一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

270   蛍火の青くなければ情湧かず    真砂女

2011年06月08日 | 

いつだったか、朝日新聞の折々の歌に、以下の文があった。

 

「右の句も、蛍火が寒色系統の青でないから「情」が湧かない、と言っているのは、理屈でないだけに説得力があり印象的。」(一部抜粋)

 

これが句会で問題になった。

 

   まず、「蛍火は青いかどうか」

信号を青と言う、しかし緑だ。青嵐は青いか、緑に決まっている。つまり、日本人は、緑を青ともいうのだ。蛍は、草むらや木立にいる。暗い中で光を放てば、緑がかってしまうのだ。

結論は「蛍火は青い」

 

   次は、「蛍火が青いと情が湧くのか、湧かないのか」

結論は、「青いからこそ、情が湧いた」

 

   二つの結論に従い、この句を解釈すると、

「蛍火が青いからこそ、私はあなたに情が湧いています。蛍って、ほんとうに素敵」

「青くなかったら、情が湧かなかったと思いますわ」

 

これでは終わらず、ついに銀座の真砂女さんの店「卯浪」に行って確かめてみようということになった。

一杯飲んで、機会を見て彼女にその質問をした。真砂女さん曰く、

 

「その折々の歌は読みましたが、あれは間違っている、とは言えませんでしょう」

 

ゲンペイボク(源平木)、ゲンペイカズラ(源平葛)とも

 

コメント
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