今日の夕刊フジの公式サイトZAKZAKによると、鳩山由紀夫元首相が去る3月にベトナムに出かけ、またまた余計なことを口にして、失笑を買ったとか。ベトナムの外相に面会したおりに、「東シナ海を友愛の海にしよう」と滔々と述べたのだという。ビックリした顔をして聞いていたベトナムの外相は、すかさず尖閣諸島を中共が虎視眈々と狙っていることに触れ、「そんなことは言わない方がいいですよ」とたしなめたとか。さっさと政治家を辞めた方が本人のためではなかろうか。それこそ自分の思いが伝わらない国際社会では、誰からも相手にされないのだから、すぐに音羽の御殿に引っ込むべきだ。しかし、今の民主党執行部も、鳩山を外交担当最高顧問にしたりして、本人を勘違いさせたわけだから、それもまた無責任だ。こんなときには、わが会津が生んだ天才小室直樹の出番なのだが、残念ながら一昨年9月に亡くなったので、せいぜいその著書をひも解くしかない。小室は『戦争論』のなかで、「戦争とは国際紛争解決の手段である」と断言している。だからこそ、それを防ぐためにも、戦争が勃発する可能性に対して「物心両面で備えがなくてはならない」と主張したのだ。断固たる態度で日本が臨めば、どんな国であろうとも、容易に手は出せないはずだ。今なお世界は暴力の海のただなかにあり、とくに東アジアは、この先どうなるのかまったく予想がつかない。夢を語る時代ではないのを、どうして鳩山は気付かないのだろう。
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