悪口は誰でも言えるが、実際自分がやるとなると、並大抵のことではない。菅直人首相も、今になってそのことを痛感しているはずだ。だからこそ、自民党の消費税10㌫値上げという案に興味を示したり、枝野幸男幹事長は、みんなの党に歩み寄ったりするのだろう。そもそも方針がまるっきり定まっていないのである。菅首相の自信のなさが見え見えである。これまでの「ジミンガー」では通用しなくなったのだから、自分なりの理念とか政策とかを示すべきだろう。しかし、ここにきての民主との迷走ぶりは、あまりにも異常である。鳩山由紀夫前首相の発言については、色々取り沙汰されてきたが、あくまでもそれは個人レベルであった。菅首相になってからは、それが内閣全体にまで広がってきており、方向性がまるっきり見えてこないのである。みんなの党は、どちらかというと小さな政府を目指している。民主党の場合は、労働組合をバックにしているだけあって、大きな政府にならざるを得ないのである。にもかかわらず、現職の民主党幹事長がみんなの党にエールを送っていいのだろうか。民主党のなかにも、松下政経出身者を中心にした小さな政府派がいるのは分かるが、党内でもっと議論を深めるべきだろう。何でもありの昔の自民党と同じでは、日本がどこに向かうのか見当がつかないからだ。一口に民主党政権とは言っても、鳩山前首相と菅首相では、考え方に大きな違いがあり過ぎる。その辺のことをきちんと国民に説明してもらわないと。
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