球団が争っている一件ですが、今度はオリックス側が、『パウエルの支配下選手登録を1年間認めないならば、ソフトバンクの来季の登録を認める』との新提案(ただの嫌がらせ?)を行ったようです。
 ただ、ソフトバンク側は、3ヶ月の出場停止ですら反発しているのに、1年間の登録禁止では、1年分の年俸(推定1億円プラス出来高と言われています)が無駄になってしまいますし、1年待つくらいならば、同程度の予算で別の有望な外国人投手を獲るのでは…?
 さすがに、最初の1年は働けないのをわかっていて、それでも複数年契約を結ぶ程魅力がある程の選手とも思えませんし、オリックスの中村本部長も一体何を寝ぼけた提案をしているんでしょうね??? 『寝言は寝てから言え!』と突っ込みを入れたくなるのは決して私だけではないと思います。

「必ず毛が生える」…薄かった効果 430万円で和解

2008-02-09 18:02:01 | Weblog
「必ず毛が生える」…薄かった効果 430万円で和解 2008年02月05日
朝日夕刊 http://www.asahi.com/national/update/0205/OSK200802050055.html
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080205-OYT1T00543.htm
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080205/trl0802052139004-n1.htm
 「必ず毛が生える」との勧誘を信じ、育毛ケアを4年間受けたのに効果がなかったとして、大阪府内の男性会社員(58)が業界最大手「毛髪クリニック リーブ21」(大阪市)に対し、施術代や慰謝料など860万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁(平林慶一裁判官)で和解した。同社が施術代の約9割にあたる430万円の解決金を支払うことで合意した。
 訴状によると、男性は01年4月、同社に「頭頂部が薄くなって久しい」と相談。担当者から「大丈夫。必ず生えてきます」「発毛には3年かかる」などと言われて契約した。高周波治療器などによる頭皮への「発毛促進サービス」を05年5月まで週1回2時間のペースで受け、施術代約490万円を支払った。サプリメントなどの補助食品も190万円分買った。
 しかし、実際には細い毛が少し生えただけで、男性は「頭頂部は光ったまま。効果はほとんどなかった」と主張。「必ず生える」と勧誘したことは、消費者契約法が契約を取り消せる理由に定める「断定的判断の提供」にあたると訴えた。
 同社は訴訟で「必ず生えるとは言っていない。発毛に個人差があることは事前に伝えていた」と反論したが、地裁の和解勧告に従って昨年9月に和解を受け入れた。
 同社の広報担当者は「発毛効果はあったと考えているが、サービスが長期に及んだことや、ご本人の強い不満を考慮した」と話している。


 この問題も、薄毛で悩んでいる方にとっては深刻な問題なのですが、全く発毛効果がなかったわけでもありませんし、それで施術代の9割も取り戻すというのは、会社側にとっては敗訴に等しい和解案だと思いますが、正直よく会社側がこの条件で和解案を受け入れたものだと思いますね。
 まあ、訴訟があまり長引くと企業イメージにも良くありませんし、会社としても一定の区切りをつけたかったのかもしれませんが、そもそもこの手の治療の場合、お客さんの方も『食生活を正しくする』『規則的な生活を送る』など、それなりの努力をして貰わなければ、上手く行くものも上手くいかないと思うのですが、このケースではどうだったんでしょうか。
 企業から見れば、従業員を雇う以上、当然ながら人件費がかかるわけですし、そんな中施術代の9割も返還させられる事例が続出しては、会社はたちまち赤字に陥り、資金繰りにも窮してしまうだけに、今後は従業員教育をきっちり行い、同様のトラブルを再発させないことが求められていくように思います。

「盗み準備見られ、刺した」大阪複合ビルの会社員刺殺で逮捕の男

2008-02-09 17:59:13 | Weblog
「盗み準備見られ、刺した」大阪複合ビルの会社員刺殺で逮捕の男 2008年2月9日 産

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080209/crm0802090014000-n1.htm
 大阪市北区の複合ビル「D・D HOUSE」で1日、会社員、森永彰さん(30)=神戸市東灘区=が刺殺された事件で、曽根崎署捜査本部は8日、殺人容疑で大阪市此花区伝法の無職、加賀山領治容疑者(58)を逮捕した。「盗みの準備をしているところを見られた。警察に突き出されると思って刺した」と容疑を認めているという。加賀山容疑者は同日午前に出頭。捜査本部は同容疑者の自宅などを捜索し、詳しい経緯や動機を追及する。
 調べでは、加賀山容疑者は1日午後10時15分ごろ、D・D HOUSE2階の共用トイレ内で、森永さんの胸をナイフで2カ所刺し、殺害した疑い。
 供述によると、加賀山容疑者は盗みに入る準備を整えるため、ドライバーや粘着テープが入ったバッグを持って現場のトイレに侵入。ドライバーを落としたところを森永さんに見つかり「泥棒でもするのか」と声をかけられた。
 さらにバッグの中身を確認されそうになったため、「このままでは警察に突き出される」と動揺し、森永さんの胸を持っていた果物ナイフでとっさに刺したという。
 加賀山容疑者は8日午前9時55分ごろ、自宅近くの此花署に出頭。受付で「1課に行きたい。自首しにきました」と告げたという。
森永さんは1日午後7時ごろから知人と一緒に飲食し、9時半ごろに2階のショットバーに移動。10時15分ごろ、「トイレに行ってくる」と共用トイレに1人で入った。刺された直後、店に戻り、友人らに「人殺しや」「トイレに誰かいて刺された」と訴えて倒れた。
 防犯カメラには、中年の男が森永さんの直前にトイレに入り、胸から血を流した森永さんがトイレを出た直後にトイレから立ち去る姿が映っていた。
 現場にあったバッグの中には、粘着テープやドライバー、サングラス、刃物のさやのようなものなどが入っていたが、加賀山容疑者は「逃げる途中でバッグを忘れたことに気づいたが、すぐに戻ると捕まると思った」と話しているという。


 この事件。大阪梅田の繁華街の真ん中で発生しただけに、地元では一時騒然となったのですが、自首した犯人は「盗みの準備をしているところを見られた。警察に突き出されると思って刺した」と供述しているようですね。
 とはいえ、実際に盗みの現場を見られた、バッグの中に盗んだばかりの現金があった というならばまだしも、たかがドライバーを落としただけならば、いくらでもごまかしが利くでしょうし、未遂の段階ならば、仮に警察に突き出されたところで、きつくお灸を据えられるのがせいぜい。
 この供述には明らかに不自然さがありますし、残された遺族のためにも、加害者の真の動機を徹底すべきではないかと思います。

JT、日清食が冷凍食品事業の統合撤回を発表

2008-02-09 17:54:09 | Weblog
JT、日清食が冷凍食品事業の統合撤回を発表 2008年2月6日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080206AT2F0600906022008.html
 日本たばこ産業(JT)と日清食品、加ト吉は6日、3社による冷凍食品事業の統合計画を解消すると発表した。3社は昨年11月、JTが加ト吉を完全子会社化した後に加ト吉株を日清食品に49%譲渡し、3社の冷凍食品事業の加ト吉への集約で合意していた。中国製冷凍ギョーザの中毒事件は、JTを核とした国内冷食事業の再編計画に大幅な修正を迫る事態に発展した。
 同日、都内で記者会見した日清食品の安藤宏基社長は、「中毒事件を受け安全対策などに主導的に取り組むため出資比率を当初予定の49%から過半に引き上げることをJTに打診したが、受け入れられず統合解消を決めた」と述べた。
 一方別途、記者会見したJTの木村宏社長は冒頭「輸入冷凍食品を召し上がったお客様に重大な健康被害が及んだことを深くおわびします」と陳謝。そのうえで日清側の提案を拒否した理由を「今回の問題を起こしたのは当社で、出資比率を下げることで問題を前に逃げることはできないと考えた」と述べた。


 例の中国製冷凍餃子農薬混入事件の影響で、日清食品とJTと加ト吉3社の冷凍食品事業を集約する話は、結局お流れになってしまったようです。
 どうやら日清食品側が出資比率を過半に上げることを要求し、主導権を握られることを嫌ったJT側がそれを嫌ったことが交渉決裂の原因のようですが、まあこれも致し方ないでしょうか…。
 ちなみに、TOBにより、加ト吉の93.88%の株を握ったJTによる100%子会社化は予定通り行うようです。

中国製冷凍餃子騒動(餃子そのものに対する影響は?)ニュース5本

2008-02-09 17:51:31 | Weblog
“和製食品メジャー”にギョーザの陰 冷食事業で赤字転落も 2008年2月7日
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080207/biz0802071915005-n1.htm
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080207-OYT1T00514.htm
 JTは7日、子会社のジェイティフーズが輸入販売した中国製冷凍ギョーザによる中毒事件の影響で、平成20年3月期の冷凍食品事業が最大で80億円の減収となり、営業赤字に転落する可能性があることを明らかにした。JTは4月に予定していた加ト吉、日清食品との冷凍食品事業の統合を6日に白紙撤回したばかり。食品事業を主力のたばこに次ぐ柱に育て上げ、海外メーカーに対抗できる“和製食品メジャー”をもくろんでいたが、今回の事件で戦略も大きく狂い始めた。
 JTの武田宗高副社長は同日の19年4~12月期連結決算発表の席上、「仮に2~3月の2カ月間の全冷凍食品の売り上げがゼロになれば、売上高で80億円、営業利益で30億円のマイナスを受ける」との見通しを示した。1月30日の事件発覚以降の冷食事業(売上高約500億円)への影響について、現時点で最大限に見積もったという。傘下の加ト吉を含めた冷食事業全体への影響については明らかにしていない。
 JTは食品事業全体に占める冷食や飲料など個別事業の損益は公表していないが、同席した見浪直博経理部長は、20年3月期に赤字に陥る可能性について「簡単にいえばそうなる」と述べ、否定しなかった。
同社の連結売上高に占める食品事業の割合は19年3月期で約6%(2865億円)にすぎず、経営や業績全体への影響は軽微とされている。このため、同日発表した20年3月期通期の連結業績予想については、「(事件の影響が全体でどの程度か)現時点で見通せない」(武田副社長)との理由から影響を織り込まなかった。
 ただ、自主回収にかかる費用がどの程度まで膨らむか見通しがつかないうえ、ブランドイメージの立て直しも急務。冷食以外の商品へも影響が広がる可能性も懸念される。

中国製・冷凍食品離れ ギョーザ中毒事件公表から1週間 2008年02月06日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0206/TKY200802060321.html
 中国製冷凍ギョーザを食べた3家族10人に中毒症状が出たことが公表されてから6日で1週間がたった。有機リン系農薬成分「メタミドホス」による中毒被害者のうち5人は入院が続き、事件としての捜査も進んでいる。スーパーの店頭やレストランなどで波紋が広がるなか、5日には新たに農薬成分「ジクロルボス」が同じ商品から検出されたと公表され、事態はなお収まりをみせていない。
 「メーカーによる自主回収の対象外にまで、返品が広がっている」。食品卸会社「北陸中央食品」(富山県)の担当者は不安を隠さない。取引先の一部は、中国製造の商品を店頭から外し始めた。3日の日曜、取引先スーパーの冷凍食品の売り上げは特売日にもかかわらず、通常の半分にまで落ち込んだと聞いた。
 「代替品を探して欲しい」。そんな注文に応えようと営業担当が走り回っても、特に冷凍野菜類の大半は中国に依存しているのが現実。「売り上げが落ち、死活問題だ」
 北陸地方の別の卸会社も、取引先からこう言われた。「メード・イン・チャイナ(中国製)はすべて引きあげてくれ」。担当者は嘆く。「JT(日本たばこ産業)1社の問題ではない。冷食業界全体にとって大きな痛手。日中両国にとっていいことは一つもない」
 業界団体の「日本冷凍食品協会」(東京都中央区)には4日までに744件の相談や意見が電話で寄せられた。うち、605件は手持ちの商品についての問い合わせ。自主回収対象商品の返品方法を聞く声だけでなく、「回収対象外の商品だが安全か」との内容もあった。
 大阪府と兵庫県に52店を構える「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市)では、1月31日と今月1日の冷凍食品の売り上げは前週に比べ約36%減。冷凍ギョーザに限ると6割以上も落ち込んだ。
 「冷凍離れ」が進む一方で、手作りギョーザは人気を呼んでいる。大阪市に本社がある大手スーパー「ライフ」の近畿圏109店舗では、ギョーザの皮の売り上げが1日からの4日間、前年同時期より約30%増えた。
 ただし、冷凍食品の売り上げは前年同時期の27%減(1月31日、今月1日)。「ギョーザの皮だけでは到底、落ち込みをカバーできない」。担当者は複雑な心境だ。

輸入商社「存亡の危機」 廃棄もできず ギョーザ事件 2008年02月09日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0209/TKY200802090055.html
 中国製ギョーザによる中毒事件で、製造元「天洋食品」と取引があった国内の輸入商社が在庫の山にあえいでいる。商品を自主回収したものの、厚生労働省や捜査当局からいつ「提出」を求められるかもわからず廃棄処分もできない。代替商品の納入が間に合わず、顧客から損害賠償を求められている会社も。「会社存亡の危機」と悲痛な声が相次いでいる。
 厚労省は1月31日、07年に天洋食品から企業19社が計3845トンを輸入したと発表し、天洋食品製の販売・使用の中止を要請。取引実績があるすべての輸入業者が自主回収を求められた。
 天洋食品から牛丼の具材を輸入していた太洋物産(東京)は約1700万円分を自主回収。損害保険が適用されるか調べたが海上運送に関する保険しか加入しておらず、「おそらくダメでしょう」(広報担当者)。
 大手損害保険会社によると、今回のケースのような自主回収費の保険として、「生産物回収費用保険」がある。しかし、担当者は「輸入業者の加入は聞かない。ただ、加入していたとしても、原因が究明されていない段階での保険金の支払いは難しい」と言う。
 輸入商社「日佳食品」(大阪市北区)の伴卓馬社長は「この商品はもう売れない。3000万円分がパーですわ」と嘆く。事件後、自主回収した商品は30トンにのぼる。会社は伴社長が1人で切り盛り、取引量の4割を天洋食品製が占めていた。
 事件発覚後、自主回収を続け、保管する倉庫代が月12万円。在庫の農薬成分などを検査してもらおうと、検査機関に費用を相談したところ、見積額は数百万円にのぼった。伴社長は「泣き寝入りできる負担額ではない。冷凍食品の賞味期限は1~2年あるが、買い手はもう見つからないだろう」。
 「ハイキクトレーディング」(東京)も中国の貿易会社を通じて肉まんやロールキャベツなどを輸入していたが、貿易会社からは「天洋食品との取引はない」との報告を受けていた。だが事件後、この貿易会社が昨年12月に一度だけ、天洋食品から調達していたことが判明。影響は大きく、数社から「取引をやめたい」と通告があった。
 賠償を求められている業者もある。弁当店などに天洋食品の製品を卸していた大阪市内の輸入業者は、代替品の手配が納期に間に合わず、「納期遅れ」で顧客から賠償を求められているという。担当者は「一刻も早く安全宣言を出してほしい。損害額は膨れる一方だ」といらだつ。

ギョーザ人気は不動 報道が刺激? 2008年2月8日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080208/crm0802080027000-n1.htm
 中国製ギョーザ中毒事件で、冷凍食品の買い控えが進む中、手作りギョーザ用の皮や具のひき肉、ニラなどは売り上げが急増。風評被害を懸念した各地のギョーザ専門店でも、新規の客が増えている。専門家は「久しく食べていない人が報道で刺激された」と分析。思わぬ形で「安全」なギョーザが人気を呼んでいる。
●冷凍食品離れ
 事件を受け厚生労働省が今月1日から設置した相談電話には、6日までに1261件の相談があった。「今はギョーザよりも牛丼、カレー、今川焼きといった冷凍食品全般についての不安がほとんど」(監視安全課)という。
 大手スーパーのダイエーでは、発覚後の先月31日からの4日間で冷凍食品の売り上げが前年比30%ダウン。事件は冷凍食品業界に大きな打撃を与えている。
 逆に人気なのは手作りギョーザ。ダイエーではギョーザの皮の売り上げは60%アップし、材料によく使われるニンニクやひき肉も、国内産はそれぞれ80%、50%増えた。
 イトーヨーカドーでもギョーザの材料は3~5割増と好調。「一部店舗では手作りギョーザコーナーを特設した」(セブン&アイ・ホールディングス広報)といい、主婦層に好評という。

●専門店は盛況
「イメージダウンの影響をかなり心配していた」と話すのは東京・新橋にある「一口餃子クーニャン」オーナーの浦田ミカさん。だが、事件後も客足は変わらず、「新規のお客も多くなった。『ちゃんとした店でギョーザを食べたい』といわれた」と一安心の様子。
 ギョーザの街、宇都宮市でも影響は小さいようだ。専門店「さつき」の山下登貴雄店長は、「以前から国産材料をPRしているから、事件が起きてからも来店者は安定している」と語る。
 マンボミュージシャンでギョーザ研究家でもあるパラダイス山元さんは「日本人でギョーザが嫌いな人はいない。新聞の一面に『ギョーザ』の単語が並ぶことは異例で、久しく食べていなかった人の脳を刺激し、食べるきっかけを作っているのでは。手作りギョーザの流れは加速するでしょう」と話している。

ギョーザ:中毒事件で手作り材料や有機野菜の人気が急上昇 2008年2月9日 毎日夕刊
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080209k0000e040034000c.html
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件を受けて、手作りギョーザの材料や有機野菜の人気が急上昇している。スーパーなどでは、ギョーザの皮などの売り上げが増加。有機野菜の会員制宅配会社には入会の問い合わせが相次いでいるほか、野菜の洗剤メーカーにも注文が殺到しており、消費者の安全に対する意識の高まりを映し出している。
 イトーヨーカ堂では事件後、ギョーザの皮やニラ、ひき肉などの手作り用材料の販売額が前年の同時期に比べ、2~3割増加している。需要増を受けて一部の店舗には材料やラー油などを集めた販売コーナーも設けた。
 ギョーザの皮専業メーカー「隆祥房」(名古屋市)は、全国の中小スーパー約250社に製品を納入しているが、事件後、注文が4割増加しているという。「創業50年だが、こんな受注の急増はなかった」といい、操業時間の延長や、人員を増やすなど対応に追われている。ただ、「原因がギョーザの問題だけに、素直に喜べない」と思いは複雑だ。
 有機野菜の会員制宅配会社、大地(千葉市、会員8万3000世帯)には、事件前の2~3倍の資料請求が来ている。農薬などで独自基準を満たした野菜を販売するが、市場価格より1~2割高い。それでも、「宅配を今まで利用したことがない人からの問い合わせが増えている」。
 除菌洗浄剤メーカー、「サーフセラ」(東京都)には、野菜用洗剤「安心やさい」の注文が3倍に増え、工場に増産を依頼した。洗剤はホッキ貝の殻を焼いて砕いた微細な粉を水に混ぜて、抗菌作用を持たせたもので、野菜を5~10分浸すと、表面の汚れとともに農薬もある程度落とす効果があるという。同社は「自ら洗わないと、安全な食を守れないという危機感の表れだ」と話している。




 で、この騒動に対する影響ですが、さすがに餃子そのものが悪くないことは分かっているようで、工場で大量に生産される餃子を含めた冷凍食品と手作り餃子の売れ行きは好対照を示しているようです。
 まず餃子を含めた中国製冷凍食品ですが、JTフーズは自業自得としても、スーパーの店頭では相当中国産の冷凍食品離れが進んでいるようで、おまけに天洋食品絡みの品物は販売や使用が停止されているために、卸には返品の山状態に…。中には一度だけ天洋食品の品物を試しに仕入れた企業まで、「天洋食品との取引はない」と偽りの報告をしたために、取引先を数社失うというシャレにならない状況に追い込まれているようです。
 一方、手作りギョーザ用の皮や具のひき肉、ニラなどは売り上げが急増しているようですし、専門店は『安全な餃子を食べたい』という顧客が集ったのか売り上げを伸ばし、生協を信じられなくなった方が 有機野菜農家に流れているようで、有機野菜の会員制宅配会社には資料請求が殺到。野菜用洗剤の売れ行きまで3倍になるという これまで予想もできなかった状態になりつつあるようです。
 まあ、今までは長期間続いた不況の影響もあり、体に害がなければ、多少品質が劣っても割安な輸入冷凍品に流れていた顧客層が、安全が確保できるまでは国産品に戻り、特に騒動を起こした餃子は安い品物は逆に信頼できないという、いささか極端な雰囲気にさえなっているのではないかと思いますね。

薬品洗浄で手抜き、賃金カットで不満 天洋食品元従業員

2008-02-09 17:48:00 | Weblog
薬品洗浄で手抜き、賃金カットで不満 天洋食品元従業員 2008年02月08日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0208/TKY200802080154.html
 冷凍ギョーザによる中毒事件。ギョーザを作った中国の天洋食品は、北京から南西に車で4時間ほどの河北省石家荘市にある。日本国内の捜査で、工場内で有機リン系農薬成分の混入があった可能性が強まるなか、7日に春節(旧正月)を迎えた工場周辺を歩いた。
 工場のすぐ西にある留村地区。従業員の多くは出稼ぎ労働者で、この地区に並ぶ長屋風のアパートに間借りしている人が目立つ。街頭には新年を祝う赤いぼんぼりが並び、爆竹が鳴り響く。正月ムードに包まれていた。だが、天洋食品のことを聞くと、人々の表情が変わった。
 「工場のことは知らない」「働いている人はこの辺にはいない」「正月早々何しに来た」
 工場で働いていると聞いた人を訪ねても、こんな返事ばかりだった。
 ようやく04年まで2年間ほど、天洋の臨時工だった主婦(41)に会った。5人1組でギョーザを包んだという。1日十数時間働いて月給700~800元(約1万~1万2000円)。
 衛生管理は厳しかった。水、せっけん水、消毒液、水と4回も手を洗い、履き替えた靴で消毒液の中を歩いてラインに入る。頭髪は1時間に1回点検された。蚊やハエには殺虫剤を使わず、はえたたきなどで殺した。
 日本で起きた事件はテレビで知った。「あんなに厳しくやっているのに問題が起きるなんて。原因は日本ではないか」
 農薬成分「メタミドホス」や「ジクロルボス」は工場で見たことはないが、名前を知っている。農業をやっており、実際に使っているからだ。
 「メタミドホスが禁じられたのは知っているけど、使わないと葉っぱが全部虫に食われてしまう。洗えば落ちるから大丈夫」と笑った。
 昨年6月上旬から9月上旬まで天洋で働いた男性(19)は、理由もなく2度も賃金をカットされ、「不満がたまっていた」と言う。「各ラインの班長と従業員の間でしょっちゅう口論があった」。1日13時間前後も働かされるため疲れがひどく、辞めた。
 在職中は肉を切ったり野菜の皮むきなどをしたりしていた。野菜は新疆ウイグル自治区など遠方からも入荷。野菜に虫がいれば粘着テープで取り除き、薬品を使わないようにしていた。
 だが、工場内でいくつかの薬品の容器は見たことがある。肉や野菜を煮る大きな容器を洗う際に刺激臭のある薬品を使っていた。「早く帰りたいために薬品の洗い流しで手を抜く従業員もいた」。薬品の名前は思い出せないという。

中国製ギョーザ:工場周囲に包装袋散乱 管理ずさん 2008年2月8日 毎日夕刊
http://mainichi.jp/select/today/news/20080208k0000e040075000c.html
 中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元「天洋食品」工場の周囲の畑に、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が混入していたのと同じ2種類のギョーザ包装袋が多数散乱している。日本への輸入を担当する商社「双日食料」(東京)は毎日新聞に7日、「ゴミ処理はシステムに沿った形で廃棄されているはず。工場の脇に捨てるのは考えられない」と話す一方、これら包装袋の一部を回収し、調査に乗り出した。
 包装袋は、ギョーザなどの加工食品製造棟から10メートルほど離れた壁(高さ約3メートル)の外側の畑に幅5メートル、長さ約250メートルにわたって散乱。どれも中身はなく、袋は手で破って裂かれた状態で、100袋以上ある。別の商品名や担当者名が記された「金属検査記録表」などの書類も廃棄されていた。
 「CO・OP手作り餃子」の袋の一部には「製造年月日2007年12月26日」、「中華deごちそう ひとくち餃子」の袋には「賞味期限2009年3月20日」と記載され、いずれも廃棄されて間もないようだった。
 関係者によると、包装中に袋をとじる際、失敗や、何らかの破損が生じた場合に袋を廃棄する。敷地外での散乱は、工場側の管理のまずさを浮き彫りにした形だ。




 一方の殺虫剤混入餃子を出荷した?工場の方ですが、かって勤務していた元従業員によれば、衛生管理には厳しかったとはいうものの、その厳しさはあくまでも中国企業の中では…といったレベルだったようで、『水、せっけん水、消毒液、水と4回も手を洗い、履き替えた靴で消毒液の中を歩いてラインに入る』にしても、日本のお弁当屋製造工場ならば当たり前にやっていることを、さぞ凄いだろうと自慢するような光景が見られたり、廃棄した包装袋が無造作に工場の周囲に散乱していたり、文化が違うと言えばそれまでなのかもしれませんが、やはり私達日本人から見れば、『ちょっと待て!』と突っ込みの一つも入れたくなる状態だったようですね。
 しかも、従業員の不満が高まっているのに、不満分子は徹底的に叩き出すといった強引な労務管理を行っていたようで、これでは(ここまで国際的な問題に発展するかどうかは別にしても)早かれ遅かれ、品質管理に対する問題が発生するのは時間の問題だったのではないでしょうか。
 まあ、資本主義が発展する段階では、このような儲け最優先、従業員の幸せは後回しといった体質の企業が大きく成長し、そしていずれ市場から淘汰されていくという光景は繰り返されてきたと思いますが、これまでは騒ぎになると言っても所詮国内だけの問題だったと思いますし、そういう意味では、今回の騒動は世界各地に食料品を輸出している中国企業が世界中からバッシングを受けかねない危険な兆候さえあるのでは…と危惧します。

混入は休日に? 冷凍餃子農薬混入騒動 ニュース5本

2008-02-09 17:42:52 | Weblog
キシレンは溶剤で使用?専門家「3種同時は考えにくい」 2008年2月6日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080206-OYT1T00389.htm
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080206/crm0802061933032-n1.htm
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、福島県で販売され、有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出された「CO・OP手作り餃子」の包装袋外側からは、トルエン、キシレン、ベンゼンも検出された。
 これらは殺虫剤の溶媒として使用されることが多いが、同時に使われることはないと複数の専門家は指摘する。一連の事件で殺虫剤の溶媒が検出されたのは初めてで、ジクロルボス混入の経緯を解明する手がかりになるとみられる。
 トルエンとキシレン、ベンゼンの3種類の溶剤が袋の外側から検出されたのは、〈1〉仙台市内の「みやぎ生協」で販売され、昨年10月31日に「薬品のような味がした」と申し出があった1袋〈2〉同11月10日、福島県喜多方市の「コープバリューぷらざ」で販売され、「オイルのようなにおいがして食べられない」と苦情が出た1袋。いずれも、同6月3日に中国の「天洋食品」で製造された同一ロットの製品。
 農林水産省農薬対策室によると3種類の溶剤のうち、キシレンは殺虫剤を水に溶かす溶媒として使われることが多く、水で薄めたジクロルボスを均等に散布することが可能になるという。ただ同室の担当者は「なぜトルエンやベンゼンまで同時に検出されたのかは説明がつきにくい」と指摘する。昨年までジクロルボスを製造していた都内のメーカーも「商品を製造する過程で1、2種類を調合することはあるが、三つとも入れることはない」と話す。
 ジクロルボスの検出はギョーザの皮の部分が高濃度だったことから、もう一つの殺虫剤「メタミドホス」のケースと同様に、製造工程終盤から袋詰めまでの間に付着した疑いが強いとみられる。ジクロルボスが検出されたのは、昨年6月3日製造のうち、喜多方市で販売されたギョーザ。検出量は皮の部分が110ppm、具材からは0・42ppmで、皮の方が濃度が高かった。
 一方、メタミドホスが検出されたギョーザは同10月の1日と20日の製造で、ギョーザ自体や袋の内側などから検出されている。ジクロルボスが検出された袋には、これまでのところ、穴などは見つかっておらず、中国で付着・混入した可能性が高い。

密封のギョーザ袋、内側から薬物 中国での混入確実 2008年02月08日
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0207/TKY200802070283.html
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080207AT1G0703507022008.html
 中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、兵庫県警は7日、大阪府枚方市のスーパーから輸入仲介商社「双日食料」(東京都港区)が回収した未開封のギョーザのうち2袋から、新たに有機リン系農薬成分「メタミドホス」が検出されたと発表した。このうち1袋は包装袋の内側と外側から検出された。袋には穴や傷は確認されず、完全な密封状態だった。密封状態の商品の内側から検出されたのは初めて。袋の外側から農薬成分が浸透することは考えられず、中国の工場で袋詰めされる前に混入したことが確実になった。
 調べでは、2袋は「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」(20個入り)。1袋には包装袋の外側で検出され、袋左下の端に直径約0.2ミリの穴があった。2袋とも中身のギョーザはすでに腐敗していたが、鑑定の結果、皮と具、トレーからは検出されなかった。
 双日食料によると、枚方市のスーパー「ハッピース枚方」から昨年末、「袋がベトベトし、異臭」がするなどとの苦情を受け、10袋を回収。新たにメタミドホスが検出されたのはこのうちの2袋で、双日食料が民間検査機関に依頼して検査した後、常温で保管していた。検査の結果、リン酸化合物などが検出されたが、農薬成分の特定にはいたらず、今月4日に県警が任意提出を受けていた。
 残り8袋のうち2袋は、ギョーザを製造した「天洋食品」(中国河北省)に返品された。
 残る6袋は直接県警に持ち込まれ、いずれも包装袋の外側からメタミドホスが検出された。このうち1袋の包装袋の内側とギョーザの皮からも検出されたが、袋に長さ約1.5ミリの筋状の傷があったため、傷を通してメタミドホスが浸透した可能性もわずかながら残っていた。県警は農薬成分が混入した場所を特定するために、完全密封の商品の内部からの検出が不可欠としていた。

殺虫剤検出ギョーザ、従業員が少ない休日に製造 2008年2月9日 
共同 http://sankei.jp.msn.com/world/china/080208/chn0802082005006-n1.htm
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080207-OYT1T00490.htm?from=main5
   http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080207-OYT1T00568.htm
 中国製ギョーザ中毒事件で、高濃度の有機リン系殺虫剤「メタミドホス」や「ジクロルボス」が検出された製品の製造日である昨年の6月3日、10月1日、同月20日の3日間は中国の祝日や週末の休日にあたり、製造元「天洋食品」での従業員数や製造量が平日より少なかったことが8日、関係者の話で分かった。
 中国の警察当局はこの3日間に包装や箱詰め作業をしていた従業員を重点的に聴取するなどし、捜査を進めているもようだ。
 6月3日は高濃度のジクロルボスが検出されたギョーザの製造日で、日曜日。メタミドホスが検出された製品の製造日である10月1日は中国の国慶節(建国記念日)の祝日で、同月20日は土曜日だった。
 天洋食品を調査した双日食料などによると、10月1日の製造量は約1万1千袋で、平日の半分程度。「祝日や週末は原則的に休み。需給の関係で生産ラインを動かすことがあるが、製造量は減り従業員も少ない」という。
 関係者によると、製品の袋詰めや製造日の印刷、箱詰めは同じ作業室で流れ作業で行われ、その日のうちに冷凍保管庫に移される。出荷まで冷凍庫に最大で約1カ月保管されるが、箱はテープで密封されているため、冷凍庫ではテープをはがさないと混入は困難という。
 中国警察は、これまでの捜査で「何者かによる意図的な混入」との見方を強め、工場への人の出入りを記録した出勤記録簿などを押収した。穴の開いていない袋の内側からも殺虫剤が検出されており、日本での混入の疑いがなくなれば、工場での包装、箱詰めの段階での可能性が高まる。
 包装作業を担当していた従業員の家族は「包装作業担当者は調査などのため1月30日から工場からの外出が(一時的に)禁止となった」と話した。

包装工程に監視カメラ「単独行動難しいが」…天洋食品工場 2008年2月9日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080209-OYT1T00368.htm
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件では、未開封の包装袋の内と外から殺虫剤が検出されたため、内と外に同時に付着する機会として、工場での包装工程に注目が集まっている。
 関係者の話では、袋詰めから梱包までには十数人の従業員が携わるが、近くで監視カメラが作動している。一方、殺虫剤が検出されたギョーザの製造日は、いずれも土日と祝日だった。中国当局は製造元の「天洋食品」(中国河北省)から出勤簿などを押収して捜査を進めている。
 「どの工程にも従業員は複数いて、工場全体を見回る人もいる。(故意犯がいたとしても)1人になることは難しいのだが……」。輸入元のジェイティフーズの親会社・日本たばこ産業(JT)商品統括部の石黒忠行課長代理は、7日の記者説明の場で、包装工程について何度も質問されると、そう言って首をかしげた。
 石黒課長代理はこれまで2か月に一度、現地を訪れてきた。昨年暮れにも訪れたが、その際も包装工程でのチェックは厳重だった。
 従業員は、工場に入る際、1階入り口で専属の従業員から「ボディーチェック」を受ける。ギョーザ製造工程は1階と2階に分かれており、まず2階で具をギョーザの皮に包む「成形」が行われる。2階で作られたギョーザがエレベーターで1階に下りてくると、急速冷凍の後、5、6人が「検品」に携わる。その後、3、4人が手作業で袋詰めにし、重量確認の後、9人ほどで箱詰め作業を行っている。
 袋詰めなどの様子は1台の監視カメラが撮影しており、工場の責任者が映像をチェックしているという。
 また、1階の包装工程のそばにある部屋では、包装袋に穴や汚れがないかを調べるため、作業員が光るテーブルの上で袋を広げ、入念にチェックしていた。
 今回の中毒事件では、昨年6月3日製造の「CO・OP手作り餃子」からジクロルボスが、10月20日製造の同商品と、10月1日製造の「中華deごちそう ひとくち餃子」からメタミドホスが検出されている。10月1日は中国の国慶節(建国記念日)で、10月20日と6月3日も土日にあたる。輸入仲介商社「双日食料」(東京)によると、工場は土日祝日でも受注量に応じて従業員が出勤しているという。
 訪中した日本政府調査団によると、中国当局は、天洋食品から人事管理簿などの資料を押収。殺虫剤が検出されたギョーザの製造日に出勤した従業員を中心に捜査を進めているとみられる。

「中国で混入」の見方固まる、6月・10月同一犯説も 2008年2月9日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080209-OYT1T00030.htm
 中国製冷凍ギョーザの中毒事件は、未開封袋の内側から殺虫剤が検出されたことで、「中国で混入」の見方がほぼ固まった。
 警察内部では、昨年6月と10月の製造日に着目し、「6月に混入したものの騒ぎにならないため、10月に再び混入させたのでは」という仮説も浮上している。日本の捜査当局にとって、当面は、「薬物の指紋」などの詳しい鑑定結果が事件解明へのカギを握ることになる。
 警察当局は、大阪府枚方市のスーパーから未開封のまま返品されたギョーザからも殺虫剤「メタミドホス」が検出されたことで、中国国内の製造から袋詰めまでの段階で混入したのは確実とみている。同じ製造日でも、殺虫剤が混入している製品は限られており、調味料などと間違えて混入した可能性は低く、「故意犯」との見方が有力だ。
 福島県内で販売したギョーザからは、別の殺虫剤「ジクロルボス」が検出されたが、製造日は昨年6月3日で、千葉、兵庫などでメタミドホスが検出されたギョーザの製造日(昨年10月1日と20日)よりも約4か月早い。10月時点では、輸入した同一製品の多くがすでに流通していたが、被害は表面化しなかった。
 警察当局では、故意犯の場合、当初はジクロルボスを混入したものの被害が出なかったため、10月になって、毒性の強さがジクロルボスの5倍とされるメタミドホスを混ぜた可能性もあると見て捜査している。
 これまでに殺虫剤が検出されたのは12袋。袋の内と外でメタミドホスが検出されたのは枚方市の2袋で、どちら側の濃度が高いかは分かっていない。
 内と外の両方に殺虫剤が付くことが想定されるのは、〈1〉袋詰め作業中に殺虫剤をつける〈2〉あらかじめ袋に殺虫剤を仕込む――という手口。〈1〉は、監視の目の中で不審な行動を取りにくいという障害がある。〈2〉は、袋詰め前に袋の穴や付着物を1枚1枚チェックする工程をどうくぐり抜けるかという問題が残る。
 そこで、袋詰め後に外から付着させた殺虫剤が内部に浸透したという、第3の可能性を指摘する声もある。枚方市で回収された袋が「ベタベタしていた」ことが一つの根拠だ。
 日本冷凍食品協会(東京都)によると、加熱が必要なレトルト食品の袋(パウチ)は完全密封されているが、「冷凍食品は菌が活動するのを冷凍状態で防いでいるため、密封度は低く、分子レベルは浸透する」。
 だが、今回のギョーザの包装袋を中国・蘇州で作っている東京都内の包材メーカーは「殺虫剤が混入したとしても、ごく微量」とし、千葉市のケースのように100ppm超の濃度がギョーザから検出されることは「考えにくい」とする。
 警察当局が注目しているのがメタミドホスに含まれている微量の不純物。不純物はどの薬物にも含まれているが、精製場所によって微妙に違いがあり、別の液体が混入している可能性もある。これらを分析し、「中国でしか混じり得ない物質」(幹部)があることを証明したい考え。不純物の鑑定結果は「薬物の指紋」とも呼ばれ、成分が一致すれば、同一過程での混入を裏付けるものとなる。




 中国製冷凍餃子殺虫剤混入騒動ですが、トルエン・キシレン・ベンゼンという3つの薬品が通常同時に使われることがない事実や、穴が開いていない完全に密封状態の袋の内外からメタミドホスが検出されたこと、出荷日がいずれも従業員の出社人数が少なく、管理職も顔を出さない?土日祝日に行われていることなどを総合的に考慮すると、中国人の日本への感情的な反発とは裏腹に、やはり工場内で混入した可能性が非常に高そうですね。
 監視カメラなどもあり、作業中の故意の混入は難しいという説もありますが、いくら工場の側が完璧と思われる異物混入システムを導入しても、作業を行うのが感情を持つ人間である以上は、完璧に監視の目を突き通すことなど不可能ですし、ある程度勤務していた方ならば、どのような監視システムがあったかもおおよそは把握していたのではないでしょうか。
 思想信条はどうあれ、元従業員が故意に混入したのならば、彼らだってバカではありませんから、その手の監視システムに映らないように工作するでしょうし、捜査もそのあたりを視野にいれて指紋検出など科学的な方法も併用した上で、加害者?に言い逃れのできない証拠をつきつける必要があるように思います。