草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

山鹿素行を生みし日本を侮るなかれ

2010年03月02日 | 思想家

 2チャンネルを見たいと思っても、韓国からの大規模なサイバー攻撃が行われているために、サーバーがダウンしてしまって、アクセスできなくなっているよ。やることが酷すぎるよね。一時期、日本と韓国との間で不幸な時代があったことは事実だけど、それだけではないと思うよ。韓国人だけでなく、中国人にもあてはまるのは、ある種のプライドの高さだよ。朱子学にしても仏教にしても、中国や朝鮮半島から日本に伝来したことは確かだから、日本人に負けてたまるかという競争意識があるんじゃないかな。でも、それって日本人を逆に差別していることだよ。日本は仏教や朱子学を受け入れたにせよ、土着化するにあたっては、大変な努力をしたわけだから。それを認める度量がないと、話にならないよ。その代表格が会津に生まれた山鹿素行(1622~1685)だよね。素行は根っからの朱子学者として出発したから、『配所残筆』に書いているように、「我等事、以前より異朝之書物をこのみ、日夜勤候故、近年新渡之書物は不存候。十ヶ年以前ま迄異朝より渡候書物、大方不残、令一覧之候。依之不覚、異朝之事を諸事よろしく存、本朝は小国故、異朝には何事も不及、聖人も異朝にこそ出来候得と存候」と思っていたんだよね。しかし、よくよく勉強してみると、「本朝は天照大神之御苗裔として、神代より今日迄、其正統一代も違不給」というのが分かり、小室直樹に言わせると、「シナの歴代諸王朝ではなく、日本の皇室を見よ。一度も易姓革命は起きてハはいないではないか。日本の天子一姓の天子である」として、日本の優位性を主張したんだって。そして、日本こそが中国であるとの結論に達したんだよね。お互いの文化の違いを承認することなく、プライドだけを振り回すのは大人気ないでしょう。素行を生みし日本を侮るなかれだよ。

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永遠の維新者西郷隆盛

2010年03月02日 | 思想家

 鳩山政権が誕生してから、政治に対する信頼が根底から揺らいできているよね。「平成の脱税王」とか「闇将軍」とか呼ばれているにもかかわらず、鳩山由紀夫首相や小沢一郎民主党幹事長の権力への執着は異常過ぎるよ。良心の呵責がないのも腑に落ちないし。それと比べると西郷隆盛は別格だよ。維新の元勲として遇せられたにもかかわらず、明治6年10月28日、征韓論が受け入れないとみるや、参議、大将、近衛都督の職を辞して、さっさと薩摩に引きこもってしまったわけだから。世界一の陸軍を擁するロシアが北方から迫っており、朝鮮半島を脅かすような事態になっていたために、西郷は命がけで韓国を説得するつもりだったんじゃないかな。それから西南戦争で決起する明治10年2月15日まで、西郷は晴耕雨読の日々を過ごしたといわれるよ。反乱軍の首謀者となったのは、維新の精神を忘れた明治政府を許せなかったからでしょう。「(維新の元老たちが)維新革命の心的体現者大西郷を群がり殺して以来、即ち明治10年以後の日本は、いささかの革命の建設ではなく、復辟の背信的逆転である。現代日本のどこに維新革命の魂と制度を見ることができるか」(『支那革命外史』)と北一輝が書いたのは、西郷が永遠の維新者であったからであり、「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るもの也。此の始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり」(『大西郷遺訓講話』)という言葉が胸を打つのも、維新者の志の高さを語っているからだと思うよ。

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