夏目漱石の『坊ちゃん』に登場する主人公の坊ちゃんと山嵐は、江戸っ子と会津っぽである。口ではお互いをけなすが、内心では意気投合したのだった。山嵐はボキャブラリーが少ないために、すぐに馬鹿呼ばわりをするが、「山嵐は強い事は強いが、こんな言葉になると、おれより遙かに字を知っていない。会津っぽなんてものはみんな、こんなものなんだろう」と坊ちゃんが決め付けるのは、江戸っ子らしい。機関銃のごとく言葉が出てくるのは会津っぽには似合わないし、それは難しいことなのである。そこで坊ちゃんはお手本を披露する。「ハイカラ野郎の、ペテン師の、イカサマ師の、猫被りの、香具師の、モモンガーの、岡っ引きのわんわん鳴けば犬も同然な奴」。会津っぽである私は、そのままそっくり、江戸っ子の口調で、民主党の人間に罵声を浴びせてやりたい。それだけ箸にも棒にもかからない連中なのである。政権を維持するには、国民をいくら騙そうとも平気だし、責任を取る気などはサラサラない。鳩山由紀夫元首相は、イランに出かけて行って、日本の信用をがた落ちにする。菅直人前首相は、自らが引き起こした人災を弁護するのに必死だ。野田佳彦首相はそれこそ、『坊ちゃん』に出てくる「野だ」とダブってしまう。そして、主人公の坊ちゃんが「野だは大嫌だ。こんな奴は沢庵石をつけて海の底へ沈めちまう方が日本の為だ」と言い放つと、ついつい私など拍手をしたくなる。そこまで嫌われているのを、野田首相や民主党の人間は知っているのだろうか。
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