草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

鳩山政権と民主党に背を向ける米国

2010年03月11日 | 政局

 鳩山政権や民主党は、アメリカに格好の攻撃材料を与えていることに気がつかないようで、愚かさもここまでくれば天下一品である。安保騒動に明け暮れた昭和35年当時は、GNP比で日本の経済力は、米国の約20分の一であった。しかし、今の日本は経済的に豊かになった。トヨタは世界一の自動車メーカーになり、クライスラーやフォードは、かつての栄光はなくなって、現在は青色吐息である。だからこそ、トヨタが足を引っ張られることになったのだ。米国のトヨタ車のオーナー100万人が集団でトヨタを訴えるというのだから、とんでもない事態である。鳩山政権の外交が反米的だと思われていることもあり、オバマ政権が沈静化に努めるわけがない。日米関係に亀裂が生じてしまったのは、鳩山政権が大事なことを忘れてしまっているからだ。昭和20年8月の敗戦以来、わが国は米国の軍事占領化にあるという事実だ。いくら否定しようとも、それは否定できない。だからこそ、日本は米国と喧嘩なんかできるわけがないのだ。鳩山首相自身は、日米同盟は永遠であると信じているようだが、そんな甘い考えをもっているんでは、この国の舵取りはできない。小室直樹が指摘しているように、日米安保条約には致命的な欠陥がある。日本の領域であれば別だが、公海上で日本の艦船を防衛する義務は、米国にはまったくないのである。見殺しにしてもかまわないのだ。鳩山首相は、米国はいつでも助けてくれると思っているようだが、そんな生易しくはないのである。パートナーであろうとすれば、パートナーとしての責任が日本にも求められるのだ。米国に寄りかかって繁栄を維持できたこれまでが、異常であっただけだ。さらに、米国における黄禍論も無視できない。日露戦争に日本が勝ったことで、日本と中国が手を結ぶのではという危機感が米国内に高まり、それが日本人排斥運動にまで結びついたのだ。そんな歴史をひもとくこともなく、冷酷な現実を無視して、暴走するだけの鳩山政権を、どうして国民が支持できようか。

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高速道路料金で二転三転の民主党

2010年03月11日 | 政局

 鳩山政権や民主党のやることを、もはやほとんどの国民は信用はしていないが、それにしても酷すぎる。今度は高速道路料金の上限制を先送りするとか。高速道路の整備促進を求める地方自治体に考慮するためといわれている。あれだけ鳩山首相が「コンクリートから人へ」と繰り返していたくせに、選挙に勝つためには、平気で軌道修正をしようとしているのだ。参議院選挙の後にするというのは、餌をぶら下げて有権者に媚を売るつもりだからだ。民主党は先の総選挙では、高速道路の無料化をマニフェストの目玉に掲げていた。それを後退させたばかりでなく、これでは自民党政権時代よりも値上げすることになってしまう。ETCを付けた普通車の土日祝祭日の千円というのも、廃止が決まっているわけだから。しかも、そうした先送りをするにあたって、JRや関係業界の反発があるのを理由とするのは、民主党の常套手段であり、嫌らしいことこの上ない。政治を変えるとかいって騒いだ連中が、真っ先に持ち出したのがマニフェスト選挙であった。そのお先棒をかついだのが佐々木毅らの学者であったが、彼らは現在の鳩山政権や民主党をどのように弁護するのだろう。

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