片口の一滴干して昼寝かな 鼓夢
荒梅雨や朝餉に厚き卵焼き
待たされて日傘くるくる待たされて 稱子
乳はさむマンモグラフィーアマリリス
義援箱少女の胸に初つばめ 正太
いつになく母を身近に昼寝覚め
泡沫に生きてゆらゆら端居かな 遊石
路地裏に咲く向日葵の孤独かな
新茶汲むなで肩の母愚痴こぼす 洋子
ぴくぴくと耳動きおり犬昼寝
梅雨寒に親方の声やさしかり 豊春
バス停のベンチに沿いし立葵
さくらんぼその光沢で客を待つ 歩智
何事もなかった様に夏に入る
紫陽花の水替え夜を癒しけり 章子
儚さやこの世に戻る昼寝覚
月見草海とは野とは山河とは 炎火
あじさいや野球小僧の声消ゆる
ほうたるや肩にある手のあたたかし 雲水
夜遊びに呆けし犬の大昼寝
エスカレーター駆け下りてくるクールビズ 空白
孫育つ運動会の組体操