一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

289   「海行かば」しずかに唄う納涼船   正太 

2011年06月27日 | 

句会でこの句を見た時、「海行かば」が何のことか分からず採らなかったが、後で聞いたり調べて、本当に驚いた。なんと大伴家持の詞に、昭和12年、NHKの委嘱を受けて信時潔が作曲したのだ。

 

海行かば 水漬(みづ)く屍(かばね)
山行かば 草生(くさむ)す屍
大君(おおきみ)の 辺(へ)にこそ死なめ
かへりみはせじ

太平洋戦争の時、ラジオで大本営による玉砕が発表される際、必ずこの曲が流れたという。当時を知る人にとっては、辛い経験だったのだ。しかし、曲が良いので第二の国歌とも言われていたという。 

青山椒

コメント
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