家賃の2倍超、マンション更新料は「正当」…京都地裁 2008年1月30日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080130-OYT1T00276.htm
マンションの賃貸借契約で、家賃の2倍を超す「更新料」を毎年支払わせる条項は家主側の一方的な押しつけで、消費者契約法に違反するとして、京都市の男性(53)が、支払った50万円を返すよう、家主に求めた訴訟の判決が30日、京都地裁であった。
池田光宏裁判長は「更新料は賃料を補充するものに当たり、条項は無効とは言えない」とし請求を棄却した。更新料を徴収している賃貸住宅は京都、首都圏を中心に約100万戸ある。男性は控訴した。
男性は2000年8月、同市内の賃貸マンションに入居する際、月4万5000円の賃料と、毎年10万円の更新料を支払う契約を家主と締結。05年8月までに5回、更新料を払った。
裁判では、更新料について定めた契約条項が、消費者の利益を一方的に侵害する契約を禁じた消費者契約法10条に違反するかどうかが最大の争点となった。
池田裁判長は判決で、「家主は、家賃に更新料を加算した金額を売り上げと認識しており、借り主もそうした経済的損失を比較検討して物件を選択している」と指摘。更新料を前払い賃料の一部などと定義。「更新料は賃料などに照らすと過大ではない。男性は事前に金額の説明を受けており、不測の損害をもたらすものではない」として契約条項は有効と判断した。
私が、学生時代に京都に住んでいた頃は、確か京都のワンルームマンションの更新料の相場は、新築物件あるいはそれに準ずるような優良物件でも、1年更新なら1ヶ月か2ヶ月分、2年更新なら3か月分くらいまでが、更新料の上限だったように記憶していますので、この『毎年2ヶ月分の家賃を超える』更新料を取る争いの行方がどうなるか、ずっと注目していたのですが、結局許容範囲内ということで、訴えた側が敗訴してしまったようです。
それにしても、この更新料制度。隣県の大阪府にはありませんし、いくら学生の多い京都とはいえ、未だにこのような制度が存続していることが、私にはむしろ不自然に思えるのですが、この制度自体『(大学を卒業したら』とっとと出て行け!』と言われているような気分がして、アパートを借りる側としてはあまり気分の良いものではありませんし、今のような敷金・礼金なし&家具付で当日からいきなり住むことができる物件があり、住むところが余っているような現代では、この慣行そのものが、既に時代遅れになっているような気もしなくもありません。
ごくごく個人的には、もうそろそろ、このお金が戻ってこない礼金制度や更新料という概念そのものが、権利金などもっと分かりやすい仕組みに統合される時期に来ていると思うのですが、このローカルルールはいつまで続くのでしょうか…。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080130-OYT1T00276.htm
マンションの賃貸借契約で、家賃の2倍を超す「更新料」を毎年支払わせる条項は家主側の一方的な押しつけで、消費者契約法に違反するとして、京都市の男性(53)が、支払った50万円を返すよう、家主に求めた訴訟の判決が30日、京都地裁であった。
池田光宏裁判長は「更新料は賃料を補充するものに当たり、条項は無効とは言えない」とし請求を棄却した。更新料を徴収している賃貸住宅は京都、首都圏を中心に約100万戸ある。男性は控訴した。
男性は2000年8月、同市内の賃貸マンションに入居する際、月4万5000円の賃料と、毎年10万円の更新料を支払う契約を家主と締結。05年8月までに5回、更新料を払った。
裁判では、更新料について定めた契約条項が、消費者の利益を一方的に侵害する契約を禁じた消費者契約法10条に違反するかどうかが最大の争点となった。
池田裁判長は判決で、「家主は、家賃に更新料を加算した金額を売り上げと認識しており、借り主もそうした経済的損失を比較検討して物件を選択している」と指摘。更新料を前払い賃料の一部などと定義。「更新料は賃料などに照らすと過大ではない。男性は事前に金額の説明を受けており、不測の損害をもたらすものではない」として契約条項は有効と判断した。
私が、学生時代に京都に住んでいた頃は、確か京都のワンルームマンションの更新料の相場は、新築物件あるいはそれに準ずるような優良物件でも、1年更新なら1ヶ月か2ヶ月分、2年更新なら3か月分くらいまでが、更新料の上限だったように記憶していますので、この『毎年2ヶ月分の家賃を超える』更新料を取る争いの行方がどうなるか、ずっと注目していたのですが、結局許容範囲内ということで、訴えた側が敗訴してしまったようです。
それにしても、この更新料制度。隣県の大阪府にはありませんし、いくら学生の多い京都とはいえ、未だにこのような制度が存続していることが、私にはむしろ不自然に思えるのですが、この制度自体『(大学を卒業したら』とっとと出て行け!』と言われているような気分がして、アパートを借りる側としてはあまり気分の良いものではありませんし、今のような敷金・礼金なし&家具付で当日からいきなり住むことができる物件があり、住むところが余っているような現代では、この慣行そのものが、既に時代遅れになっているような気もしなくもありません。
ごくごく個人的には、もうそろそろ、このお金が戻ってこない礼金制度や更新料という概念そのものが、権利金などもっと分かりやすい仕組みに統合される時期に来ていると思うのですが、このローカルルールはいつまで続くのでしょうか…。