一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

277   でで虫の欄干を行く早さかな   遊石

2011年06月15日 | 

でで虫は、かたつむり(蝸牛)のこと。童謡にもあるが「でんでんむし」、などとも言う。正式名はマイマイ。日本には、マイマイが500~800種類もあるという。水中の貝と同族だ。

 

湿気を好むかたつむりが、欄干を行くのも不思議な気もするが、田舎や森の中の橋などを想像すればいいだろう。

 

「早さ」といっているが、時間の「早さ」ではなく、速度の「速さ」が正しい。しかし、昔から「早さ」は、時間にも速度にも使われてきたのだろう。虚子の句の「流れゆく大根の葉の早さかな」も「早さ」になっている。

作者も虚子の句に倣ったのかもしれない。

 

尚、「おそさ」の場合も、速度の「遅さ」と時間の「晩さ」があるが、「晩さ」はほとんど使われていないようだ。

 

 

スイレン(睡蓮)

コメント
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