鳩山邦夫元総務大臣が自民党を離党したが、なぜ今のタイミングなのかが理解できない。さらに、新党結成にあたっての大義が何であるかも、見えてこない。民主党のマニフェストの嘘が明らかになり、普天間基地の移設問題でも立ち往生し、鳩山政権が追い詰められているこの時期に、そこまでする必要があったのだろうか。憲法改正という旗を押し立てているのならばまだしも、自民党の賞味期限が切れたというだけでは、国民の支持を得るのは難しいのではなかろうか。それに、今は保守派は危機感を募らせている。このままでは、日本という国家の根本が否定されようとしているからだ。永住外国人への地方参政権の付与法案、夫婦別姓を認める法案が提出されようとしている矢先に、まるで目くらましを買って出たようなものだ。そうした疑いを晴らしたいのであれば、それこそ新党の理念と目標を明確に掲げるべきだ。今唯一大義となりうるのは、日本国憲法を改正することだけだ。自衛隊を国軍として認知し、国際的な平和維持活動にも積極的に参加すべきだし、過去から培われてきた日本人の文化を、守り育てるということも明文化すべきだろう。鳩山元総務大臣に今問いたいのは、何を大義として新党を結成するかである。
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