東京の西池袋に住んでいた大学生時代に、私はなぜか全国紙ではなく、東京新聞を購読していた。値段もあっただろうが、コラム「大波小波」などの文化欄は読み応えがあったし、私の親戚の彫刻家が紹介されたりで、身近に感じたからだ。福島第一原発の事故をめぐっては、その東京新聞が一人気を吐いている。週刊現代も頑張っているが、福島に住む者としては、やはり本当のことが知りたいのである。それと比べると、NHKはまさしく大本営発表を行っているだけで、まったく信用できない。東京新聞の今日7時01分のTOKYOwebによると、福島県の子供たちの被曝について、文部科学省が何のためらいもなかったことが明らかになった。それを知って私は、腸が煮えくり返るような思いをした。「ふざけるな」の世界である。文部科学省が昨年4月、校庭利用を制限する放射線量の目安を決めるにあたって、当初は毎時3マイクロシーベルトにする予定であった。しかし、それでは対象が137校に達するというので、急きょ毎時3・8マイクロシーベルトに設定したのだそうだ。これによって対象は43校にとどまった。文部科学省は仕事を増やしたくないために、そうした決定したと批判されても、返答のしようがないだろう。いかに抗弁しようとも、「安全性を考慮」して一旦は毎時3マイクロシーベルト以上になりかけたのに、役人の都合で捻じ曲げられたのである。それこそ犯罪ではなかろうか。政治主導にこだわる民主党もそれを容認したのだから、だらしないにもほどがある。
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