草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

机上の空論ではなく橋やトンネルを補強する国土強靭化を!

2012年12月09日 | 思想家

 デフレ下での消費税増税は日本の経済は悪くする。景気をよくするのが前提なのである。役人の言いなりになって、消費税増税に命をかける、とか言うのは、橋本龍太郎内閣のときの過ちを繰り返すだけだ。まずは財政出動をして公共投資を行い、景気を刺激するのが先である。日本人はここ10年間で、新自由主義の小さな政府の実験場となってしまった。その結果、地域のコミュニティは破壊され、格差社会が広がった。しかし、その反省もなく、今なお小さな政府を主張する学者が多いのが現状である。さらに、それに対抗する学者たちも、新しい産業の創出とかのお題目に終始している。30年前や40年前に建設した橋やトンネルがもう限界にきているのに、机上の空論ばかり述べているのだ。神野直彦・井手英策編の『希望の構想』などはその典型だ。神野は「序章」において「来るべき知識社会の社会的インフラストラクチュアは、これまでの工業社会の社会的インフラストラクチュアとは相違する」と大見得を切るとともに、「自然に働きかける主体である人間そのものが生産を規定する知識社会」なるものを構想し、「知識資本をサポートする公共サービスが社会的インフラストラクチュアとなる」のだそうだ。意味不明な文章ではないか。目の前に老朽化した橋やトンネルがあるというのに、どうしてそのことに言及しないのだろう。さらに、人文科学的な知識があれば、ミッシェル・フーコーあたりが述べているように、主体としての人間など存在しないはずではないか。それよりは、足元を見つめ直すのが先だろう。リベラルにこだわると、かえって新自由主義に足をすくわれるのである。

 
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総選挙で問われるのは「普通の国」を目指すかどうかだ!

2012年12月09日 | 政局

 いくらマスコミが騒いでも大勢に影響はない。総選挙の投票日まで、残された日数はあとわずかになってきた。政策を堂々と訴えるのではなく、ネガティブキャンぺーンや、できもしない公約を並べ立てている方が負けるに決まっている。いくら人のよい日本国民であっても、同じ過ちは二度とはしないからだ。大衆迎合も、すぐにメッキがはがれるようでは、国民の支持を得られるわけはない。ここにきて私が気になるのは、国家としてあたりまえのことを口にすると、マスコミが寄ってたかって「右翼」とレッテルを張ることだ。しかし、今の政権だって、北朝鮮から弾道ミサイルが我が国に向けて発射されれば、それを撃ち落とそうとしているではないか。それは自国のために軍事力を行使することだ。ある意味では憲法に違反する可能性すらある。世界でも有数な軍事力を、すでに日本は保持しているのであり、自衛隊は、国防軍としして守りに付いているのである。にもかかわらず、自衛隊は軍隊でないと詭弁を弄うするのは、現実を直視する勇気がないからだろう。イザヤ・ベンダサンの『日本人とユダヤ人』ではないが、平和はただで手に入ると思っているからだろう。世界は今なお暴力の海のただなかにある。国家は国家としての役割を果たすしかないのだ。「普通の国」を最初に主張したのは小沢一郎であったが、いつしか「いびつな国家」に与するようになってしまった。今回の総選挙の最大の争点は、「いびつな国家」のままでいいのか、それとも「普通の国家」を選ぶかなのである。


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