一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

265   5月 岩戸句会

2011年06月02日 | 岩戸句会

265

 

延々と送電線や青田波         炎火

大皿に海山の幸こどもの日

 

睡蓮やゆったり過ごす林住期      洋子

梅雨に入る泡やわらかきカプチーノ

 

薫風やざらめ煎餅五六枚       

欲しいまま夏うぐいすのアリア聴く

 

誰となく呼んでみたいな五月闇     章子

山彦をすばやく返す若葉どき

 

採血の針静脈に走り梅雨        正太

夕薄暑ずんずん積る砂時計

 

甘夏の転がっている別れ道       遊石

蹴飛ばしたカンより出ずる夏の音

 

スーちゃんが逝った夜や卯の花腐たし  豊春

不景気に染まる街卯の花腐たし

 

ぐんぐんと若葉の山のせまり来る    歩智

一滴も残らぬ急須一番茶

 

空豆を捌く御厨野の香         空白

五月風葉を撫でさすリ裏返す

 

国の未来誰に託さむ若葉寒       稱子

彩の国の文殊菩薩や椎若葉

 

産卵の目高触れ合ふ若葉影       雲水

街の灯も汽笛も青葉隠れかな

 

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264   轆轤引く指の固さや若葉寒

2011年06月02日 | 

轆轤(ろくろ)で作品を作ることを、「轆轤を引く」というが、不思議な表現だ。水を使うので、別名「水引き」とも言う。やはり、「引く」が使われている。

 

 轆轤を引くには、勿論体全体を使うのだが、やはり指や手の平を最もよく使う。そして、年を重ねるごとに、指の関節が固くなってくる。冬でなくとも、春寒、若葉寒、梅雨寒・・・寒いと指先が固くなる。痛くなる。

 

さあこの手、あと何年使えるだろうか。

 

 

コメント (2)
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